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ストレスはクマ?

ある日、森を歩いていたあなたは、クマに遭遇をしました。あ、クマだ!と体が硬直し、あなたはパニックになります。「どうやったら逃げられるか・・・いや、もしかしたら闘えるのか・・・どうしよう」と思考が焦っています。

ストレスに直面すると、FIGHT OR FLIGHT RESPONSE ー逃げるか闘うか反応ーが起きると言われています。1929年にハーバード大学の教授が唱え、現在定説として扱われているものですが、ストレスに直面しているとき=クマのような敵に直面しているとき、と同じように体がリアクションするといわれています。

クマに直面している時は、瞬時の判断をしなくてはならないので、視覚・聴覚から送られた危険信号を察知し、脳は体を「戦闘モード」に変換します。交感神経を高め、心拍、血圧を上昇して、より多くの酸素を脳や筋肉に送ろうとします。そのため戦闘時に必要のない胃、腎臓、肌、肝臓への血液を減らします。そして、今すぐ必要のない生殖機能や免疫機能を低下させます。

逃げるか闘うか、の判断を下し、クマが目の前からいなくなれば、体は「戦闘モード」を解除し、「普通モード」になります。そうすると副交感神経も高まり、いつものように胃、腎臓、肌、肝臓への血液も回り始めます。

ストレスがなぜこれほど危ないといわれているのは、実はクマのように目の前からいなくならないので「戦闘モード」の解除ができないからです。ストレスって仕事とか、人間関係とか、学校とか、すぐに解決できないことが多いですよね?クマよりも複雑で、すぐに逃げ出したり、闘ったりすることができない=いつも目の前にいます。ストレスがなくならないということは、体は常に「戦闘モード」から切り替えができなくなっています。交感神経は高まったまま・・・そして、必要な血液がまわっていない胃、腎臓、肌、肝臓などに支障が出てきて・・・生殖機能や免疫機能は低下したままとなります。ストレスで胃が痛い、とかストレスで肌荒れというのはまさにその通りで、「戦闘モード」のままなので、胃や肌に必要な血液がまわっていないからです。

では、どうすれば、「戦闘モード」を解除できるのか?もちろんストレスがなくなれば、「戦闘モード」は解除できますが、でもストレスはクマみたいに簡単にいなくならない・・・となると、ストレスとうまく付き合うことが重要になります。

ストレス=交感神経が高まっているので、その逆の副交感神経を高めることが戦闘モードを解除できます。副交感神経を高める方法で一番身近で、いつでも、どこでもできるのが「呼吸」です。呼吸っていつも意識をせずにやっているのですが、ストレスを溜めている人はしっかりと呼吸をしていません。例えば、携帯を見ている時、メールを書いている時とか、呼吸止めていたりしませんか?

呼吸法はいろいろあるので、一番自分が取り入れやすいものでよいと思います。私は、1、2、3、4、5と鼻から吸って、6、7と少し止めて、8、9、10、11、12、13と長く口から吐く方法でやっています。ポイントは鼻から呼吸をすること、長く吐くことで、この2つが副交感神経を高めると言われています。

呼吸って意識しないので、実は上記の方法でやろうと思っても最初は難しかったりします。吸うもしくは吐く方に意識をするとやりやすいので、私は吐く方に意識をしています。

「呼吸」の良いところはどこでも、いつでもできることです。「戦闘モード」から「普通モード」に切り替えてくれる呼吸は、習慣化できるととても良いです。今まで意識していなかった呼吸を意識し始めるのも難しいとは思うので、毎日の習慣の中に取り入れられると良いと思います。例えば、起きる前、寝る時(呼吸して寝ると、ぐっすり眠れますよー)、コーヒーを飲む前。呼吸を1から10まで数えて、また1に戻す。それを数回繰り返す。数回繰り返す時間がなければ、1回だけでも!

私のセッションでは呼吸、呼吸と結構しつこく話をします。呼吸は、ストレスとうまく向き合う方法の一つなので、ぜひ呼吸を意識してするようにしてください!

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