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経験ナシ、やる気アリ

社会人一年目、わたしは俄然やる気だった。
大学で勉強したこととは全く縁もゆかりもないITコンサル業界。
フラットな関係、成長できる職場、中立な立場、コンサル、ロジカルシンキング、クライアント…と並ぶ横文字。
上昇志向のわたしには眩しくみえた。

都心での一人暮らし。
やりがいのありそうな仕事。
楽しそうに働く憧れの先輩。
きれいでおしゃれなオフィス。
年齢や性別を意識しないフランクな職場。

欲しいもの、全部手に入れたような気持ちで、
「あとはわたしががんばるだけ」
そんな心意気でのぞんでいた入社式。
ほんとにばかみたいに期待しかなかった。

✳︎
果敢にも飛び込んだ未知の世界。
わたしはプログラミングなんてしたことがなかったし、パソコン操作もままならなかった。
ロジカルシンキングも知らない。

人の倍以上努力しないとついていけない…。
分かっていたつもりで、想像力が足りていなかった。
どれだけ大変なことなのかということを…。

理想と現実の距離感を直視せず、すべてを気合いと体力で乗り越えようとしていた。
若気の至りというのだろう。

✳︎
研修がはじまり、案の定つまづいた。
思い描いた理想がすぐ手に入るほど、現実は甘くない。

できない、わからないの連続。
久々に本気で勉強した。

でも、わからないものはわからないし、できないものはできない。
「そんなに甘い世界じゃないよ」今まで、表の顔を向けていた周りの人が急に裏の顔にくるっとひっくり返ったように思った。

「わたし、なんでこんなに理解力がないのだろう。」
「研修でつまづいてて実務でできるわけない。」

自分で自分を追い込む、日々。
同期も、ひとり、またひとりと脱落していく。
研修中、ある日突然来なくなるという最初はびっくりしていた出来事が日常化した。

次はわたしかも…。
精神的におかしくなりそうで、毎日ギリギリのラインで踏みとどまっていた。
今日もちゃんと朝起きて会社に行った帰ってくるのがやっと。

毎日、焦りと恐怖。

先輩からのフィードバックと言う名の指摘が怖かったし、発言を求められた時、いいことを言えている気がしなくて、「こいつ、大して考えてないな」って思われてると被害妄想。

やらないといけないことは沢山あって、もうどれから手をつけていいかわからない状態。

混沌としていたし、思考停止していた。

でも、わたしは諦めなかったし、踏みとどまる道を選んだ。

それ以外の選択肢がなかった。
脱落することさえできなかった。

結果、4年でその会社を去ることになるけれど、良い経験だったと6年経った今なら思える。

厳しい現実を垣間見た経験。わたしには向いていないとちゃんと自分で体験して結論づけることができた。
そして、当時の同期と思い出話として笑って話せる。

✳︎

諦めずに、続けることができれば必ずどこかにたどり着く。

どんなに焦っても自分のペースでしか前には進めないから、ちゃんと休んで、人生楽しんで。

周りから何と言われようとあなたの人生、あなたのものだし、あなたの価値は変わらない。

それから、同期を大事にね。

最後までお付き合いありがとうございます。
素敵な一日を。
それではまたあした。

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