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2021年、印象に残った映画たち。

映画鑑賞後、これは個人的ベスト入りだ!という映画と、内容などよく分かってはいないけれど印象に強く残ってんな〜という映画とがある。

今年見た中でベストな映画ではなく、妙に印象に強く残った映画たちを記録していきたいと思います。

ちなみに今年の下半期は『客ーザ・ゲストー』というオカルトサイコサスペンスグロフレンドシップnot恋愛で且つforme韓国ドラマ(一息で)にどはまりしたおかげで、悪魔祓い系と宗教系(カトリック)の映画を狂ったように見ていた。もしかして私、憑かれてた???

では、レッツゴー。


№.1 聖なる犯罪者(2019)

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少年院から出所したばかりの主人公は聖職者に憧れていたが、前科がある者は聖職者になることは許されず、途方に暮れる。あてがわれた仕事のために辿り着いた村でひょんなことから「自分は神父だ」とついた嘘が本当のことになってしまう…。

というポーランドで本当にあった実話をベースにした映画。

こんなあらすじなのでどろどろしてたり、スカッとジャパン的な話なのかとはらはらして見ましたが、これが全編通してすごく静かで余白のある寂寥感に包まれた人間ドラマが淡々と過ぎていく映画で、セリフが少ないからこその映像の印象深さが強く残っているなと思った一本。

上の画像(↑)も見る前はなにかを嘆いている瞬間のワンシーンかと思っていたら、実際はこの上ないほどの歓びの渦中にいるシーンでした。ひえっ。

なによりもラストシーンの主人公の表情がすごい。元々、語彙力は持ち合わせてないんですが、もう言葉にならない。見る人によって感じ方の変わるラストだと思います。

https://hark3.com/seinaru-hanzaisha/


№.2 ハイヒールの男(2014)

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ヤクザの会合を一掃してしまうほど武闘派の刑事である主人公はとある秘密を抱えていた。悲願であるそれを実行するため、職も築いた地位も全て捨てて自分の人生をやり直そうとするが…。

タイトルでもうネタバレしてるんですが、そんなことよりもなによりも主人公の苦悩と切なさ、周りの目や他人とのしがらみによって”本当の自分”になることができない苦しさが暗い雨と血なまぐさいノワールの中に滲んて混じって切なく漂う。

最低最悪なことに個人的な都合で流し見で見てしまったんですが、それなのに脳裏に残り続けて、絶対に再度見直さないとと思っている映画。あんな見方しちゃってまじで後悔してる…。最低だよ俺っちは…。俺の推しことパク・ソンウンが出てきたときには画面に齧り付いて見てたくせによぉ…。

韓国映画の中でもハイレベルなアクションとストーリーを邪魔しない程度のコミカルなシーンもありつつ、全体としてはマイノリティをちゃかすことなく繊細に真摯に描ききっているところがとても信頼できる作品。

結末がまたどうしようもなくやるせないし、悲しくて…。

ふいにその悲しさがなんでもない日常の中で脳裏をよぎるときがある。そんな映画。


№.3 エクソシスト3(1990)

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エクソシスト1作目の時間軸から15年。とある街で凄惨な連続殺人事件が起こる。その手法は過去に解決済みの猟奇殺人事件と同じもので…。

続編。しかも”3”。絶対つまらんやろ~と思ったら、面白い上に1作目よりも個人的にクリーピーで且つ怖かった…。トラウマシーンどっさりよ…。

正直、設定がややこしくてまだよく分かってないんですよね。だからこその映像の奇抜さと強さとそのくせなにげない会話シーンがしっかり差し込まれる緩急が印象に残っている。いや、昨日見たばっかりだからかもですけど。

エクソシストの陰気くささをしっかり残しつつ、神秘的で且つ畏怖にも近い神話的な映像がめちゃくちゃ刺さった。厨二心にドストライク。炎の中のコブラとか、崩れ落ちた床から伸びる複数の手とか、駅構内を死後の世界の出発点にした天界の描写とかさ~あ。なにより神父様と主人公の刑事さんのお互いを思いやる温かな親交が素敵オブ素敵。

とにもかくにもとあるナースさんの深夜当直のシーンはまじで必見。驚きすぎて高めのキーで叫んだ。あと悪魔祓いのシーンはほぼない。エクソシストとはHATE???


そんなこんなで2021年実は内容の解像度激低だけど印象は激強だった映画のまとめでした。ベストはベストで別にありますが、結局のところ感覚的に印象に残った映画こそがベスト映画なのでは???と思い始めています。


ーおわりー

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