洗浄剤ジプシー

空になったシャンプーみたいだよ
君から注がれる愛ってこれでもう終わりなの?
どっかで貰った試供品で繋いでいく1週間
新しいの探す前に試すだけ試すって話

汚ったない感情が真っ白い泡
香りで誤魔化してる 全部忘れた気分になってる
どれでもいいけど 今までとは違うやつ
それさえ叶えば 何でもいい
忘れたい忘れたい忘れたい

期待もないから一回きりでいいんだよ
使い切るには多くて 二回使うには少ないなんて
次はないってば
早く幸せ見つけて俺の前から消えて

どうやって決めたか覚えてない
たぶん棚の中で一番近くにあったから
流行ってたから パッケージが良かったから
誰かが欲しがってたから

ただ何となく 始まった 二人だった

次は透明なボトルのやつがいい
いつ無くなりそうか すぐに気付けるから
減ってたら すぐに分かるから
もう無いんだって 失望しなくて済むから

君の目が赤くなる前に
君が泣き出す前に
君が嗚咽する前に
君が傷付く前に
君が離れる前に

君が空っぽになってしまうまで
どうして 気付けなかった

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