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企業と研究者のコラボレーションから生まれる新規事業アイデア!【シンフォニアテクノロジー様インタビュー】

従来の産業構造やビジネスモデルが大きく変化しつつある現代では、事業創出サイクルタイムが短期化し、異分野での事業創出が注目されています。

自社技術を活かした事業創出のフェーズでは、技術の強み・弱みを棚卸し、異なる専門性を持った人材やノウハウを取り入れていく必要があります。

この度A-Co-Laboは、様々な分野で培われた独自技術をお持ちのシンフォニアテクノロジー株式会社(以降:シンフォニアテクノロジー)様の新規事業創出にあたり、Relic様と共同で支援を行いました。

シンフォニアテクノロジー様は、新規事業創出にあたり自社技術との掛け合わせに課題を感じており、A-Co-Laboが技術起点でのサポートをさせていただきました。
今回は経営企画部 新事業企画グループの諸星時男様にインタビューを行い、支援前の課題感、A-Co-Laboのサービスを通してどのような変化があったのかお話を伺いました!


シンフォニアテクノロジー株式会社

電気制御技術をコアに半導体搬送装置から宇宙ロケット用の電装品、試験装置、振動搬送機器、小型モータや電磁クラッチ/ブレーキ、さらにはプリンタに至るまで、独自のモーションコントロールとエナジーコントロール技術で、多彩な分野で活躍する12事業の製品を提供。
現在では、様々な分野で培ってきた技術を応用し、再生医療から物流、農業分野に貢献する新事業にも取り組んでいる。

株式会社Relic

「プロフェッショナル」×「テクノロジー」×「インベストメント」で全方位的に新規事業開発やイノベーション創出を支援する事業共創カンパニー。これまでに20,000件以上の新規事業創出支援に携わる。




実施内容と結果


実施内容1:技術の整理

Before
新規事業の方向性は決まっているものの、どこから何を整理していいかというところで社内での行き詰まりを感じていた。

技術の棚卸しサポート、強み評価を実施
🔻

After
目的と手段に応じた棚卸しが重要であること、外部視点から自社のイメージを知ることで、技術を可視化することは今後の強みにつながると感じた。技術者に対するインタビューを通じて、点数評価だけでは発見できない強みを引き出すことができた。


実施内容2:新規事業のアイディア収集

Before
研究部門は外部との接点が少なく、明確ではない課題段階での大学や研究者へのアプローチはハードルが高いと感じていた。

研究者を交えた新規事業創出ワークショップを実施
🔻

After
カジュアルにスタートすることができてディスカッションが進んだ。ブレーンストーミングは発散して、上手くまとめることが出来ずに終わりがちだが、整理するプロセスを学べたことで、今後社内で横展開できそうだと感じた。

結果

  • 目的に応じた技術評価の方法や外部から見た強みなどを得ることができた。

  • A-Co-Laboパートナー研究者とのワークショップから、外部共創の大切さを改めて感じた。

  • 自社内にない視点でのアイディアを得ることができ、事業アイディアの種を複数案持つことができた。

シンフォニアテクノロジー様にインタビュー



~以下は実際のインタビュー内容になります~


技術起点の新規事業創出の難しさ


A-Co-Labo原田:今回Relic様と技術ベースの新規事業支援として一緒にお仕事をさせていただいたのですが、貴社の中で技術から新しいものを生み出す際にどのような課題感があったのでしょうか?


ーー今回の背景としては、社内として先の方向性だけは決まっていたものの、どこから何を整理していいかというところで行き詰まりを感じていました。

会社として向かうべき大きなテーマがあり、過去にまとめた技術リストもある。それらを柔軟に組み合わせることで新規事業が進むことは頭でわかっているものの、いざ実行するとなると発散して終わってしまう。このような感じで時間だけが過ぎていき、このままではだめだと感じました。
あえて全然違う文化の方と一緒に取り組み、社内になかった考え方を吸収する場を設けることで、前に進むきっかけになるのではないかと思いました。



技術評価から見えてきたもの


A-Co-Labo原田:ご支援が始まる前に貴社から技術リストをいただきましたが、そのリストには何か課題があったのでしょうか?


