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#02 30代からのイギリス語学留学は茨の道

現在休業中の外国人向け料理教室ですが、開業に至るまでのストーリーについても紹介していきたいと思います。今回は開業よりうんと前のお話。仕事で必須の英語学習の道のりについて。

前回の記事はこちら。

前回の記事に書いたとおり、夫の駐在帯同で引っ越す予定だったデンマークのデザイン学校に通うため、30代から英語を本格的に勉強する決意を固めました。今回はイギリスの語学学校での体験記です。

まず目指す英語力を明確に

その当時、夫はすでに先にイギリスに引っ越していて、その後デンマークに拠点を移す予定でした。

わたしはもともと夫がデンマークに行くタイミングで日本から引っ越すつもりで、しばらく日本とイギリスの遠距離結婚生活を送っていましたが

英語をちゃんと勉強するならイギリスの方がいいのでは?と海外引っ越しを少し早めることに。


目標の英語レベルは、非ネイティブのデンマーク人とコミュニケーションを取るための英会話力中級以上

イギリスで勉強できる期間は2ヶ月程度


短期間で英語力を伸ばしたい場合、目標を具体的に立てるのはとても大事です。

いつ、どこで、何について、誰と、コミュニケーションするために英語を身に付けたいのか?ということを明確にすれば、必要なことを重点的に勉強できるので実践的な英語が身につきます。

わたしの場合、学校の授業を受けて(リスニング)、発言したりディスカッション(スピーキング)するだろう。

リーディングやライティングはデザインの授業ではあまり必要なさそうだし、翻訳アプリもあるしなんとかなるやろ。あとはデザイン関係の英語の語彙や言い回しは知っておいた方がいいかも…

という感じで、必要なのはとにかく会話のスキルを重点的に伸ばすこと!


また、英語ネイティブと話すのか、英語を第二言語にするわたしたちのような非ネイティブと話すのかによっても、求められる英語力は違います。

非ネイティブはネイティブが頻繁に使うスラングやフレーザルバーブ、イディオムなどはそれほど使わない人が多いので、そういう表現はとりあえずは勉強しなくてOKとしました。

そのかわり、いろいろなアクセント(訛り)があるので、ネイティブ以外の英語にも慣れた方がよいです。


いざ、イギリス語学学校へ

イギリスでは2ヶ月間平日は毎日語学学校に通いました。留学経験はないので初めての海外の語学学校です。

語学学校では最初に4スキルのレベルチェックがあり、Lower intermediate(初中級)のクラスに。

海外に引っ越す少し前から日本の英会話スクールへ通ったのが功を奏してか初級ではありませんでしたが、少なくとも中級以上には引き上げなくては…というプレッシャー。


クラスメイトはアジアや南米などいろんな国籍の人がいましたが、ほとんどが10代後半〜20代前半の大学生。ひとまわりくらい離れている人がザラです。

ウェルカムモードで迎え入れてもらったものの、最初は先生の言っていることすらわからず授業についていくので精一杯。

文法や単語などの内容は決して難しくない、むしろ簡単だけど、みんなわたしより全然喋れるやん!ということにまず衝撃を受けます。

泣きそうな気分でクラスメイトに愚痴ったら、最初はわたしもそうだったから大丈夫!とみんなで励ましてくれる。優しい…


授業に慣れて内容は理解できるようになってきたところで、手を挙げて当ててもらってから発言する日本スタイルの授業に慣れてしまっている弊害が現れはじめました。

自分から積極的に発言するクラスメイトのペースについていけず、発言するタイミングがなかなか掴めないまま、いつの間にか話す機会がほとんどなく授業が終わっている!

