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自信の芽を育てること

セルフエスティームについてこれまで触れてきましたが、これは言い換えると

自己尊敬≒自尊心

とも表せます。自尊心=プライドと考えてしまう人は多いと思いますので、ここでセルフエスティームとプライドの違いについて書いておきます。

プライドとセルフエスティームの違い

プライド 英語:pride
「プライド」とは、誇り、自負心、自尊心、矜持、あるいは高慢、思い上がり、などを意味する英語由来の表現である。要するに「自分に自信を持つ」ということである。英語表記は「pride」である。
「プライド」は、良い意味でも悪い意味でも使われる。とはいえ、どちらかといえば良い意味(肯定的な文脈)で用いられることが多い。英語では悪い意味のプライド(=高慢さや思い上がり)を false pride(間違ったプライド)と表現することがある。

自尊心(セルフエスティーム から転送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/17 23:47 UTC 版)
自尊心(じそんしん)とは、心理学的には自己に対して一般化された肯定的な態度である。英語のままセルフ・エスティーム(英: self-esteem)とも呼ばれる。

自尊心
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/17 23:47 UTC 版)
ここでは社会心理学における自己の概念に関して、育み維持される自己評価や、あるいは「ありのままの自己を尊重し受け入れる」態度とする。
自尊心とは
多くの研究者によって自己肯定感は人格形成や情緒の安定のために重要であると考えられており、自尊心はそのためには必要な感情であるとも言える。
自尊心とは、他人からの評価ではなく、自分が自分をどう思うか、感じるかである。つまり、一時的に快感を与える、知識・技術・財産・容姿・結婚・慈善行為や性的な征服から生まれるものではなく、言い換えれば、外に求めることでも、人に与える印象でもない。競争でも比較でもなく、自尊心の重要な原因は自分とも他人とも戦っていない状態である。

このように、プライドには他者との比較というニュアンスが含まれますが、セルフエスティームには、他人からの評価ではなく、自分が自分をどう思うか、感じるかであり、外に求めることでも、人に与える印象でもない。競争でも比較でもなく、重要な原因は自分とも他人とも戦っていない状態である、とあります。

とはいえ、セルフエスティームを持つことを常に意識している人は多くないと思います。

ちょっと脱線しますが、セルフエスティームについて考えている時に、私がふと思い出した人物は「少女パレアナ」です。
https://www.kadokawa.co.jp/product/199999221201/

※出版社によっては少女ポリアンナとなっている場合もあります。
非常に魅力的な主人公で、町中の人たちと「遊び」をして喜びを伝播させていきます。周囲から見ると不幸に感じたり、悲しいことだったり、辛いことであっても、そこに喜びを探しに行きます。探すのが難しければ難しいほど面白いというパレアナ。他人がどう思うかではなく、自分はこう思う、と肯定的に捉え日々を楽しんで生きていくその姿を思い出しました。

日頃、いつもうまくいくことばかりではありません。競争があったり、嫉妬したり、プライドが傷つくことがあると思います。人はプライドが満たされないと自分を嫌いになってしまうこともあるでしょう。
しかし、セルフエスティームによって、目標に向かって苦労した自分を振り返り、その結果がどうであっても「自分もなかなかやるな」とか「やってみて良かった」と思えることで、自分に自信がつくのです。
欲求が満たされなくても、そうして自分に満足できたときに自己尊敬の気持ちが芽生えるのだと思います。

こどものプライドとセルフエスティーム

小さいうちは
「みて!~できたよ!」
と意識せずとも生きるために必要なことに何度もトライ&エラーで立ち向かい、出来た瞬間を分かち合います。他者との比較を小さい子どもがさほど意識することはないでしょう。
しかし小学校、中学校、と進んでいくにつれ、
「友達にはできるのに、自分にはできないこと」
があったり、競争による勝ち負けが発生したり、そういった中で過ごし、このあたりから考えが大きく2つに分かれ始めます。

➀それなりに自分で頑張ったことを認める
➁勝敗や能力差を感じて苛立つ

➀➁の違いは何でしょうか?

それは、
➀プロセスを重視するか
➁結果を重視するか

の違いです。先ほどの自尊心(セルフエスティーム)の語句の意味に、こんな続きがありました。

その起源には、幼いころに大人から尊重され、価値を認められたか、励まされたかといったことがある。しかし、最も重要な影響があるのは、自分自身で選択したということである。言い換えれば、自分の可能性を実現したいという気持ちから、生き方を変えるということから自尊心が育まれていく

子どもが巣立つ、その時まで、尊重し、価値を認め、励まし続ける必要があるのではないでしょうか。

昨年度当塾の受験生の保護者様から、こんなコメントをいただきました。
「子どもとの衝突があり、親の方が諦めてしまっていたとき、この子を信じて支えてくださりありがとうございました。無事に志望校に合格出来て本当に良かったです。」

保護者様自身が、励まし続けることの大切さに気付いてくださったのだと、大変うれしく感じた瞬間でした。

日々の忙しさから、子どもの手がかからなくなってくると、つい『なんでも1人でする、判断できる』と過信してしまいがちです。でもそんなことはありません。まだまだ親(コーチ)の励ましが必要なのです。保護者であるうちは、子どもが自分で選択し、行動できるように支えていかなければならないと思います。

10の力を持っている子が10を発揮できたとき、5の力を持っている子が5の力を持っている時、他者と比べることなくその頑張りを承認しましょう。そして、10の力を出せるのに出し切れていないときには、頑張ってきたこと、思い出なんかを伝えながら、勇気づけてほしいのです。アドバイスは要りません。
自分の力で考えられるように、勇気づけることが必要なのです。
それが子どもの自信の芽に水をやるということです。
大切に、大切に、育てていきましょうね。


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