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温泉と科学~渋温泉と九つの湯~

こんにちは!A-Co-LaboでプロボノをしているSです。
実は2回目の登場です笑。

前回私が書いたnoteはこちらから↓


今回は長野県にある渋温泉に行ってきました!!


渋温泉の特徴は渋温泉宿泊者限定で厄除巡浴外湯めぐりがあり、九つの、それもすべて違う効能のお湯に浸かることができます。
そういえばよく入浴剤のパッケージに「(温泉)科学」と書かれていたりしますが、確かに科学!実験みたい!と改めて身近なところに科学があるんだなというのを感じました。

渋温泉ですが、渋温泉郷の公式HPに掲載されている「渋温泉案内図」内に外湯巡りの対象の温泉と効能について書かれております。

渋温泉タウンマップ
渋温泉タウンマップ

一番湯・初湯     胃腸に効く
二番湯・笹の湯    しっしんなどに効く
三番湯・綿の湯    切り傷や皮膚病などに効く
四番湯・竹の湯    慢性痛風に効く
五番湯・松の湯    神経痛に効く
六番湯・目洗いの湯  目に効く・肌がきれいになる
七番湯・七操の湯   外傷性の障害などに効く
八番湯・神明滝の湯  婦人病によく聞く
九番湯・大湯     万病に効く



科学を感じたポイント

九つの湯を周りながら科学を感じたポイントは大きく2つありました。

1.pHの違い

pH

pHなんて高校の化学の授業以来に使う用語ですね。
pHがいくつなのかを脱衣所に掲示されている温泉分析表から確認すると、渋温泉の外湯(共同浴場)では弱酸性、中性、弱アルカリ性のお湯があるようです。

家庭用洗剤や温泉の表記では、弱酸性は3.0 ≦ pH < 6.0、中性は6.0 ≦ pH ≦ 8.0、弱アルカリ性は8.0 < pH ≦ 11.0となっています(懐かしいですね)。
【引用:https://www.suzuken-ltd.co.jp/choose/ph/

例えば一番湯・初湯のpHは4.6と弱酸性です。
五番湯・松の湯ではph8.0で中性ですが試験室での結果を見ると8.03と弱アルカリ性、七番湯・七操の湯ではpH7.3と中性となっています。pHなどが影響しているからか知覚的試験の結果が異なります。

一番湯・初湯 微黄色澄色、微鉄味を有し無臭
五番湯・松の湯 ほとんど無色澄色、微塩味、微硫黄味を有す
七番湯・七操の湯 ほとんど無色澄色、微塩味を有し無臭

科学の知識をたたき起こすと鉄は酸性のものに溶かされますよね。
だから一番湯・初湯は弱酸性で微鉄味なのかとか、、硫黄はそもそも硫化硫黄型か硫黄型かで異なるようですが無色に近いため五番湯・松の湯は硫黄。
硫黄はアルカリ性か~などと身近に科学を感じました。


2.湯花(湯の花)

今回は三番湯・綿の湯で白い湯花、七番湯・七操の湯で黒い湯花を確認しました!湯花とは温泉の水に溶けきれない成分が気温差などによって沈殿したものになります。

化学の実験で沈殿とか、テストでこの沈殿は何性ですか?という問題を解いた覚えはないでしょうか?まさにそれに近いものです。人の手に触れても大丈夫なものですが、温泉でも科学室と同じことが起こっていると思うと少し面白いですね。私が泊まった宿の温泉も蛇口周りに湯の花がかなり付着していて、おぉ温泉!歴史を感じました。

外湯めぐりでは宿で巡浴手拭いを購入し、各温泉でスタンプを押していきます。すべて押した後は、高薬師にお参りし祈願します。私もすべてのお湯をめぐりきって、ついでに記念撮影しました。
ちなみに外湯めぐりは、九(苦)労を流し、厄除け、安産育児、不老長寿のご利益があると言われているようです。

巡浴手拭い

すべての効能が違う温泉が一つの温泉地帯でめぐれるのは初めてで、楽しい温泉巡りができました!
同時に温泉だから見られる湯花など身近に科学を感じられました。よく考えてみれば、pHの話にあやかると最近はやっているクエン酸や重曹を使ったナチュラルクリーニングはまさに科学ですよね。
温泉をきっかけにより「科学」に注目・身近に活用できることがないか探したいなと思いました。

・・・


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