賃貸でも家探しが難しい

前回、家の購入を諦めたことを書きました。(詳細はこちら。)この1年、色々なことを断念し、色々な考えの変化がありました。しかし、本当にしつこいことに、「引っ越したい」という思いだけはブレませんでした。そこで、原点に立ち返り、普通に賃貸物件を探すことで落ち着きました。 

当時住んでいた賃貸マンションは、入籍前だったこともあり、僕がほぼ独断で決めてしまいました。「今回はきちんと話し合って決めよう。」ということになり、夫婦間で話合いが行われました。

そこで挙がった条件です。①築浅②駅近③1LDK~2LDKで45~60㎡程度④2階以上⑤横浜市の特定のいくつかの駅の近く、鎌倉市、藤沢駅周辺・・・整理してみると、困ったことに人気のありそうな条件がずらりです。そして、大事な金銭面としては、⑥敷地内駐車場希望で、駐車場代含めて家賃10万5千円以下。因みに、これまで「湘南エリアに住みたい」という希望の下に行動していました(「中古戸建から中古マンションへ」)が、それは取り止め、職場までのアクセスをある程度意識した立地で探すことにしました。そのきっかけについては、また別の機会に書きたいと思います。

また以前、僕の価値観として、「仲介手数料が高いと思っている」旨を書いたことがあります(「仲介手数料に対する違和感」)が、売買と比較して仲介手数料が遥かに安価な賃貸でも、そこに対する考えに変わりはありませんでした。(そう、ケチなんです(苦笑)。)そして、当時僕が住んでいた家の近くに、「格安な仲介手数料で受けます!」がモットーの不動産屋がありました。因みに当時の家もそこに格安で仲介してもらいました。なので、「今度引っ越すときもあそこにお願いしよう」と心は決まっていました。(以下、C不動産と呼びます。)

そして、先ほどの①~⑥の条件を中心に、スーモなどの住宅情報サイトを駆使して物件を探し始めました。毎日チェックしていたところ、数日経ち、気に入ったものが出てきました。早速C不動産へアポ。そうすると、「すみません、その物件はもう決まってしまったようです。」たしかに好条件でしたが、毎日スーモなどをチェックし、「前日」にアップされたはずです。「翌日の昼に決まってるなんて早すぎはしないか?」という疑問が湧きました。

そして、しばらくはスーモとお友達の日々。条件を少し広げ、もう1件発見。C不動産へアポ。「当社では仲介できないと言われてしまいました。」段々と、「こんな話、分譲を探しているときも聞いたな。」という気持ちに。そう「囲い込み」です。売買に比べ金額は小さいとは言え、賃貸でもしっかりとその価値観は根付いているのかもしれません。(「仲介手数料に対する違和感」)参考までに、その気になる物件の問い合わせ窓口に直接問い合わせたところ、「既に仮申し込みが3件入っているので厳しいと思います。」と言われてしまいましたが、やはり直接なら申し込みができるようです。

そんなこんなで3件、新たにピックアップしました。「今度は3件もあるから、どれかしら引っ掛かるでしょ。」なんて妻と話しながら、C不動産を尋ねました。そうすると、1件は「当社では扱えません。」2件は「既に決まってしまったようです。」さすがに何かおかしいのではないか?C不動産の担当者と話したところ、「お客さんが探しているような人気の物件は、スーモなどに掲載する前に、不動産屋が顧客に紹介しているんですよ。だから、スーモに掲載された時点では情報がちょっと遅いんです。」つまりそれは、住みたい街の不動産屋と予め顔馴染みになっておくしかないということなのか?そして当然そんな人気の物件の仲介手数料は値引かないでしょうから、ケチケチせず、仲介手数料を満額(家賃の1ヶ月分)払う他ないということなのか?

その後も引き続きC不動産の店舗内で一緒に物件を探すことにしました。そこで、数件当たってもらったものの、回答は「うちでは扱えないと言われた・・・。」か「既に決まっていると言われた・・・。」のどちらか。

条件を変えるべきか作戦を練り直すべきか。僕たち夫婦はとりあえず店を出ることにしました。そして、家には帰宅せず最寄り駅で、C不動産から「うちでは扱えないと言われた。」といういくつかの物件に対し、念のため直接電話をすることに。そうすると、「当社取り扱い物件のため、仲介手数料は家賃の0.5ヶ月分で良いです。」という物件が一つ。「ただし、問い合わせが何件か来ています。当社は原則、内覧をした後でしか申込を受け付けていないので、早めに内覧していただくことをお勧めします。」何度も空振りを繰り返し、家探しが苦痛になりかけていた僕らは、「この家にしよう」と決断し、そのまま電車に乗り、その不動産屋に駆け込みました。内覧させてもらったところ、周辺環境も悪くなく、物件自体も気に入ったため、その場で申し込みをすることに。結果的に、この不動産屋の「内覧後申込」というルールが僕たちにはプラスに働きました。

一般的に、賃貸物件は一人暮らし用のものが多く、カップル向け物件などで好条件のものは人気が殺到するというのは聞いていました。また、C不動産は「コロナの影響で、「元々23区に住んでいた人たち」のうち、「神奈川に移り住む人たち」が多いので、特に今は厳しいです。」とも言っていました。その他、僕はこれまで「築浅」にこだわったことがなかったので知りませんでしたが、「築浅」だと、「室内はキレイだろう」という前提の下、内覧せずに即決する人が一定数いるようです。このように色々と悪条件が重なってしまったとは言え、まさかこれほどまでに苦労するとは。色々と物件探しを手伝ってくれたC不動産へ若干の申し訳なさを感じながら、「ようやく引っ越し先が決まった」という安堵感に包まれ帰路につきました。

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