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連載小説 <サマスペ! 九州縦断徒歩合宿>

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太宰府から鹿児島まで。総歩行距離は400キロ! 一日の食費は300円、自炊、宿は無料で泊まれる寺や公民館。なければ野宿。 とんでもない合宿に放り込まれた悠介に降りかかる衝撃と事件… もっと読む
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記事一覧

サマスペ! 九州縦断徒歩合宿(1) 

 あらすじ  ケータイ・財布を取り上げられた悠介は、先輩に追い立てられて猛ダッシュ。ここ…

酒本 歩
1年前
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サマスペ! 九州縦断徒歩合宿(2)

◇ ◇ ◇ スタート前 太宰府天満宮   悠介は天満宮の鳥居をくぐって、駅まで続く参道に…

酒本 歩
1年前
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サマスペ! 九州縦断徒歩合宿(3)

「よし、悠介、休憩しよう」  アッコの声が神のお告げに聞こえた。 「ほら、ゆめタウンが見え…

酒本 歩
1年前
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サマスペ! 九州縦断徒歩合宿(4)

「悠介、起きろ」  遠くで声がする。手足がしびれたように力が入らない。 「食器持って来い…

酒本 歩
1年前
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サマスペ! 九州縦断徒歩合宿(5)

二日目★★ 「せーの」  悠介たちは横一列になって、お堂の端から雑巾掛けを始めた。床板が…

酒本 歩
1年前
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サマスペ! 九州縦断徒歩合宿(6)

「すると涼はヒッチハイクして逃げたってことだな」  悠介はお堂の板の間に正座していた。涼…

酒本 歩
1年前
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サマスペ! 九州縦断徒歩合宿(7)

  杉の木の香りがひときわ強くなる。丸太が高く積み上がっている材木店の横に電話ボックスがあった。涼がへたり込んでいた所にあったのと同じだ。  悠介は今朝のことを由里がどう思っているのかずっと気になっていた。 「由里さん、涼のことはよく知っていたんですか」 「新人歓迎のイベントの時に挨拶したくらいかな」  五月に催されたウォーキングイベントは和気藹々としたハイキングだった。 「可哀想に、涼君。たった一日じゃ何もわからないのに」  由里が小声で言う。やはり由里も涼を引き留めた

サマスペ! 九州縦断徒歩合宿(8) 

三日目★★★ 「このダムの先は、いよいよ熊本だよ」  鳥山がおにぎりを片手にデジカメで撮…

酒本 歩
1年前
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サマスペ! 九州縦断徒歩合宿(9)

 しばらく歩くと左手の山の中腹に、温泉宿がへばりついている。 「恐ろしい。崖の上に建って…

酒本 歩
1年前
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サマスペ! 九州縦断徒歩合宿(10) 

四日目★★★★             「なんだ、あれ」  国道212号を歩いていた悠介…

酒本 歩
1年前
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サマスペ! 九州縦断徒歩合宿(11) 

 先に着いていた高見沢が駐車場でストレッチをしている。走り込んだ由里とアッコは、そのまま…

酒本 歩
1年前
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サマスペ! 九州縦断徒歩合宿(12)

五日目★★★★★  悠介は久し振りにガードレールのある道路を歩いている。阿蘇から熊本市に…

酒本 歩
1年前
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サマスペ! 九州縦断徒歩合宿(13)

六日目★★★★★★      ビックリおにぎりで腹をふくらませた悠介は、木陰の芝生に寝転…

酒本 歩
1年前
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サマスペ! 九州縦断徒歩合宿(14)

 悠介たちは砂浜に座って海を眺めていた。まだ『シーサイドホテルは海の家だったのです、なんちゃって』事件の衝撃から立ち直れない。  陽が傾いてきた。子ども連れの家族がビーチパラソルをたたんでいる。シーズンの割には海水浴客はそれほど多くないから、穴場なのかもしれない。   水着の女子グループがはしゃいでいる。カップルらしい男女もそこかしこにいた。 「いいなあ、あれ」  次郎がため息をついた。 「海パンくらい、持ってくればよかったね」  ライトが残念そうに海を眺める。海パンは持