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2023年2月11日 23:03
きっと大嫌いと大好きは紙一重なんだろう。 最低で、クズで、どこまでも自分勝手なその人は、どうしようもなく私を振り回す。その度に裏切られて、傷ついて、大嫌いだと何度も思うのに、その人があまりにも優しく抱きしめてくれるものだから、それだけでまた、私はあなたに期待してしまう大馬鹿者になってしまった。 指先を絡めて、互いの視線が絡んで、その先にある感情は一体何なんだろう。まつ毛が触れ合う距離で小
2023年2月9日 16:39
逃げよ? 緩くパーマのかかった黒髪の隙間から、いたずらっ子みたいな目を覗かせた君が笑って言った。まるでそれが当たり前みたいに、ごく自然に手を取って、ハリボテのお城みたいな店内を駆け出した。 積み上がるシャンパンタワーを崩し、各テーブルに置かれた鮮やかなフルーツの盛り合わせから一つずつフルーツを摘む。 jimmychooのピンヒールが照明に乱反射する。馬鹿みたいに大きいシャンデリアには別れ
2023年2月9日 14:50
目に見えない透明なロープの上を、恐る恐るバランスを崩さないように進む。誰に渡されているのかも分からないまま、振り返ることのできない綱渡りをしている。ただひたすらに。我武者羅に。 この先に一体何が待ち受けているのかも、一体何から追われているのかも分からないまま。 少しでも立ち止まってしまえば、底の見えない闇の中へと、あっという間に吸い込まれてしまいそうで。 ゆらゆらと右に左に揺れながら、ど