『』

『恋は終わる』2024.1.16


寂しさだけで生きているんだよ
そう言われている気がした
向かいの空に見えるくぐもった感情
まるで私みたいだ 可愛くないね

夢を見るその代償に
記憶を失くしてしまうのです
すれ違った声で会話をしても
抱きしめ合えるのだろうか

難しくなくて簡単じゃなくて
嘘じゃないのに本当ではない
この世は泡だ

愛おしいの裏返しの「馬鹿だなあ」に
ずっと包まれていた 愛されていた
淡色の声で春が行く 私と貴方を連れて
忘れないでいてほしいとただ
素直に伝えられたらよかった よかったのに
零れる涙を拭うこともできずにきっと
恋は終わる


冬の終わりに残っていた光が
あまりに眩くて少し熱い
私を溶かしてしまおうとしているんでしょう
思考も感情もこの姿の全てを

私と貴方が居た空間の
残滓はきっとオーロラの糸で
紡いだ言葉も意味がないなら
分かり合えないんだろうか

愛してると言えない代わりに歌うから
ずっと救われていて 貴方が報われていて
そんな日々ならもう何も要らないのにと思う
大切に思っていますとただ
それだけで満たされたのなら嬉しかった
溢れる涙を止めることもできずにきっと
恋は終わる


寂しさで息をする貴方は美しい
孤独は透明で冷たく青い光
花束の一つも枯らしてしまうような
血の巡るこの恋を


愛おしいの裏返しの「馬鹿だなあ」に
ずっと包まれていた 愛されていた
淡色の声で春が行く 私と貴方を連れて
忘れないでいてほしいとただ
素直に伝えられたらよかった よかったのに
零れる涙を拭うこともできずにきっと
恋は終わる

愛は 愛は






久々に歌詞を書いた。本当はずっと書きたかった。
けれど、それが難しいことも解っていた。

私はアイデンティティを少なくとも文章や言葉を紡ぐ行為に求めているところがあり、だからこそどうにもならなくとも歌詞を書き続けて生きていたいと思っている。紡いだ言葉は、総て私だ。

眠る前夜深くに一番のサビを書いていて、そこから今日の昼間電車に揺られながら残りを書き上げた。指を微かにあたためる冬の光、くぐもった感情、少しずつ少しずつ、書いている瞬間が散りばめられている。

今の私が書ける恋愛詩
久々に描けて嬉しかったよ



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