受け継がれていないけれど繋がっているもの
2人の子ども達には
オランダ姓の彼のDNAは無い。
生物学上は全く無いけれど
2人のふとした言動に
ハッとする事がある。
娘の
ややもするとバカが付いてしまうくらいの
正直さ。
あの真っ直ぐさを見ると
苦笑いにも似た記憶が蘇る。
『親友って決めたんだ。
あいつが何しようと見捨てはしない』
そんな事を言って
ねぇ、本当にどうしようもないねぇって
言う人を無碍にしなかった。
『何、それ美学か何か?』って皮肉っても
『自分で決めた事だから』と
頑なだった。
息子の少し吸い付くような肌質が
彼に似ている。
もっとゴツゴツしていたけれど
それに息子の肌の色は私達より少し焼けていて
オランダ姓の彼の肌色にも似ている。
それは
インドネシア出身の義母と
オランダの義父の色と混じった
とても綺麗な色をしていた。
2人の存在は
家族の形とは
血だけでは無いと私に教えてくれた。
父子家庭で育った、と言った時
ある人が私に言ってくれた言葉がある。
『母親が居なくても
母親らしい事をする人がいれば
血なんて関係ない。
母親だけでなく、親って存在もそうだ。
親のように
愛情込めて育ててくれる人がいたら
それが本物かどうかなんて関係ない』
『それってとても極端だな』と思ったけれど
それと同時に『それもそうだな』とも
思った。
血が繋がっているからこその
確執を見聞きすると
その人が言った
『ひとり親ってのは、面倒な人が1人居ないって
事にもなるのさ』
って言葉を思い出す。
それを言ったのはバルセロナから
フランスまでヒッチハイクで
乗せてくれた人。
実はヴォーグとか言う雑誌とかに
載る様なブランドの写真を撮る
カメラマンだった。
私は全く知らなくて
名前を聞いても知らなくて
最初は呆れられたけど
パリに行こうって言うのに
山下清画伯バリの服装をしている私を見て
納得したみたい。
目が合うだけでドギマギしてしまうくらいの
綺麗な顔の彼氏を連れて
撮影旅行に来ていた。
2人がどんな関係で
どんな状況にいるのか
ヒッチハイクの道中で聞いたけど
私の父子家庭育ちです!って言う事が
霞んでしまうくらいの事で
死に場所を探してウロウロしている私に
『それは大変ですね』と言われて
2人も笑うしか無かった。
とても懐かしい記憶だけれど
愛する人を失う事と同じように
愛する人がいても
愛せないって
それは死に体と同じ様に辛いなと思った。
世界って広いなぁってフランスの入り口で
2人を見ながら思った。
受け継がれていはいない、
それはわかっているけれど
繋がっている事を感じる事がある。
無理やりでも
こじつけでも良い。
私がそうだと言えば
私の世界はそうなる。
今、あの2人が幸せでいるだろうかと
思い出す。
幸せでいるに違いない。
私がそう思うのだから
きっとそうなのだ。
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