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現場を獲得できたのは勉強のおかげ「ではない」?田邊大吾講師が語る「スポーツトレーナーに求めること」

Ascenders Collegeの講師は、今も現役でスポーツ界の仕事を担うトレーナーや栄養士ばかり。

なおかつ、これから同じ業界を目指す“同士”の育成に熱い思いを持った先輩たちだ。

このnoteでは、そんな講師の一人ひとりの声を紹介。第一回は、様々な競技のアスリートを指導する田邊大吾さんを訪ねた。


ー現在のお仕事を教えてください。

現在はアスリートのトレーニング指導をメインにしています。野球、サッカー、アメリカンフットボール、柔道、フェンシングなど、競技は多岐に渡っています。

それと立ち上げから参画しているアカデミーがあって、そこに戻って勤務したり、実は会社も作って子どもの運動スクールを運営したりしています。今後は学童も設立したいと思っていて、今まさに準備しているところです。


ちなみにコーチングの仕事もあるので、それも含めると携わっている領域はわりと広いかもしれません(笑)


ースポーツ現場を目指したきっかけは何ですか?

私自身、高校まで野球をやっていたのですが、その時からトレーニング法に疑問を持っていました。私が学生時代と言えば、トレーニングを取り巻く環境も今以上に発展途上で。「強くなる」イコール「マッチョになる」みたいな節があったんです。


もちろん一生懸命に取り組んではいたのですが、高校生ながらに「ちょっと違うな」「野球に繋がる感覚もないし」と感じていました。それと同時に、発展途上だからこそ自分が究めたら勝ち目があるなと読んでいて。


実際に大学でスポーツ専攻へ進み、勉強している頃には、世の中としてもフィットネスやトレーニングへの関心が高まるようになりました。もちろん努力も必要ですが、高校生のうちにブルーオーシャン(競争相手のいない未開拓の市場)に着目できたのがターニングポイントだったかもしれませんね。


ースポーツの現場を獲得し、仕事にできている要因は何だと思いますか?

正直なところ「勉強以外」の部分が大きいかなと思っています。

というのも、私は大学生の頃から学生同士よりも社会人のコミュニティに身を置くようにしていました。すると社会人になるころには、目上の人たちにも認めていただけるだけの教養や、社会人として恥ずかしくない立ち振る舞いが身に付いていたのです。


学校にいるうちは、例えば学校の先生が実習先をあてがってくれるなど、社会との接点を他者が肩代わりしてくれるような場面があります。ですが、社会に出れば自分一人でやらざるを得ません。そういった意味でも、学生のうちから社会との関わり方を学べたことは一つ大きかったように感じています。


ー受講生を始め、スポーツの現場を目指す人に向けて、アドバイスするとしたらどんなことがありますか?

一つは「勉強して知識をつけることと、価値を提供してその対価をもらうことは違う」ということを伝えたいです。

どういうことかと言えば、本来は知識や技術を身に付けたことに満足せず、対象者に伝えるメッセージ一つ、ファーストコンタクトでの心の掴み方一つ、そういった細部にこだわって仕事をするべきだということです。



私たちはトレーナーでありながら、言うまでもなく一社会人です。選手というクライアントに対して、果たして心を掴めているのか、信頼を置いてもらえているのか。そういった根本的な部分から意識できるトレーナーでありたいですし、そういう人たちを輩出できるお手伝いができたらと思っています。


あともう一つは「トレーニング指導者として生きたかったら、まず自分ができるようになりなさい」ということ。もちろんアセスメントをする上ではデータも用いますが、それで把握できる範囲には限界があります。残すは感覚です。だからこそ、自分ができるようになることで、自身の感覚を研ぎ澄ませてほしいと思っています。


ーAscenders Collegeで学ぶ受講生へメッセージをお願いします。

厳しいことを言うようですが、受講生同士の仲が良いだけに「周りより頭一つ抜けてやろう」「周りとは違うことをして差をつけるぞ」といった意識が少し弱いように感じます。


スポーツの現場に出られるチャンスというのは、多少なりとも限られています。とすれば、今一緒に学んでいる仲間も所詮はライバルです。自分が最後は一つ抜け出す、という意識やそのためのアクションを、もっと堂々とやって良いのではないかなと思っています!



アセンダーズカレッジではスポーツ現場で活躍する人材の育成を行なっています。スポーツ現場で活躍したい方やアセンダーズカレッジについてぜひお気軽にお問い合わせくださいませ!

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