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〜Glossier〜【NY発D2Cコスメ】

久しぶりに調べてみたいことができたので記事にしてみたいと思い投稿することにしました。就職活動真っ只中の状況で、少し企業に触れながら自分の興味が湧いた事があります。

それは 【化粧品って何万点と世に出ている中、何を差別化してヒットを生み出しているのだろう?】そんな疑問が浮かびました。私自身、そこまで化粧品に詳しいわけでもない、、でもビューティー系の調べ物は時間をかけてしてみたい。
そう思ったので調べてみることに🌿💄

そこで最近D2CコスメというワードをよくWWDJAPANでよく見るな〜と思い、その中でも【NY発D2CコスメGlossier】というワードが気になり、Instagramでもよく見かけるなと思ったので詳しく調べてみました。


D2Cとは


「Direct to Consumer」の略で、”消費者に対して商品を直接的に販売する仕組み”のことを指します。すなわち、自社で企画・製造した商品を、ECサイトなどの自社チャネルで販売するモデルのことです。一般的に企業は、自社商品を小売店に並べて販売するケースが多いです。たとえば、Appleが開発したiPhoneは、Apple Storeなどでも直接販売されていますが、3大キャリアのdocomo、au、SoftBankがおおよその販売経路となっています。このように、自社商品を販売するためには、他社を介して売るケースがほとんどです。
ところが近年、自社商品を他社を介さずに自社チャネルにて直接販売するケースも目立っています。最近ではアパレルや美容関係などが、D2Cを展開している企業としては多いです。

今就活生である私はよくBtoBやBtoCなどのビジネスモデルはよく聞きます。
それとは違ってすべて自社で設計から製造、そして販売をするという
一風変わったビジネスモデルという事がわかりました。

注目を集めている理由としては
デジタルでデータやサービスを提供する業態や企業を指すものではなく、
アパレルなど実体のある商品を提供する企業です。
これまで商品を一般消費者の手に届けるためには、複数の他社が介入する必要がありました。しかし、実体を持つ商品を扱う業種において、「自分たちで作って自分たちで売る」といった形態をとっているため、新規性の高さなどから注目を集めているといえます。

Glossierとは

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2014年に創設され、ずっとオンラインショップのみで販売していましたが、2016年12月にNYのSOHOに実店舗(ショールーム)をオープンしました。
"SKIN FIRST. MAKEUP SECOND.” 「肌本来の美しさを引き出し、メイクアップは最低限に」というのがブランドのモットーです。ユーザーのリアルな声を取り入れた製品は、使い心地もよく、ナチュラルに艶っぽく仕上げてくれるアイテムばかり。野菜や果物などの天然素材を多く使い、パラベン、アルコールは使用せず肌への優しさも追求しています。D2Cのメリットでもある「顧客視点を直接持ちフィードバックデータから商品開発を行う事を徹底しています。VCからの資金調達も行い、今や評価額1,000億円を超えるユニコーン企業として知られている。★このやり方がヒットさせる肝となっていると思います。(詳しくわInstagramで)

創業者

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コスメブランド「グロッシアー(Glossier)」の創業者兼CEOは、VOGUE社でスタイリングアシスタントとして働いていた経験を持っている起業家、31歳のエミリー・ワイス氏。
VOGUEに勤務時代、2010年から始めた「Into The Gloss」という美容ブログが人気を集め、ブログを書いているうちに「読者のリアルな声をダイレクトに反映させた、リアルライフのコスメを作りたい!」と思い立ち、2014年に創設されたコスメブランドがグロッシアーです。

商品の内容

2014年の設立当初はフェイシャル・ミスト、保湿液、ファンデーション、クリーム4つ商品をリリースすることからスタートしていて、他のD2Cブランド同じく商品数を絞ったランチェスター戦略でスタートしている。

★商品のラインナップ

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眉マスカラ(Boy Brow)日本円約2,990(税込)*BUYMA
発売直後1万人の予約待ちとなったことでも知られるBoy Browは"Allure Best of Beauty 2016"や”Teen Vogue 2015 Game Changers"といった数々のベストコスメを受賞している大人気商品。海外の有名メイクYouTuberやビューティーブロガーによっても紹介されています。濃くフサフサとしたナチュラルな眉毛が手に入るだけでなく眉毛を理想のスタイルに形作るシェーピング効果もある、まさに万能マスカラ。

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リップグロス(Lip Gloss)日本円約2,990(税込)*BUYMA
"女子が大好きなもの全てを詰め込み、嫌いなもの全てを排除した完璧なリップグロス”であるLip Gloss はベタつき、ネバつき、グリッターゼロでクリスタルのようにしなやかで透明に輝くテクスチャーが魅力。ありそうでなかったシンプルなカラー、快適な付け心地、肌に優しいケア成分配合のリップグロスとしてSNSを中心に大きな話題となっているリップグロスです。


