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グルコーストランスポーター1欠損症

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グルコーストランスポーター1欠損症&知的障害の子との生活。体調を保つために、糖質制限(ケトン食、修正アトキンス食)を続けています。てんかんもありましたが、発作消失から3年経ち、減…
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#障害者差別解消法

差別という訳じゃないんです

差別という訳じゃないんです

障害者差別解消法。

平成25年。私は、その法律が制定されたことを、自分とはあまり関係のないこととして聞いていたと思う。

全ての障害者が、障害者でない者と等しく、基本的人権を享有する個人としてその尊厳が重んぜられ、その尊厳にふさわしい生活を保障される権利を有する

車椅子の来店を断らないとか、そうだね、そういう国になってほしいよね、と良いニュースとして聞いた。

私がそのニュースを思い出したのは

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物乞いみたい

物乞いみたい

ニンタの給食問題で、私はまだゴネている。

ニンタは食事療法をしているので、炭水化物やイモ類を食べることができないが、アレルギーではないので、そのかけらが口に入っても問題はない。小学校では有難いことに、そのあたりを理解してくれ、スープにジャガイモが入っていても、イモをよけて食べて良い、という寛大な措置をしてくれた。

保育園でも給食をだしてくれたが、誤食を心配して、イモ類の入ったメニューは食べられ

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障害のある男性の自殺は、私とつながっている。

障害のある男性の自殺は、私とつながっている。

目の前が真っ暗になるニュースだった。

「おかねのけいさんできません」男性自殺 障害の記載「自治会が強要」

毎日新聞 2020年7月31日

障害を持つ子の親として、当然、怒りを覚える。さらしものにされた本人の気持ちを思うと、なんてことをしてくれたんだ、と思う。

「障害があることを皆に説明せよ」と強要したのが事実であるならば、それは責められて当然だ。ネットにもそんなコメントがたくさんあった。

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「断られる」というダメージ

「断られる」というダメージ

「断られる」ことが得意な人なんて、いるんだろうか。

私が若い時、就職活動で落ち続けたときはもちろんのこと、会社員となっても、取引先に「高いな~。無理無理」と言われただけでも「泥棒!」と言われたように落ち込んだし、婚活のようなものをしていた時期も、いつも自分が値踏みされているような感覚があって、アリかナシか判定されていることに(そして、たいていナシと判定されて)疲弊していた。

「断られる」たびに

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半沢直樹の脇役のつもりで、校長先生に手紙を書いた。

半沢直樹の脇役のつもりで、校長先生に手紙を書いた。

最近、noteに重量級の話題ばかり書いているので、心配した学生時代の友達数名から連絡がきてしまった。ごめん。心配させて。ありがとう。でもこうやってnoteに書くことが私の生きる支えになっていて、今日も私は生きています。

そのうちの1人が、ニンタの給食について、本当にどうにかならないのかと、我が事のようにイライラとしてくれた。

「私ももう、交渉する元気がないんだけど、次に校長先生に会ったら、何事

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どうかこの子がぐずりませんように。次の駅に着くまでは。

どうかこの子がぐずりませんように。次の駅に着くまでは。

電車の中で、ぐずる子をあやす親が居ると、何も出来ないけれど、とにかく頑張れ、こちらは気にしないで、と念を送る。もしチャンスがあれば、気付いてもらえるかどうかはさておき、笑顔を送る。

私も、こどもが小さいときの移動はいつも極度に緊張していた。出来ればお腹をいっぱいにして、疲れて眠りそうなタイミングを狙って電車に乗り込む。或いは、車を走らせる。とにかく、子を寝かせたまま移動できれば、こんなに有り難い

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バランスをとらない

バランスをとらない

私は「結局、バランスが大事だよね〜」という結論に落ち着いてしまう事が多い。

何があったというわけではないけれど、最近折々に考えている、このバランスという言葉について。

仕事とプライベート、勉学と余暇、攻撃と防御、競争と平等、向上心とありのまま、勤勉と怠惰、統率と自由。

どれをとってもバランスを欠けば極論へ走るので、「バランスは大事」という考え方に異論はない。これからも大切にしていく。

でも

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おかあさんは無料ではない

おかあさんは無料ではない

知的障害のあるニンタは、四年生。小学生の支援級に在席していて、支援級というのは知的障害、発達障害、身体障害、事情はさまざまだけれど、一年生の時は、たいていは親に付き添われて登校する。

そもそも支援級でなくとも、一年生だから、さあ、一人で歩けと言われてもなかなか厳しいもので、付き添ったり付き添わなかったり、家庭によってまちまちである。

ニンタももちろんそうで、新一年生の頃はランドセルを背負って学

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演説みたい

演説みたい

持病のため食事制限(ケトン食、修正アトキンス食)をしているニンタの親として、学校に特別な配慮を求めている記録。

一年生の時はこんな感じで、学校の対応を恨みがましく思っていた。

一年生の当時、栄養士の先生が「うちの学校がアレルギー対応していれば、ニンタさんにも対応出来たかもしれないんですけど、今は出来ません。アレルギー対応している公立校も市内にあることはありますが…」というコメントがあった。

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