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自然と私 #21

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電車に揺られる。窓の外はビルとその合間には青空、プカプカ浮かんでいる雲。春の陽気とはこの日のことを言うのだろう。
怒涛だった、社会人初めての一週間。慣れないことや環境、忙しすぎると人はゆっくり考えることができない、らしい。

初めて住む街、大阪は大都会で人が多く息が詰まってしまう感じがする。なんでもあるけどなにもない。情報が多すぎて自分をすり減らしてくる。私がいかに都会適性がないのかがわかる。

都会から逃げたくて初めての休日は自然が豊かなところへ。連日の飲み会続きで万全の体調だとは言えない。でも、心を休ませるためには行くしかない。

電車に揺られて一時間ほどで箕面公園という自然豊かなハイキングコースについた。滝を目指して歩く。ひらひらと揺れている青紅葉、キラキラひかる水面、どこからか聞こえてくる鳥の囀り。川の音が落ち着く。自然が好きだ、と心から思う。

滝を目指して歩く。途中の商店で栗おこわのおにぎりを買った。観光地という雰囲気の中でも、少し外れれば誰もいない自分と自然だけのベンチ。木漏れ日の下で食べるおにぎりは安心する味がした。大滝の周りには人が集まる。皆んな滝のパワーが必要なのだ、きっと。水飛沫を浴びながら、ダイナミックな滝を眺める。

人と自然が対峙する時、そこには力関係が示される。地球という圧倒的自然を人は間借りして住まわせてもらっている、と言う感覚になる。
だからこそ環境破壊なんてもってのほかだし、この自然を守るという表現も人間中心の考えだなって思ってしまう。なんとなく上から目線の感じ。

私は自然に生かされていると感じることが多い。だからこそもっともっと大切にしていきたい。


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