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安心感と安全基地がもたらす優しさと積極性

Rくんは、4歳になった。

2歳後半の頃は、
覚えた単語をままならない日本語で
一生懸命に文章にするものだから、
たくさんの人が描かれた絵カードの中に、
アルファベットの「G」と書かれた
シャツを着たお兄さんを見つけると
「これはGです!」
と指差しをしてアピール。

絵カードには、もちろん他に
たくさんの情報が描かれているのだが、

「他になにがあるかな?」
「Gがいます!」

「みんな何をやっているんだろう?」
「Gが両腕をあげています!Gがいます!」
なぜか「G」にばかり視点が行ってしまっていた。

保護者へ真面目なフィードバックの時間、
「G」だけにやはり笑ってしまうのだが、お母様は
「あぁ、そうですか」
と優しく微笑むだけだった。

きっと、失敗を恐れずに
楽しみながら取り組める心は、
この母親のようにある意味期待し過ぎず、
静かに優しく見守られる安心感から
培われているのだろうと思った。



「僕ならできるよ!」
どんな取り組みに対しても、
Rくんはそういって立ち向かう。


心の強い子だ。



Rくんには、
その積極性だけではない強みがある。

レッスン中に「くしゅん」
と小さく可愛いくしゃみ。
そのすぐ後に「大丈夫だよ」と、
心配しないでと教えてくれた。

日頃から、近しい人が「大丈夫?」と
優しい声をかけてくれていること、
その心配する気持ちをRくんが
想像できるようになっていること、
その上で、相手を心配させないようにと
思いやりのある言葉を発せたこと。


自己肯定感を育ててくれる安心感と
ありのままの自分でいられる安全基地は、
新しい出会いへの扉を優しく開いてくれる。


Rくんの成長にとっても嬉しくなった。




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