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カルナヴァレ博物館でパリの歴史を駆け抜けた日(パリ旅2日目・午後編)【きまま日記12】

こんにちは、にしうらです。
今回の日記も引き続き、2023年6月のフランス・パリ旅行で巡った美術館&博物館レポです。今回は2日目の午後編。
1日目、2日目午前の分はきまま日記のマガジンからどうぞ。


2日目午後

モネの家を見に行ったアルジャントゥイユから電車で再びパリへ戻ります。

サン=ラザール駅の駅ピアノを弾いていた人。とても上手だった。駅ピアノとかストリートピアノ弾いてる人みんな野生のプロすぎる…。


ル・カレ・ダンクル

Le Carré d'Encre

文庫『フランスふらふら一人旅』でも書いた、郵便局が運営している文房具・切手ショップ『Le Carré d'Encre(ル・カレ・ダンクル)』に立ち寄ってポストカードやしおりを購入。ここはカードやノートの紙ものの品揃えが豊富で、お店の人の接客もとても優しいのでいつ行っても楽しい。
(切手もここで買おうと思ったけど、切手コーナーを長時間占拠してるお客さんがいて買えなかった…)


そのあとはメトロで移動して、プティ・パレ美術館へ。

パリ市立プティ・パレ美術館

Petit Palais

プティ・パレ美術館のサラ・ベルナール展の垂れ幕(ここは出口側)

市立美術館なので常設展は入場無料。一階には18世紀以降の絵画や彫刻、調度品や装飾品、そして地下には中世、ルネサンス期の絵画や美術品など幅広いコレクションを展示している美術館。

開催中の『Sarah Bernhardt -Et la femme créa la star-』展という、19世紀のフランスの舞台女優サラ・ベルナールに関する作品の展覧会が見たかったのですが、到着してみると入り口には入場待ちの列が…

ここに到着した時点で14時過ぎだったので、並んでチケット買って入場して展示観て…としていると、次に行く予定のカルナヴァレ博物館(18時閉館)が一時間弱しか見れない…!でもサラ・ベルナール展も観たい…!と美術館の前で苦悩すること5分。
常設展入り口から入り、ミュージアムショップでサラ・ベルナール展の図録だけ買って次へ移動することにしました。

あ〜サラ・ベルナール展観たかったなあ…😭



カルナヴァレ博物館(美術館)

Musée Carnavalet

博物館入り口前。中央に立っているのはルイ14世像。

マレ地区の16世紀半ばに建造された邸宅を改装し、19世紀半ばに博物館として創立されたのがこのカルナヴァレ博物館。ここは先史時代に始まり、古代、中世、ルネサンス、ロココ、フランス革命、19世紀、そして現代までパリの歴史に関わる、様々な絵画や彫刻などの美術品から歴史に名を残した人物のゆかりの品々などを展示した博物館です。

改修工事のために2016年10月から約4年閉館していましたが、2021年の5月に改修を終え再オープンしました。

2015年の夏に夫と二人で初めてパリへ行った時には、タイミングが合わずに入れず「次にパリ行った時は絶対に行くぞ…!」と思っていたら、2019年のフランス一人旅では改修のため休館中…
そして今回、3回目のフランス旅行でようやく入れました〜!嬉しい〜!

入ってすぐの看板展示室。19世紀のパリ大改造で壊される建物などから集められたものだそう

展示3階(フランス革命期)

ここに着いたのが15時過ぎだったので、先史時代から順を追って見ていたら閉館まで間に合わない!ということで一番お目当ての3階のフランス革命期のコーナーから回ることにしました。

入ってすぐに迎えてくれるのがル・バルビエが描いた《人間と市民の権利の宣言》の有名な絵画…!

ジャン=ジャック・フランソワ・ル・バルビエの《人間と市民の権利の宣言》
ジョルジュ・クレマンソーの寄贈!
ジャック=ルイ・ダヴィッド《球戯場の誓い》

教科書でも見た有名な作品がぞろぞろ出てくる、フランス史オタクにはたまらない展示…!

革命家関連の絵画やゆかりの品を集めたコーナー
リュシル・デュプレシ(左)とカミーユ・デムーラン(右)の肖像画

デムーラン夫婦好きに優しい配置。ありがとうございます。
中央にあるのはデムーランが編集長をしていたダントン派の機関紙「ヴィユー・コルドリエ」と、彼が使用していたインク瓶。

見えづらいけど左下にあるのがインク瓶
ロベスピエールやマリー=ジャン・エロー・ド・セシェル、ダントンの有名な肖像画も
クートンが使っていた車椅子
サン=ジュストが所有してたピストル(左)と彼が描いた男性の頭部の絵(右)

もちろん革命家だけではなくルイ16世やアントワネット関連の展示品も豊富に展示されていました。

ジャン・ジャック・ハウアー《1月20日、ルイ16世の家族との別れの日》
ジョルジュ・カーン《コンシェルジュリを出るマリー・アントワネット》
アントワネットの履いていた靴(左下)と1792年8月10日にルイ16世がスイス衛兵の大佐に与えた最後の命令書(右上)

実物を一度見たいと思っていた絵画や品々がどんどん出てくるので、ずーっとこのコーナーを行ったり来たりして写真撮ったりキャプションを必死に追ってたら17時過ぎててびっくり…。

他の時代もざっくり見るかな、と思って次のコーナーに入ったら、ナポレオン達の肖像画の「圧」が強くてちょっと笑ってしまった。革命家たちの肖像に比べると威厳を持って全身が書かれ、絵自体のサイズが大きい。
ああ、市民たちの時代から帝政の時代に移ったんだなあ、と感じる配置。

革命期コーナーを抜けてナポレオンの時代に入るところ。

しかしレカミエ夫人の肖像画(奥の絵)もこんなに大きいんだな〜。かっこよい。


展示2階(19世紀)

ここからは19世紀のコーナーの写真。

サロンぽい絵の飾り方でかっこよい

ルイズ・アベマの描いたサラ・ベルナールの絵はプティ・パレ美術館の方に貸出中で残念。でも《ジャンヌ・サマリーの肖像》が見れてよかった。

あとすごかったのは、パリ、ロワイヤル通り6番地にあったミュシャがデザインしたG.フーケ宝飾店の復元展示!

こっちは外観側
こちらが内部。奥のクジャクのステンドグラスが美しい。

復元といっても家具、調度類はオリジナルそのまま。1901年にミュシャがデザインした内装やファサード、家具や装飾品をじっくり見ることができます。

…という感じで、最後は駆け足で観て2階(19世紀〜20世紀コーナーだけ)と3階を一通り廻れましたが、この博物館、2階(16〜18世紀コーナー)に地下と1階も展示あるんです…半分以上観れてない…。

3時間弱では全然足りなかった…次行く時は1日用意して、ゆっくりじっくりパリの歴史を学びたいと思います。
ちなみに市立博物館なのでプティパレと同じく入館料無料です。フランス史好きの方は時間たっぷり余裕持って行くのをお勧めします。


ここまで長々とお付き合いありがとうございました。

3日目は来週のきまま日記で更新します。3日目は美術館5館くらい回ったので多分また2、3回に分けて書きます。お付き合いいただければ嬉しいです。

それでは、また来週。

2023.07.12


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2023年6月パリ旅行記・まとめリンク

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