愛、ドロップ

きれいなものが見たいと願った
この目は校庭の水道水で汚れていたみたい
透き通るピンクの目薬で涙流して
あたしは今日も嘘つきです

泣き虫はただの自己防衛だから
邪魔しに来るトモダチは
みんな飛んで火に入る冬の蝶にしてあげる
心配しないで 保健室では元気だから
一生治らない あなたには分からない
この病気のことも 青い傷跡も

そこに座って 机と椅子が友達の
誰よりも優しい 愛おしいあなた
診断書なら 先生の真っ赤な赤ペンで
偉そうな振りしてあたしが書いてあげるから

息が出来ないね あたしもあなたも
ここは深海よりも深くて暗くて一人
教室のクラスメイトが何人かなんて
この世で一番どうでもいいんでしょう

ソーダ水飲んで 言えなかったこと
悔しがりながら 全部 洗い流そう
きっとあたしもあなたも
この世界が見え過ぎてしまったんだから

あなたの涙は何よりもあたしのここを
引っ掻き回して あまりにも美しいの

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