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エッセイ

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2024年6月の記事一覧

卵で産みたい。

卵で産みたい。

「つわりはしんどい。」
情報として、知ってはいた。

本や映画でそれらの描写は度々見てきたし、大好きな作家さんや友人が、妊娠当時のことを書いた血の通った文章だって読んできたから。

それらを読みながら、

「わあ、妊婦さんって大変なんだなあ。」
「ずっと吐き気なんて、気の毒だなあ。」

だなんて、その辛さに共感していたつもりだったけど今なら分かる。ちっともわたしは分かってなんかいなかった。

実際

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自分の誕生日プレゼントに、人生初アートを買う。

自分の誕生日プレゼントに、人生初アートを買う。

3年前から、毎年自分の誕生日前後にエッセイを書くことにしている。

そのときその瞬間の自分のリアルを文章という形にして後から見返すと、ほうこんなことを思っていたのか…と自分のことにも関わらずちょっと俯瞰的に見ることが出来る。
これがなかなか興味深い。

ちなみに、去年の。

なんだかつい最近な気がする。
でも、このときみたいな焦りのような気持ちはだいぶ緩やかになったような。

一昨年の。
結婚して

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ポテト欲、爆発中。

ポテト欲、爆発中。

クラッカー5枚入り、2袋。
粉末味噌汁。
小さいおにぎり。
チョコレート3つ。
干し柿。

これはとある日のわたしのおやつである。
これで普通に朝昼晩も食べているからこわい。

吐きづわり、食べつわり、眠りつわり…。
妊娠中、様々なつわりがある中でどうやらわたしは、空腹になったら気持ちが悪くなる「食べづわり」らしい。

なんせ、少しでも空腹になるとしんどい。
横にならなければいけないほどではないが

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きっと他の人が素通りしてきたアレを集めてる。

きっと他の人が素通りしてきたアレを集めてる。

シール、イヤリング、マスキングテープ、ハンカチなどなど。昔からこういった細々したものを集めるのが好きだ。

お気に入りのあのお店で。
出先あるいは旅先でふと訪れたお店で。

運命の出会いを果たし、きゅんと心が弾む可愛いセンサーにひっかかったそれらを、自分のものするという行為は、わたしの心のうちを幸せな色で満たす。

ちょっとしたアクセサリーや小物、文房具、それらを愛好している方はきっと世の中にたく

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子どもを泣かせた、ベテラン先生の一言。

子どもを泣かせた、ベテラン先生の一言。

「すみません、まだ子どもが帰っていなくて・・・。」

ーまた?

電話で保護者からのその知らせを耳にしたとき、正直そう思って心がざらついてしまった自分がいた。

ちらりと職員室前方の時計に目をやる。
時計の針は、16時を過ぎたところ。
1年生の下校時間からは、もうすでに30分以上過ぎている。

クラスのれおくん(仮名)は、少し前にも同じように下校時間を過ぎても帰宅していないということがあった。

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「母になるまで」わたしが綴っていく理由。

「母になるまで」わたしが綴っていく理由。

先日は、妊娠するまでと妊娠が分かってからの気持ちのエッセイを投稿したところ、沢山のあったかいコメントが並んでて、数日にへらにへらと読み返しておりました。

いつもnoteで親しくさせてもらってる方々。
わたしの文章をフォローしていただいてる方々。
縁あってわたしの文章にたどり着いたくれた方々。
ことばや表現が好きなnoteの町の住人はやっぱりあったけえ……涙

ほえ、妊娠?!
え、何のことよ、聞い

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ようこそ、まめちゃん。

ようこそ、まめちゃん。

いつからだったんだろう。
Instagramに並ぶ友人たちの赤ちゃんの写真を可愛いねえ、という気持ちだけで見れなくなってしまったのは。

彼女らの作る美味しそうな料理とか、心動いた素敵なお店とか花や空の写真とか。
それらから垣間見える日常への眼差しが好きだった。

しかしその内の何人かは子どもが生まれてからかなりの頻度で更新されるのは、我が子の写真一色になった。

そりゃあ1日の大半は育児になるし

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美しきパフェに浸る。II

美しきパフェに浸る。II

パフェとは、つかの間の夢であり刹那のエンターテイメントである。

以前、ブライトンホテル東京ベイのロビーラウンジ「シルフ」にて「美しすぎるパフェ」として苺をふんだんに使用したスワンパフェを堪能した。

そして今回また別のブライトンホテルに泊まることになり、他のスワンにもお目にかかれると知ったとき、これはぜひ会いに行かねばと思った。

というわけでパフェを食す、あの夢のような時間を求めてブライトンホ

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