巡り巡って出逢うから、人との出会いはとても大切だと想う。

人には得手不得手がある。　

私は計算はとてつもなく速かったし
歴史の年表を覚えるのも好きだったし、
歴代中国王朝も
マンガや小説で全部言えるくらい得意だ。

それと真逆なのが体育と美術。

これはもう目も当てられないと言うか
凄まじくダメで。
身長が高いしボーイッシュな私は運動が上手そうという勝手なイメージを持たれやすい。

なので実際の私を見ると
5倍くらい増しで幻滅するそうだ( ;∀;)💦　
バスケに至ってはパスを貰っても、
『今、踏み込んだ足が3歩にカウントされるの？え？どうなのよ💦』とオタオタなっていると、『タイムオーバー』とやらに引っかかる始末。

バカチカラはあるので腕相撲とかは強かったけど笑笑。

美術はもうゲルニカ的センスであった、と思う。

私は集中して1つの事柄をじっと観察する事が出来ない。
ゆえにデッサンなどは全く出来ない。
風景も全てざっと見てそのイメージや記憶だけで描いてしまう。　

『あぁ、あれがあったよね』
『木は緑で、道路はグレーで』

そんな感じでしかないので、
結果として説明が必要になってしまうレベルが出来上がる。
中学の時はもうそれを自虐化していたので、どう言われようと気にした事はなかったけれど、
そんな私が生涯に一度だけ
美術の先生に褒められた絵がある。

それは修学旅行の思い出と言うテーマで絵を描く授業の時だった。　

ちょうどその前、私はいじめに遭っていた。
いじめに関しては別記事に記している。

せっかく父が支払ってくれた修学旅行だった。
1人だったにしても
声をかけてくれる学生は居たと思うが、2泊3日の記憶が全くない。
その時は既にいじめは終わっていたけれど、
『楽しもう！』と言う気持ちが薄かった。

神社をみておみくじを引いたし、
父や祖母にお土産を買った。
それくらいしか記憶が無いのが本当に今となっては残念だけれど、とにかく修学旅行には行って、その後の絵を描きなさいとの授業。

それぞれ筆を進め色付けしていく周りをみて、
私も何かを思い出そうとしたけれど、
何とかっていう神宮の鳥居が大きくてかっこよかったなぁとか、海が綺麗だったなぁとか断片的には思うけれど、それを絵に描ける気持ちが全くしなかった。

2時間の授業で、ほとんどの子が描き上げていた。

『そろそろ仕上げに取り掛からんとー』と言う
先生の言葉でさらに焦るけれど、
私の目の前の画用紙は真っ白なまま。

ふと思い付いて、
私は思い切り画用紙いっぱい真っ黒に塗りつぶした。
真っ白な画用紙が、ただの真っ黒な画用紙になっただけ。
それに黄色の点々をひたすら付けた。
残りの時間がどれだけだったか分からないけれど、とにかく時間いっぱい使って、黄色の点々をひたすら描いた。

カラフルな風景画の並ぶ中、私の作品は異質だった。

『これ、何？』美術の先生が聞いた時、

『夜、窓から見た星空を書きました』と答えました。

先生は少し笑って『嫌いじゃないなー」と言ってくれました。

『そんなところを見ても描こうって思わないんだよね。お前は面白いなぁ』と。

私からしたら面倒くさいのもあったし、これなら下手でも関係ないでしょと、やけっぱちで描いたのですが、これが唯一褒めて貰えた絵になりました。

美術の成績は相変わらず良くなかったけれど、
先生にしては強烈な生徒だった様で、
教育委員会に嘱託で5年働いた時も
『お、Noriちゃんだね』と色んな先生に言われていました( ´ ▽ ` )笑笑

終礼が嫌で勝手に帰っちゃったり
先生との連絡帳に書く事が
とてつもなく面白かったとかで
印象に残ってるとか
そんな事で色んな先生に覚えられています笑笑

そんな美術の先生、
縁あって
今は息子の小学校の校長先生✨✨

巡り巡って出会っちゃうなぁって
お互い笑っちゃいました( ´ ▽ ` )

『うちの息子、問題起こしてないですか？』

『んーー、美術はいいよねぇ。セーフ✨』
と言う回答を貰いました笑笑

何なん？セーフって笑笑

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