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ハイライト(Haloscope)日本円約4,200(税込)*BUYMA
”2016 Glamour Beauty Awards"や”2017 Into the Gloss Top 25 Awards"といった栄えあるベストコスメに輝いているスティック状ハイライト、Haloscopeはスキンケアとメイクアップの両方の効果を兼ね備えた画期的なアイテム。

パッケージとBOXのこだわり

Glossierのパッケージは主に2点工夫があり
①カスタマイズできるBOX

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Glossierは、にプロダクトを配送する際に一緒にステッカーを同梱。
ユーザーはそのステッカーを使ってGlossierのバッグをカスタマイズできる。すべてのGlossierプロダクトはステッカーとステッカーを貼れるホワイトスペースがあるので、ユーザーがカスタマイズできるようにしている。

②パッケージのフォント

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高品質に見えるコスメの割に価格帯は2000円〜4000円とびっくりするほど高くない。しかし、パッケージにも統一感があり、字体とカラーで強調している。

パッケージのクオリティということに限って言えば100均レベル。(中身は違う)しかし驚くほど写真映えするように作られている。まず、基本的には白い容器に黒い文字という組み合わせ。これは近年のトレンドでもあるミニマルなデザインであり、そこにピンクが加わることでびっくりするくらいお風呂でいい感じの写真が撮れる。ハイブランドのコスメと混じっても引けをとらない。Glossierはインスタグラムで成長を遂げたブランドである。パッケージに関しては写真映えが全てだと割り切れば良い。サムネイル画像でインパクトを持つようにデザインされている。

店舗での工夫

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リアル店舗を訪れるファンに期待感をより一層高めるエントランス。階段のステップを登るごとにその先にあるブランドの世界に対する期待が高まる。

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 インスタ映えしそうな空間を所々に配置。ブランドカラーの「Glossier PINK」も。

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店内はテスターのみで商品は置かれていません。店内に置かれているショッピングリストの白い紙に買いたい商品をチェックしてレジへ持っていくと、スタッフさんが商品をバックヤードから持ってきてくれます。

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陳列スペースの右側にはパウダールームがあり、顧客は自由にテスターを試すことができる。この日も多くの女性客で混み合っていた。
什器の周りには、薄いピンク色のつなぎのようなユニフォームを着たスタッフが回遊していて、顧客の質問に答えている。彼女たちは、ラフな服装にユニフォームであるつなぎをまとっている。自然なメイクと接客態度はブランドのパーソナリティそのものだ。

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決済を終えると入り口のカウンターに取りに行くように促され、5分も待つとリフトによって購入した商品が降りてくる。このリフトの仕組みがちょっとしたエンターテイメントになっていて、自分の順番が来るのを楽しみながら待つことができる。

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購入した商品は、ピンク色のプチプチでできたポーチ状のパッケージに入っている。このパッケージもGlossierブランドの一つのアイコンになっているようだ。ショッピングバッグには決済時に尋ねられた自分の名前が書かれていて、ちょっとしたパーソナライゼーションが行われている。

シームレスなブランド体験
Glossierの店舗での体験を振り返って感じるのは、ブランド体験がとてもシームレスなものになっている点だ。ブランドを構成する要素は、ロゴやネーミングのようなシンボル、製品、パッケージ、店舗、WEB、広告、ソーシャルメディアなどである。その構成要素は複雑だ。店舗をとっても、什器、家具・インテリア、建築、スタッフなどに細分化される。
Glossierにおけるブランド体験は、この全ての要素があたかも一体にデザインされたかのような連続性を感じることが特徴的だ。例えば、製品を包みこむような波状の形状の什器はそのまま空間のアクセントとなり、店舗空間を構成する要素の一つとなっている。また、製品と製品を入れるプチプチパッケージ、そのプチプチパッケージがリフトで降りてくることも、製品、パッケージ、店舗、接客オペレーションが一体となっている印象を受ける。

**ブログでの顧客獲得

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メディア(ブログ)経由の★CVRの高さ   
 (CVR=コンバージョン数➗サイト訪問数✖️100)
=訪問に対する購入率の割合
マーケティングの基本戦略はコンテンツマーケティング。
売上の90%はオンラインでの販売。
その中の内訳は20%は広告からで、残り80%はメディア(ブログInto The Gloss)・消費者の口コミ。 
メディア(ブログ)経由のユーザーの方が、経由しないユーザーよりCVRが40%も高かったということからも、メディア(ブログ)でショッピングモード客の囲い込みに成功。
 Vogue社のインターンをしながら、セレブや著名の女性にメイク方法やTIPSを聞き、その内容をよりカジュアルにそして親しみやすいように書いている「Into the Gloss」という個人ブログをやっていて、瞬く間に彼女のブログは人気になり、毎月150万人のユーザーが訪れるようになり、Glossierを創業。年間600%の売上増の秘密は彼女のブログだった。そのメディアがあったことが最大の強みだと思う。

