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サブスクでの音楽体験を向上させてくれるウェブサイト【ミュージックマップ】

SpotifyやAppleMusic、AmazonPrime、LINEMUSICなどの聴き放題サービスを使って音楽を聴く時、曲をどう探していますか?

感動した一つのサイトをご紹介します。偏ったジャンルばかり聞いていた私は、これで音楽全てを愛せるようになりました。


プレイリストのマンネリ

今ではアーティスト名どころか曲名も分からず、プレイリストを再生させておくという人も多いのではないでしょうか。
アルバムで聞く時代からジャンルで聞く時代への移行をふつふつと感じさせます。

EDMやLoFi Hip-HopなどのジャンルだとYouTubeで24時間、ライブ配信を何千何万人という人たちが同時接続していますね。

在宅勤務の普及、ニューノーマル(新しい生活様式)などと言われ、音楽とともに作業をする時間も増えました。そこで作業用BGMの需要が昨年からさらに高まりました。

しかし

「特定のプレイリストや配信ばかり再生してしまう」
「なんだか飽きてきた。」
「新しく音楽に触れたい」
「月額が勿体ないし、解約しようかな」

原因は簡単です。サブスクでは検索能力が圧倒的に低いんです。サブスクが目指すサービスは「最高の再生ボタンを作ること」なので顧客が受動的になり、マンネリを起こします。

そんな悩みを解消するため必要になるのは、好みのアーティストを知ることではなく、好みのジャンルを理解することです。
かといって音楽史の書籍をいきなり漁るのは億劫だし、解説サイトも特定ジャンルに特化しがち。音楽全体を俯瞰して自身の好みを探ってみることが必要です。

そのための最高のツールをご紹介します。


音楽の宇宙を可視化する地図

ベルギーの建築家のクウィントン・クラウヴェルズ(Kwinten Crauwels)が設計したこの地図は、Spotifyなどのサブスクリプションサービスを補完してくれるものです。ストリーミングサービスは非常に強力な百科事典を作ってくれましたが、検索能力が低い。それを補完するためのブラウザとしてMusicmapは機能します。


スーパージャンルの網羅性

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スーパージャンルでおおまかな関係性を俯瞰します。
アメリカで白人の民謡やクラシックの影響を受けながら黒人がゴスペルやブルース、ジャズを発展させて大きな現代音楽の流れへ広がります。

世界最高峰のダンスミュージックの祭典
Tomorrowlandを開催しているベルギー製ということもあり、テクノもハウスもかなり手厚いです。
正直、現代音楽史の本を読んでもこれほど網羅されてるものは無いです。


サブジャンルの緻密性

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次にズームしていくと、サブジャンルの網目が見えてきます。この設計の美しさが、建築家としてのセンスを感じさせます。

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サブジャンルに触れるとジャンルの関係性を教えてくれます。それは直接的な発展なのか(実線)、間接的影響なのか(破線)、反発として革命的に登場したのか(二点鎖線)。その関係の"からまり"の可視化こそ、ジャンル名よりずっと大切だと教えてくれます。


音楽の星座を描く

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「分かる」とは、漠然としたものを切り分けていく事ですが。
しかしクウィントンの考え方は全く逆です。

ジャンルは分断を起こすものではなく、宇宙の星々を繋ぎ合わせる道しるべだと彼は考えています。
そして、我々が星を繋ぎ星座を作って関係性を楽しむように、このサイトは宇宙のように広い音楽の世界を楽しませてくれます。

最初は迷子になるかもしれませんが、きっと毎日のプレイリストが新鮮で音楽が堪らなく楽しくなることでしょう。


Musicmap | ポピュラー・ミュージックのジャンルにおける系譜と歴史

※英語が苦手な方は、是非ブラウザの翻訳機能を使ってご覧下さい。




そういえば学生時代から大好きなYouTuberのみのさんが、ロックやブラックミュージックに重点を置いた音楽史の書籍「戦いの音楽史」の発売を発表されましたね。
知識も豊富で、客観的な言語化も素晴らしく上手です。発売前から重版も決定し注目度抜群ですね。
即予約して到着を楽しみにしてます♪

よむよむ。




地図だけじゃなく道案内もほしいという方のために、いくつかの道順で解説記事を書いています。ぜひ合わせて御覧ください。


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