妊娠糖尿病の血糖値コントロール

妊娠7ヶ月目で妊娠糖尿病になってしまい、
インスリン療法をしております。
ちなみに私は薬剤師なので医療の知識は少しばかりはあるつもりです。
ですが、血糖値のコントロールは容易ではなく、
なかなか血糖値を抑えることができませんでした。
2ヶ月ほどは試行錯誤の日々でした。

血糖値測定器のリブレをつけて、
インスリンも打ってということで、
大変な日々を過ごしました。
少しでも妊娠糖尿病の人に参考になるように、
得た経験を皆様に共有したいと思います。

まず、妊娠糖尿病と診断されるのは妊婦の中で1割程度。
そのうち大半は分割食にすることで、
うまく血糖値をコントロールできるみたいです。
インスリン療法が必要になる人は少ないということで、
私はそれなりに重症者ということになります。

すなわち、インスリン治療が必要になるレベルの妊娠糖尿病とは、
分割食ではどうにもコントロールができない人です。

もしかしたら1型と2型糖尿病の方にも参考になるかもしれません。
血糖値を安定させるポイントをまとめました。


分割食したところで血糖値は上がる

24時間血糖値を測定できるリブレセンサーを腕につけています。
何を食べたらどれだけ血糖値が上がるのかというと、
糖質量が15gで1時間後に150ぐらいまで上がりました。
糖質量15gというと、コンビニに売っているプロテインバー1本分です。
ご飯お茶碗1杯で糖質75g、半分で30gほどです。
糖質15gだとご飯3口程度でしょうか。
妊娠糖尿病だと、1日5〜6食に分けて食べるという、
分割食を勧められるのですが、
インスリンなしでは糖質量15gを超えられないので
分割食で糖質を摂取することはほとんどできません。
ということで、私みたいな重症者は分割食をしても血糖値が
爆上がりするのでインスリンが必要ということです。


米がやばい、とにかく米のコントロール

インスリンが必要なレベルの妊娠糖尿病の方は、
とにかく糖質量をコントロールしなければなりません。
米は他の食品と比べてものすごい糖質量です。
日本人であれば毎日食べているであろう「米」がキーポイントになります。
砂糖みたいに甘いわけではないので、
美味しいおかずと食べるとお茶碗1杯なんかペロリと食べてしまいます。
なかなか自制するのが難しい!!!😭
ということで私は極力お米は食べず、
ライ麦の食パンを食べています。

全粒粉、そば、麦飯は普通に血糖値を上げる

これらは低Gi食品と言われていますが、
炭水化物であることは変わりないので、
妊娠糖尿病であれば普通に血糖値を上げます。
(普通の人であれば血糖値の上昇が緩やかになるとは思います。)
蕎麦は量が多いので一人前は食べられませんでした。
なので丼ものや麺類は怖くてずっと食べていません。
1食あたりの糖質は、全粒粉の6枚切り食パン1枚、
麦飯ではご飯お茶碗軽く1杯(100g)に調整していました。


インスリンはたいして効かないと思え

妊娠糖尿病は胎盤からインスリン抵抗性物質が出てくるため
血糖値が上がりやすくなるという病気です。
インスリン抵抗性は35週でピークに達すると言われています。
なので糖質制限をしてもどうしても血糖値は悪化します。
インスリンが効かなくなってきて、単位数がドンドン増えていくのです。
インスリンを打ったから何でも食べれる訳ではなかったです。
血糖値が下がらないと結構メンタルにも悪いので、
調子に乗って糖質を食べすぎないようにしましょう。


糖質制限をし過ぎるとケトン体が出る

最初の頃は、血糖値が上がるのを見ると怖くなってしまい、
炭水化物をあまり食べないようにしていたのですが、
そしたらケトン体が出てしまいました。
ケトン体が出るということはグルコースが足りなくて
脂肪やタンパク質からエネルギーを作り出しているということです。
グルコースが赤ちゃんに十分に渡っていない可能性があるので
ケトン体が出た場合には糖質量を増やす必要があります。

つまりは、妊娠糖尿病はケトン体が出ない程度に
血糖値を安定させるということが治療目標になると思います。


野菜、肉、魚は全く血糖値を上げない

野菜やお肉、お魚に関しては全く血糖値を上げません。
塩胡椒で味付けをして焼いたもの、
お湯で茹でたものは安心して食べることができます。
糖質制限すると満腹感が減ってしまいますので、
できるだけおかずで野菜、肉、魚を食べることが重要です。
また、とろみを付ける片栗粉は糖質なので、
中華料理やカレーは血糖値が上がるので避けた方がベターです。
間食するなら蒸し鶏や豆腐、納豆、トマトが食べやすくてよかっです。
外食に行くなら焼肉屋やしゃぶしゃぶ屋さんがおすすめです。


特に気をつけるのは朝食

朝食はどうしても血糖値が爆上がりします。
朝食の血糖値が高いと、その日、1日中血糖値が気になりすぎて
ストレスを感じてしまうんですよね。
だからメンタル面からも朝食のコントロールは重要だと思います。
おそらく、朝食はおかずが少ない、夜からの空腹時間が長いので
グルコースが急激に吸収されてしまうのだと思います。
私は朝食の炭水化物はかなり少なめに調整しました。
食パン半分ぐらいしか食べていませんでした。
昼と夜にしっかり炭水化物を食べていると
ケトン体は出なかったので朝の糖質は少なめでもいいと思います。


妊娠糖尿病になって得た学び

これまで一度も気にしなかった糖質。
体感として世の中の美味しいものの9割は糖質製品です。
美味しいものが全部食べられない!と悲観的になったのですが、
これを機に食生活を見直す事ができて本当によかったと思います。
出産をして糖尿病が治ったとしても、
糖質代謝が不得意な体質に関しては変わりありません。
妊娠糖尿病になった人は普通の人と比べて
7倍以上の確率で糖尿病になりやすいからです。

私は父親が糖尿病の家系です。
そういえば、父方の祖父母や叔父さんは脳梗塞、心血管障害で亡くなっています。
今から食生活を気をつけられるきっかけを
与えてくれて良かったと思っています。

糖負荷試験で引っかかり、
妊娠糖尿病と診断されてそれは遺伝と体質が原因です。
と言われて最初は納得いきませんでしたが、
こればかりは仕方がありません。
多くの妊娠糖尿病の方が辛い思いをしていると思います。

しかし、実際に糖質量をコントロールをしてみると
頭がクリアになったり、肌が綺麗になったりして
体調が良くなることも実感しています。
メリットもたくさんありました。
今後も前向きに向き合っていけたらなと思います😃✨❤️

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