**メディアでの強み

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①Instagram

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広告にはお金をかけていないというサクセスストーリーが有名で、YoutubeとInstagramを有効的に活用。Instagramは283万人のフォロワーを獲得しています。アイコニックなブランディング戦略が功を奏し、人々はこの独特のイメージカラーを見ただけでGlossierのことを思い出し、同社のハッシュタグ#glossierpinkを検索してサイトをチェックするのです。Glossierは有名人を広告に起用したり、百貨店や量販店には卸していない。D2Cの基本である「顧客と直接接点を持つ」ことを忠実に体現しているように思う。口コミという顧客の意見を大切にしており、

必ず返信が帰ってくる嬉しさ 
ジゼル・ブンチェンの写真や、ジョージア・オキーフの絵などが目をひく。フォロワーたちはコメントを残しておけば、Glossierからすぐに返事が来る。「Glossieからのダイレクトメッセージがうれしくって」と、あるファンは言う。
アンバサダープログラム
2017年夏にGlossierは新しくインスタグラムのアンバサダープログラムをスタート。今ではオンライントラフィック及び売上の8%がそのプログラムから流入。クオリティの高い投稿をしたユーザーはGlossierのアンバサダープログラムに招待。特殊なクーポンコードをもらい、そのコードでGlossierのプロダクトを宣伝すると、売上の一部をもらえる。

いかにお客さんとの対話を大切にし、顧客1人1人の意見を忠実に汲み取り、商品にして提供する姿勢が伝わってくる。ブランドが生活の短かであると思わせるよう、ブランドとお客さんの距離が近いことも考えられる。

②コミュニティづくり

ツイッターの美容アカウントのような繋がり
 友だち同士が美容について語り合う感覚で、お気に入りの製品を教えあったり、アイシャドーの使い方について質問を投げると、コミュニティ内の誰かが答えてくれたりする。質問者と同じような肌色や好みが近い人が、自身のセルフィーをメイクの参考にとシェアしてくれることも多い。
 gTeam(チーム)というCSチームを形成
 通常であればカスタマーサービスは、1人にかける時間をなるべく短くしようとする。なぜなら、より多くのカスタマーに対応できるからだ。しかし、gTeamでは逆に対応時間を長くするようにした。その結果、顧客満足度が90%に上がったという。ソーシャルメディアは企業が情報発信するだけでなく、カスタマー同士がやりとりするコミュニケーションツールの側面を持つ。つまり、Glossier好きな人が増えれば、コミュニティがより活性化する。

③メール
https://willcloud.jp/blog/mail/remarkable-glossiers-email-marketing/



5Cからなる成功理由

Consumers 顧客

Glosseirの顧客との接点はとても近く、これまでの既存の化粧品ブランドで満たされなかった顧客のニーズに耳を傾けます。 女性共通の話題であるスキンケアやメイクアップテクニックなどのアドバイスや使用感想をSNSで話題にし、同じ興味で繋がったミレニアム世代の相互間の発信によってさらに広い年齢層にも顧客が増えています。

Content コンテンツ

Glossierの成長の主な原動力は人々に役に立つコンテンツを提供することです。
「Into the Gloss」ブログで人気のコンテンツは有名スターが実際に私物で愛用しているコスメの公開インタビューです。
コマーシャル目的ではなく、女性は他の美しい女性が使っているものに純粋に大きな興味がある心理に響くコンテンツです。

Conversations 会話

Glossierはブログの読者やSNSフォロワーとの双方向のコミュニケーションを最大限に活用しています。
何かを作る前に、ブランドと製品の両方の観点から、商品作りに欠けているものを顧客から学び、顧客の生活をより良くするために会話を大切にしています。

Co-Creation 共創製品

製品を最初に開発し、その後販売方法を把握する必要がある従来の美容ブランドとは異なり、Glossierは特定の消費者、製品のニーズを前面に押し出し、販売およびマーケティングプロセスを簡素化します。このようにして、Glossierは自社製品を共同作成します。

Community コミュニティー

GlossierはブログやSNSを通しての顧客との会話や意見交換に注力し続け、顧客のニーズに合う商品を作りだし、その販売も直接顧客に届けることできています。
Glossierにとって顧客はステークホルダーで、コミュニティーに顧客が 別の顧客を連れてくることで、美容に関するリアルな体験談や意見を交換できるコミュニティーが広がり、それがGlossierの商品開発や購買層の広がりにも繋がっています。

まとめ

何よりも圧倒的にユーザー一人一人に寄り添い、意見1つ1つを大切にしている姿勢がこのブランドでは伝わりました。そしてブランドを持つにはメディアからの流入で顧客を獲得した点は大きいなと感じました。
どんなにいい商品ができても、知られないと良さが伝わらないと感じたことがあります。このCEOの方はかメディアに流入している客層から、コスメをうみだしユニコーン企業まで育てています。それは他の会社にはない独自の、PR法、体験価値、コミュニティづくりなどやり方ははかりしれないほどあるということです。いつか現場に行って体験してみたい、、卒業するまでには実現させようと決めました。

以下たくさん参考にした文献になります。ありがとうございました。

**参考文献

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