ーー技術リストはあるけれど目的を持ったリストではなかったという感じでしょうか。今回の目的、新規事業のベースを作るためにはどのような技術の棚卸しが必要か明確にすることが重要でした。
技術評価をしていく中で、評価点数をつけるということが本当に良いのか?という疑問も湧きました。点数にならない部分が、もしかしたら活用できるのではという可能性も捨てきれないと感じたからです。
技術の棚卸しを通して、外部視点から自社のイメージを改めて知ること、技術が可視化できていることは弊社にとって今後の強みになりますし、これが棚卸しの意義なのだと思いました。

A-Co-Labo原田:技術評価を通して、HPやカタログから見えない部分について今回見させていただき、貴社へのイメージが大きく変わりました。
「この研究者の分野が課題解決に向いているかも」という提案であったり、「別クライアントさんのある課題に対しては貴社のテクノロジーが活かせるのではないか」など、入り込んで一緒に議論させていただいたからこそ見えた部分が大いにありました。



研究開発部門における外部人材との接点

A-Co-Labo原田:今回、ワークショップの方は営業部門と研究開発部門の方にも参加いただきました。これまでの外部の接点について事例などあれば、差し支えない範囲で教えていただけますか?またこのような場は有効だと感じましたか?

ーー外部接点は少なく、顧客以外だともともとお付き合いのあった大学の先生がメインになります。
研究者の方とのワークショップから2つの成果がありました。
1点目は、社外の人と話すことの大切さです。
社会との接点や異なる視点からの意見交換は価値があり、研究開発テーマについて外部の知見を取り入れることで新たな視点やアイデアが生まれる可能性を感じました。
2点目に、整理するプロセスを学べたことです。
発散して、上手くまとめることが出来ずに終わりがちなブレーンストーミングの整理するプロセスを学べたことで、今後社内で横展開できそうだと感じました。


外部からの知見で見えてきた研究開発テーマの進め方


A-Co-Labo原田:外部企業と取り組む中で見えてきたことはありましたか?

ーー社内の傾向として悩む時間が多いため、最後までスピード感をもってやるべきだと話し合いました。クオリティはもちろん重要だけれども、そこにこだわりすぎない状況を作る必要があると思いました。

アウトプットに対して完璧を求めてしまう傾向があり、結果としてスピード感が失われてしまいがちです。変化の早い時代において、期限を決めてやってみるという思考は重要だと再認識しました。

新規テーマにおいても、既に議論されている前提で話が進むこともありますが想定内でまとめるのではなく、視点を変え前提を疑ってみるのが重要だと思っています。だからこそ全くバイアスのかかってない人の意見やレビューの必要性を感じました。


研究者とのコラボレーションについて


A-Co-Labo原田:研究者との連携にチャレンジしている中で、今後について構想などあればお願いします。

ーー今までは、明確な課題があった場合にこちらから研究者を探してコンタクトを取り、「これについて教えてください」と相談する流れが一般的だと思っていました。
大学や研究者へのアプローチはハードルが高く、最初の一歩は緊張します。その点、A-Co-Laboさんの場合はカジュアルにスタートできるので助かります。

外部の研究者と交流することは大変刺激になりますし、新しいもの、ことを生み出していくにはこの様な刺激を継続的に受ける機会が必要です。
これからも様々な分野の研究者と色々な形でコミュニケーション、コラボレーションできればと思っています。

A-Co-Labo原田:研究者の皆さんへ最後に一言お願いします。

ーー研究者の皆さんと交流することは大変刺激になりました。この様な刺激を継続し、これからも様々な研究者と様々な形でコミュニケーションをとれる場を作っていきたいと思っています。

A-Co-Labo原田:シンフォニアテクノロジーの諸星様、ありがとうございました。


・・・


A-Co-Laboについて

弊社では、研究者が持つ、研究経験・知識・スキルを活かして企業の課題を解決することを目的としています。研究者のキャリア問題に課題を感じている研究者3名で立ち上げました。
弊社の事業内容を始め、立ち上げの想いやクライント・パートナー研究者の声などが紹介された動画はこちらからご覧いただけます。

【企業の方】
「誰に相談していいかわからない」という課題に対し、パートナー研究者達を含めたA-Co-Laboチームが解決に向けたサポートを行います。新しい挑戦をしたいと思っている企業様と、社会に挑戦したい研究者の共創の場を作っています。
研究者との接点がない!といったお悩みや、新規事業にまつわる疑問や相談、アイディアレベルのものまで、何でも受け付けております。
初回相談は無料!0からサポートいたします!😊

【研究者の方】
自身の研究経験やスキルを本業だけでなく、副業・兼業といった形で活かしてみませんか?
弊社では短期から中長期まで、研究者に合った様々なプロジェクトへの関わり方をご提案しています。
これまでの研究で培ったナレッジやスキルを、プロジェクト単位で企業の事業開発に提供することができます。またプロジェクト毎に専属のコーディネーターが伴走することで、安心してプロジェクトに参画することができます。
また、A-Co-Laboは企業でのビジネス経験を持つ研究者で運営しています。自身の研究者としての経験を活かしたキャリア形成について、いつでも無料で相談が可能です。


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