さらに、追い討ちをかけるように、もっと積極的に発言してね、と先生からフィードバックが。

発言する気はあるんですよ〜。先に誰かが答えちゃうんです(泣)


英語スキルはともかく、外国人と話す度胸はあると思っていた(し、実際に英語が話せる友達に言われたこともある)のに、これでは典型的な英語を積極的に話せない日本人そのまんまです。

これはまずいと、わたしより英語が話せる夫相手に、授業で話すことを想定して練習に付き合ってもらったり、英語で独り言を呟いたり、Siriに話しかけたりと、なりふり構わずいろいろ試してみました。


英語学習の壁は年齢!?

そうして勉強していても英語はなかなか期待するほど伸びません。

学生時代と違って勉強してもすぐに頭に入らない、覚えたつもりでもどんどん忘れてしまう。

昨日授業で習ったはずなのに次の日になると忘れていたり、何度同じ単語を調べたかわかりません。

海外に住んで語学学校に通って英語漬けになっても、なかなか上達が感じられない。

勉強ってこんな大変だっけ?


かと思いきや、若いクラスメイトの上達の早いこと。

つい先週まであまり上手に話せていなかった人がいつの間にかすごく流暢になっていて、あっという間に1つ上のクラスに上がってしまったり。

聞けば授業を受けるだけで他には特に勉強していない。友達と喋ってるだけ…だと?

若い子はほら、ずっと意味なく喋り続けてるじゃない、だから上達が早いのかもね、と1つ年上のロシア人の友達。


年齢のせいにはしたくないし、何歳からでも新しいことにチャレンジできるとは思います。が、語学は本当に若いうちから勉強するに越したことはないです。

今でも、英語を話せるようになりたいと思った20代前半までのうちにもっと勉強しておけばよかったと心から思います。


海外では年齢は関係ない?

話は戻って語学学校へ。

授業はだいたい半日で終わりますが、授業後は様々な人と交流するために、ほとんど毎日語学学校主催のレクリエーションが開催されていました。

英会話を上達させるうえでは、授業後もそういうレクリエーションに参加したり友達を作ってできる限り英語で会話する時間を増やすのが大事です。

授業はあくまで英語全般について勉強する場で、英会話だけにフォーカスしているわけではないからです。

ただ、そこで友達を作ろうとすると、やっぱりある程度の英会話力が必要になってきます。

当時のわたしの英語力では中級以上の人と話すのは結構大変でした。相手ももちろん英語を勉強しに来ているわけなので、自分より上のレベルの人と話したがります。


そして年齢差。海外で年齢は関係ない、とはよく言われることですが、状況によっては当てはまらないこともあります。

年齢が離れていても関係なく友達にはなれますが、年齢やライフステージが近いほうが仲良くなりやすいのは日本でも海外でも変わりません。


日本人は見た目が若く見られるので、初対面では20代前半くらいに見られ、みんな同年代だと思いフレンドリーに話しかけてくれるのですが

30代で既婚という事実を話した途端に、見えない壁が間を隔てる感覚は何度経験したかわかりません。

自分から歩み寄らなくては、と最初は多少無理して頑張っていたものの、ひとまわりも離れた外国人の友達はとにかくノリが若い。

自分も大学生くらいの時はきっとこんな感じだったのでしょう。

もちろんみんないい子たちだけど、わたしにとってはいくら英語のためとはいえずっと一緒にいるのはちょっと…どころか、かなり疲れます。


語学学校で1ヶ月間を過ごし…

デンマークに行くまでに英語が目標のレベルに達するのか?

という不安から、

そもそもデザインの学校に行く必要はないのでは?

デンマークへ引っ越したあとやることがないから勢いで申し込んでみたものの、そもそも本当は日本での仕事を続けたかったのに。

自分は何のために英語を勉強しているんだろう?

というネガティブモードと

いや、自分で決めたことだから頑張ろう。学校にお金も払ってしまったし、無駄にしたくない。

という半ばやけっぱちポジティブモードを行ったり来たりしながらも

だんだんとイギリスで英語を勉強することに疲れを感じてきたのは、語学学校に通い始めて1ヶ月近く経った時のことでした。


〜つづく〜


続きはこちら。


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