MAROU-マルゥ ティエンジャン 70%-
MAROUは、ベトナム産のカカオを使用したチョコレートづくりをしているメーカーです。このチョコレートのつくり手は、ベトナムを旅していて出会ったヴィンセントとサミュエル。彼らは共にフランス人で、ベトナムで訪れたカカオ農園で目にしたカカオの品質に惚れ込んで、このブランドを立ち上げたのだそう。
ちょっと前にお供していった福岡で、訪問先のそばを通りかかったとき、cafeの文字を見つけました。黒板みたいな看板には、cafeの他にbookやチョコレートといった文字が白墨で書かれていて、気になったんですね。しばらく後でお使いに出たときに、ちょっとだけ覗いてみたところ、本がずらりと並べてあるのが見えて、中に入りました。
店のオーナーはフランスの方で、フランス語から日本語に翻訳された本を揃え、いくつかのカフェメニューを提供している、そんな店でした。チョコレートは? と目で探すと、カウンターの横にマルゥのミニバーがいくつか置かれているのを見つけました。他のメーカーのものはない。
挨拶をして、本を見てもいいか訊ねるとどうぞどうぞと愛想のいい応対をしてくれ、チョコレートはマルゥだけかあなんて思っていてアッと気づいた。マルゥはフランス人がつくったメーカーです。
何か興味をひく本があれば購入しようと思ったんですが、選びきれず、また財布を持ってお使いの帰りだったこともあって、カフェ利用せずにチョコレートの購入だけをしたいと伝えると、にこにこと快い対応をしてくれました。
チョコレートを選びながら、マルゥのチョコレートはフランスの方がつくっているんですよねと言うと、そうなんです! とまたにこにことしておられました。
3枚選んで購入したうちの1枚について今日は書いていきます。
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ティエンジャン 70%
口紅を想起するオイリーな香り。カカオの香りが力強く、鼻の奥までぐぐぐっと届きます。口に入れると、すぐに優しくふんわりした甘みが広がり、そこには黒糖のようなコクがあって柔らかな印象を受けました。次第にクリーミーさが感じられてきますが、それはあくまでもイメージであって、味わいにミルク感があるということを意味しません。
ベリー入りのチョコケーキや、さらさらした練乳みたいな風味も持っています。全体的なバランスがよく保たれていて、非常においしいとおもいました。
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シングルオリジンシリーズの定番タブレットです。ずっと前に食べたことがあるのですが、ベトナム産のカカオというとマルゥが浮かぶほどそのおいしさの印象が強かった。クリオロ種とフォラステロ種の交配種、トリニタリオ種のカカオ豆を使ったビーントゥバーチョコレートです。
カフェの名前は『本屋カフェNautilus』というみたいです。訪問時にはジャンヌ・ダルクの本を読んでいたところだったので、フランスの人が書いたジャンヌの本がないかな、と探しましたが、きらしているとのことで残念でした。
久しぶりのマルゥのシングルオリジン。あと2枚がたのしみです。
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今日の「女子高生」:朝電車で見かけた女の子たちのキーホルダーが気になったんですよ。ひとりは入れ歯チャーム、もうひとりはPennzoilだった。女子高生ってちょっとよくわからないな、とおもいました。