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我儘で真っ直ぐな君へ、愛を込めて。


今日は私の親友への愛を語ろうと思う。
照れくさくて、こんなこと1度も君には伝えたことがないけれど。

君の存在を初めてちゃんと認識したのは高1の夏。
その日君は、ぬるい風になびくカーテンの近くで、流れる雲を退屈そうに眺めていた。

ちょっとクールで、近寄りがたい雰囲気を持っている君に目を奪われた。
なんだか理由は分からないけれど、私、この人と仲良くなってみたいって、直観的にそう思ったんだよ。

高2になって幸運にも同じクラスになることができた。私は、何とか接点を作らなくちゃと思って、暇を見つけては君に沢山話しかけた。
君は「なんだこいつ…」とでも言いたげな怪訝な表情で見つめていたけれど、私はひるまなかった。
中々警戒心を解いてくれなかった君が、ある日、初めて目を見て私の名前を呼んでくれた。その時、とってもうれしかったんだ。

いつも一緒にいたわけではないけれど、高校生活で、君とあほなことをたくさん言い合って笑っていた日々が懐かしいなぁ。



その後、私は大学受験に失敗してしまって、浪人生活に突入した。

周りの浪人生が友達を作って楽しそうに受験生活を謳歌する中、当時尖っていた私(今思うと青いな自分…と思うけど)は、「予備校は友達作るとこちゃうんやぞ!」「友達作る暇あったら勉強せんかい!」なんて思って、孤独を貫いて、結局予備校に行かなくなり、自宅にこもって勉強していた。
(ほんとは勉強も友達作りもうまくやる、器用な子たちに憧れていたんだけどね)

そんな時、一足先に大学生になった君は、度々手紙を送ってきてくれたね。
その手紙は君の近況報告が主だったけれど、いつも私へのさりげない応援のメッセージで締めくくられていた。

私は年中受験へのプレッシャーからかストレス過多状態で、人間不信になりかけて引きこもっていたから、君の優しさが痛いほど沁みた。

その時の私は浪人生という立場で、君が関わることで何のメリットもなかっただろうし、私も何も返せなかったのに。何者でもない私に、優しくしてくれる君に本当に救われていたんだよ。

無事に第一志望に合格できた私は、それまでの私に対する周りからの評価がひっくり返るのを手に取るように感じた。
人は分かりやすい結果が出た時に初めて評価してくれる、という厳しくもこの社会においてはごく当たり前の現実が初めて身に染みた。
だからこそ、一番しんどい時に応援してくれた、励ましてくれた君への恩を私は一生覚えているよ。



昔の私はよく言えば愛想がよくて、悪く言えば八方美人だった。

人に嫌われたくないから、誰に対してもニコニコして、自己主張も自己開示もしなかった。全員に嫌われることはなかったが、誰かから強烈に好かれることはなかったと思う。

一方で君は、人の好き嫌いがはっきりしていて、自己主張をしっかりとするタイプだった。
一見我儘で、つっけんどんに見えるけれど、実は、自分にも周りにも誠実で、人に媚びをうらずに正直に生きていた。ぶれずに自分の芯を貫いているから、全員ではなくとも君の大事な人たちからはありのままで愛されていた。

私は、自分にはないものを持っている君が眩しくて、君のいいところを真似したいと思い、人との関わり方を少しずつ変えていった。
私は少しずつ、自己主張をするようになり、そしてこの人なら信頼できそう、という人には自己開示をするようになった。

その結果、周りほど全員に好かれることはなくなったけれど、自分をありのまま受け入れてくれる、魅力的だと言ってくれる大切な人たちに出会えた。そして、自分の意志を押し殺して周りに合わせていた時よりずっと生きやすくなった。

何より、自分のことが前より好きになった。
君に出会ってから、一番大きく変わったのはこれかもしれない。


君との出会いから約7年。

今私たちは人生の過渡期に居て、君も私も自分の夢に向かって、先の見えない長いトンネルの中を手探りで突き進んでいる。勉強も、仕事も、恋愛も、お互い悩むことが多いし、将来への不安は尽きることはない。


だけど、どんな時も自分の好きに真っすぐな君ならば、人生きっと上手くいくと思う。私が保証する!

前を向いて努力し続ける君に負けないように、君が思い悩むことがあればいつでも力になれるように、そして君に恥じない自分でいられるように。
私も必ず自分の夢を掴みとるよ。


お互い夢を叶えたら、また一緒にあてもない旅に出ようね。

進む道は違えど、君のことは友として、尊敬しています。
ずっと大好きです。


君の人生に幸多からんことを。




















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