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おしものお悩みに!骨盤底筋群にフォーカスしたヨガセラピー

わたしは2016年にレスリーハワード認定の骨盤底ヨガセラピストの資格を取得しました。

よく、骨盤(骨)のゆがみを矯正することと誤解されるのですが、文字通り、骨盤の底にある筋肉のことを指しています。
「骨盤底筋群」いう言葉を一度は聞いたことがあるのではないでしょうか。

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骨盤底筋は骨盤内臓器(腸・膀胱・子宮など)を支えています。
排泄をコントロールする働きも担っています。


多くの女性が悩みを抱えているといわれている尿漏れや月経の不調・性器の痛み・性交痛など。
湯船から出た時にお風呂のお湯が膣から出てきた経験はありませんか?
それらは骨盤底筋のアンバランスによって起きている可能性があるのです。

今回はよく相談を受ける、おしも関係のお悩みと骨盤底ヨガセラピーについてお話していきます。



■ 安易に骨盤底筋群を引き締めることの危険性

おしも関係のお悩みを取り上げる際、テレビや雑誌の多くは「緩んだ骨盤底筋群を引き締めましょう!」というトレーニング方法が紹介されます。

確かに骨盤底筋が緩んでいる「低緊張」の人もいますが、実は同じくらいに硬く緊張している「過緊張」の場合もあるのです。

ご自分のタイプを理解しないまま過緊張の人がさらに引き締めるトレーニングをしてしまったら…。
当然、症状の悪化があり得ます。
おおまかな症状は一緒でも原因が違う、ということがあるのです。



■ 骨盤底ヨガセラピーとは

骨盤底ヨガセラピーでは、自分の骨盤底筋の状態を観察し理解した上でタイプ別に合ったトレーニングを行います。

トレーニングにはヨガのポーズと呼吸法を用います。
適したポーズを行うことでしなやかに伸び縮みする健全な筋肉の状態をつくり、呼吸は過度な緊張を取り、緊張し硬くなった箇所へ温かい血液を送る手助けをします。

この骨盤底ヨガセラピーを考案したのはサンフランシスコ在住のレスリー・ハワード先生。
自身も過緊張の状態を緩んでいると勘違いし、トレーニングを続けて悪化した経験をお持ちです。

わたしが彼女に出逢ったのは2014年のワークショップ。
当時、骨盤底筋群は引き締めて鍛えるものと思っていたわたしはそのワークショップに驚きと感銘を受けました。

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そこで骨盤底ヨガセラピーのことを知り「1年後には指導者向けのティーチャートレーニングを予定している」とのことだったので、その当時から絶対受けると決めていました。

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そして本当に1年後、開催された第1期の骨盤底ヨガセラピストの認定プログラムを受け、資格を取得。

ただ、このセッションは大変デリケートな内容が多く、個人指導が望ましいためプライベートセッションかワークショップ開催のみでグループレッスンでは行っていません。



■ 骨盤内のお悩み~尿漏れ編~

よく尿漏れに関するお悩みを伺います。
年配の方のお悩みかと思いきや、20代30代の若い女性にとても多いです。

そしてそのお話をしてくださる方は決まって「骨盤ゆるんでるからなー」「骨盤底筋締めないと」とおっしゃいます。

が、実は尿漏れと言っても筋力不足の場合や本当に緩みがあって起きているものと、逆に筋肉の過緊張が原因のものがあるので一概に引き締めるエクササイズを行うのは危険です。


まず尿漏れには大きく「腹圧性」「切迫性」があります。
腹圧性とは腹圧がかかった時に起きる尿漏れです。
例えば大笑いした時、急に走り出した時、立ち上がった時などです。
これは低緊張状態であることが多いです。

一方、切迫性尿失禁は何かの拍子に突然尿意がやってきてガマンしきれず漏れ出てしまうもの。
こちらは過緊張状態であることが多いです。

ただ、この症状ひとつで全てを当てはめることはできないし、部分的に低緊張・過緊張が混在している人もいます。


花王のホームページにこのようなサイトがあります↓

このデータの中でも尿失禁には「腹圧性」と「切迫性」があると書いてあるのに、紹介されている体操は引き締めることのみだったのと、最終的には自社製品の尿取りパッドをどうぞ、で終わっていたので(これは仕方ないか)少し心配でした。
グラフからでもわかるように、過緊張が原因の尿漏れも少なくないのに。

トラブルの原因としては加齢、運動不足による筋力低下・座りっぱなしの姿勢などの生活習慣や、出産・手術など物理的に傷ついてしまったこと、ストレス・トラウマなどの心因的な要因が関わっていることもあります。



■ 骨盤内のお悩み~子宮編~

生理痛や排卵痛、性交痛など病院では異常はないけど、子宮や膣に痛みを抱えているという人も多いですよね。
当然、原因はひとつではありませんが骨盤底のアンバランス(過緊張・低緊張)から考えられることをお話していきます。

子宮は重さも大きさもだいたい

卵1こ分くらい。
ですが、生理周期やライフステージによってその大きさはかなり変化します。
生理前には重さも大きさも2倍近くになるのでどこかの神経や臓器を圧迫して痛みが出ることもあります。
妊娠中にはその大きさは30倍に。
閉経を迎えると子宮の大きさは3分の2くらいになるため今度はスペースがうまれ不安定になりやすくなる。

他には骨盤底筋群は骨盤内臓器を支えている筋肉ですが、その中で骨盤内臓器はお互いが寄りかかるようにしてバランスを取りながら存在しているため、骨盤内臓器摘出の際にバランスが崩れてしまい痛みやトラブルが起きるということもあります。

ですから、スペースやバランスをカバーするため土台となる骨盤底の安定は必要になってくるのです。



■ ヨガのポーズ・呼吸には骨盤底にいいことがいっぱい!

では、どういうトレーニングをしたらいいか、ですが骨盤ヨガセラピーは症状によってケースバーケースでたくさん方法があるのでここで全て説明しきれませんが、ヨガの呼吸法やポーズは骨盤底のトレーニングに最適です◎

特に安定した座位で行う深呼吸、緩やかなポーズ。
体や呼吸を観察することで今まで気づかなかった緊張に気づきます。

呼吸と連動するように骨盤底にも動きがあります。
繊細な動きなので始めは難しいかも知れませんが、自分の体を観察するように1日の中でゆっくり呼吸する時間を作ってみてください。

ヨガは一畳分のスペースがあればいつでもできます。
できればおうち時間にゆったりとしたヨガのポーズも行ってみてください。


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