1シュケル!1シュケル!_イスラエル

海外一人旅を始めて18年目に突入した。
大学院の卒業旅行でインドネシアに海外一人旅に出たのが最初なので、まさしく社会人生活と共に旅はわたしに寄り添ってくれている。

そんな一人旅のキャリアを今まで続けて来られたのは、ただただ命が続いているからだが、そうは言っても今までの旅人人生の中で、デンジャラスな経験も片手で数えられるほどには経験している。

今回はその中のひとつのお話。

「イスラエルという国をどう思うか?」と聞かれたら、
「好きではない」
と答えるだろう、そのイスラエルに行って感じたことはまた別の機会に書きたいと思うが、エルサレムという土地に対しては一度は訪れておかねばなるまい、と、夏の盛りのしかもラマダン期間中に向かった。

エルサレムの旧市街の向かいに、オリーブ山がある。
その急斜面に作られた家々は立派で高級住宅地のようだったが、そのオリーブ山からエルサレムの旧市街を臨む景観が素晴らしく、しかもサンセットがオススメと聞いていた。

エルサレムの旧市街は外壁に覆われ、しかもその外壁の外周は幹線道路が走っているとあり、外に出てその幹線道路を超えるのも一苦労。

幹線道路を走って横断したりと右往左往しながらオリーブ山に登れるひとつの道にたどり着いた。

頂上部に、見晴台の様な場所があるのかも知らなかったが、とにかくここを登り切れば良いかと車が1台通れるかくらいの人の気配がない道を登り始めた。
かなり急な坂道だったので、街歩き用のリュックを背負い、水を手に持ち。

8合目くらいまで登った辺りだろうか。
いきなり横道から男が現れ、わたしの肩に手を回し

「1シュケル!1シュケル!」
と、もう一方の手に持つオリーブの苗?と、思しきものを目の前に突き出した。

「No!No!」と言いながら追い払おうとするが、肩に回された手がリュックを押していることに気がついた。

「あ!やばい!」
と、咄嗟に思い、思い切り押し剥がすと、バックを開けられ手近に取れた、iPhoneの充電コードを抜き取られていた。

「ふざけんなー!」と叫び(怒りを伝えるには母国語が一番)コードを掴み引っ張り合い。

結局取られてしまい男は逃走。

その背中越しに
「バカヤロー!」と叫び、怒りが収まらないながらも頂上まで登りきり、怒りの感情のまま撮ったのが上記の写真。

本当は陽が落ちるまで待とうと思ってたけど、またスリに会いたくなかったので、さっさと下山をした。

iPhoneの充電コードは1本しか持ってなかったので旧市街でぱちもんを購入。
イスラエルでは、しっかりと働いてくれていたが、帰国便の機内での充電ではエラーメッセージで使えず、帰国後もエラーメッセージが。

これ以降、旅にはiPhoneコードを2本持参するようになった。


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