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写真の魅力

僕がカメラを始めたのは、中学3年生の時。
当時学校に馴染めず、2年生前期が終わる頃から学校に行かなくなった。

常に周りの生徒たちと比べられ、点数が全て。点数が高ければ褒められ、低ければ見下される。

「なんで、点数取れないの?勉強してないでしょ」

勉強はしている、だけど赤点をとる。そう言われても仕方ない。

「〇〇くん、意外と頭悪いんだね」

すごく苦痛だった。自分はほんと何しても劣っているとも思ってしまった。

僕は誰かと競争というやり方はあまり好きではなかったし、性格上のこともあった。

おそらく学校というシステムが、自分に馴染めない環境だったのかもしれない。

不登校になり何ヶ月か経った時、家にいるのも苦痛だったので、一人になれる森を散歩したりしていた。

ある時早朝に森に行ってみると、そこには霧がありいつもと違う雰囲気が漂っていた。

濃い霧だなぁと思いながら内心ワクワク。まるでファンタジーの世界を冒険しているような気分で散策していたら、霧が少しづつ薄くなり始めたのと同時に、木と木の間から太陽の光が差してきた。

かすかな霧もあってか、光の筋が木漏れ日に合わせて四方八方に放たれていた。
生まれて初めてこの情景を見た。
心の奥が躍るような気分になり、光の筋がなくなるまでずっと眺めていた。

身近な場所でもこんなに感動する事があるのなら、世の中楽しいこともあるんじゃないのかと思った。

自分の感情が動くままにもっと見てみたい、もっと世界を知りたい。そして心の中に閉じ込めるのではなく形に残していきたい。


この時、形として残せるのは写真しかないと思い、バイトや家業の手伝いをして貯めたお金でカメラを買った。


それからというもの、大きい感動や小さな気づき、色々なものたちを写真に残してきた。だけど、まだまだ知らない事はたくさんある。

僕は来年、初めての海外へ渡航する。まだどこにいくかは決めていないし、今の世の中を変えたウィルスがどうなっていくかわからない。
でも仮にウィルスが発生しなくても、世界は何かしら変わり続けていたとおもう。

それならば自分の心が命じるままに行動してみようじゃないか。例えそれが気まぐれだったとしても。

その先には僕の知らない世界が待っているから。

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