客引き詐欺師に助けられた【トルコ🇹🇷】②
トルコに到着して、2日目の朝
僕は観光地から徒歩で2時間くらい離れた宿に泊まっている。
理由としては只々安かったからだ。
観光地に行く手段でなるべくお金を使いたくなかったので、少し遠いが徒歩でのんびり行くことにした。
地図で言うと、イスタンブールから北上したあたりにいるので、下に降りていく感じに進む。
最初はタクスィム広場へ向かうことに。
早朝もあってか、少し肌寒い。けど一応トルコは夏シーズンらしい。。
観光地から離れているのもあって、人々が通りすがるたびに目線が感じる。
僕の地元に外国人が来たら見てしまう気持ちはわかる。
トルコの屋台ではあちらこちらでパンを売っていた。値段も3.5リラと安い。
1時間ほど歩いてタクスィム広場に到着した。
朝ごはんをまだ食べていなくて、今の時期はラマダンという年に一回ある日中は断食をする儀式があるらしい。
けど周りを見ると食べている方もいるので、屋台のパンをひとるつ購入して食べることにした。
広場のベンチに腰下ろし、休憩していると、少し遠くのベンチに6人グループの男性がずっとこちらをチラチラ見ながら、何か話しているのが目に見えた。
朝だったので人も少なかった。
僕は注意しながらバッグからパンを出し、食べようとしたタイミングで、グループのうち3人ほど囲むようにこちらに歩いてきた。
僕はなんかやばい!!、、と思いすぐバッグを持ち上げ逃げてるそぶりを見せずになるべく早歩きで歩いた。
そしたら、他のメンバーもこちらに来るではないか。やばいやばいやばい。。。
捕まったら何されるかわからない。
ちょうど警察がいた場所を覚えていたのでそこに向かっていった。
逃げている最中ずっと後ろに人の気配を感じていたが、後ろを振り返る勇気は当然なかった。
警察官が見えたあたりから、気配もなくなりバクバクなっていた心臓を少しずつ落ち着いていった。
何事もなくてよかった。。。。
宿に戻って少し気持ちを落ち着かせてもよかったのだが、せっかく徒歩でここまできたので、アヤソフィアまで向かうことにした。
日中の気温はちょうどいいな。
人も少しづつ増えてきたので少し安心する。
ガラタ塔付近に広場があるので、さっき食べ損ねたパンを食べることに。
素朴な味で少しパンが硬かったけど、ずっと気が張っていて疲れていたからかめちゃくちゃ美味しく感じた。
橋の近くまで来ると、川を挟んだ向こう側にアヤソフィアが見える。あともう少しで着くな、よし頑張ろう。
トルコのカラスって真っ黒じゃないんや。なんか可愛いね
橋を渡っているときに、一人の子供が物乞いをしてきた。
最初は気づかなかったけど、箱を持って何か言っていた。
生まれて初めてこういう世界を目にした。
橋を渡り切ったら、片足ないおじさんも物乞いをしていた。
僕はまだトルコを知らない。
正直複雑な気持ちにはなった。
だけど日本がどれだけ恵まれた国なのか改めて実感した。
目的地に着くまでに、少しお腹が空いたので同じパンを頬張っていた。
アヤソフィア入り口に到着した。
館内は広角レンズで撮りたいと思っていた。
入る前にレンズ交換をしようとバッグを開けてみると、そこにレンズが入った袋がない。。。。。
小さいバックの中身をひたすら探してもない。。。。
頭の中が真っ白になった。。。
そうか、あの時のグループに盗られたのだろう、今の今まで一回もレンズは出してなかったのでほぼ確定だと思う。
さっきまでワクワクしていた気持ちが一瞬にして消えさり、孤独だけが迫ってきた。
ベンチで一人で座り、上を眺めると綺麗な青空が映っていた。
人々は行き交い、鳥は優雅に飛んでいる。
僕は旅が始まり2日目で大切なものを盗られる哀れな人。
自分を卑下すればするほど惨めになっていく。
ぼっーーと空を眺めていると、
「日本人の方ですか?☺️」
と声をかけられた。
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