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頭痛が私に気付かせてくれたこと

ある日、普通に仕事をしていたら視界の右側が見えづらくなった。もやもやしたものやギザギザしたものが私の視界を邪魔してくる。

閃輝暗点という現象を聞いたことがあるだろうか。これは突然起こり、上記のとおり自分の視界を邪魔して20分くらい経つと消えていくのだ。それだけであれば、我慢すれば良いだけの話だが、症状が無くなった後必ず頭痛が起こる。私にとって閃輝暗点は頭痛の合図なのだ。

片頭痛の薬はすでに持っていたため、閃輝暗点が起こった直後に飲んだ。鎮痛作用ではなく、血管を収縮させる作用のある薬だ。いつもなら、飲んで少しすると痛みを感じることなく、頭が少し重いが仕事ができる身体になっていたはずだった。

その日は薬が効かなかった。鎮痛剤も一緒に飲んだが効果が無かった。上司に具合が悪いことを伝えお昼の休憩時間に帰宅した。家ではずっと横になっていた。

翌日、歩くと痛みが響いたが安静にしていたら痛みはないので仕事に向かった。通勤中いつも読んでいる本を読まず、音楽も聞かず、ただいつもよりゆっくりと歩くことだけに専念した。

歩いているとふと気が付いたことがあった。地面ってこんなに押し返してくれるものだったっけ?外の匂いってこんな匂いだったの?あそこにあんな素敵な建物あった?

景色はなにも変わっていない。ただ、私がゆっくり動いただけだ。それなのに、周りには気付かなかったことがたくさんあった。気付かなかったというよりもはや感じてすらいなかった

最近はなにかと無気力になることが多かった。本を読んでいても文字はすらすら読めるのに、本の内容が頭に入っていない。いままで行っていたことのやる気が全く起きない。

この気付きは心と身体が一緒に走っていないと感じられないのだと思う。私の場合は身体が着いていけず、合図を出してくれたのかもしれない。しかし、無気力だった私には楽しいと思える感じだった。

***

片頭痛の原因はこれというものはない。緊張状態から解放された時、強い光、音、匂いを感じた時、気圧の変動が大きい時、様々である。私の片頭痛も身体が発してくれた合図ではなく、上記のものかもしれない。

だけどこれから、頭痛があった際にはいつもより行動をゆっくりとってみようと思う。もしかしたら、新しい発見ができたり気づくことがあるかもしれない。そう思うと、頭痛が起こることも悪くないのかもしれない。

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