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#看護師
天職というものが有るのなら。
看護師6年目、その病棟に来て2年目で、やっと病棟看護師らしく働ける様になって来た頃、その人と出会った。
Tさんは特別室というその病棟で一番広い病室に入られていた。
ガンの末期で当時、医学的に多くの選択肢はTさんに残されていなかった。
積極的な治療というよりは緩和的な治療で、外科病棟だったその病棟では少し違ったポジションにおられた。
廊下の奥の部屋はいつもヒッソリとしていた。
そこに漂う独特な
穴から引きずり出された、やっとエンジンがかかったナース3年目の話。
「あなたは社会人としての自覚がなさすぎる」
15分以上の私の沈黙のあと、H師長はこう言った。
オペ室の、コントロールセンターと呼ばれる表の部屋の後ろに2畳くらいのスペースがあり、そこで30分以上も師長と向き合っていた。
新人でオペ室に配属されて3年目だった。
この日朝、寝坊して遅刻してしまった。
確かその数日前にも同じ理由で遅刻していた。
3年目になって、立て続けに遅刻という社会人としてある
人生のスポットライト
💡これは数年前に、急に書きたくなって書いた記事です。ずっとパソコンの中で眠っていました。
今回リライトしながら、20年前の出来事に想いを馳せることができました。
noteの海にいる皆さまに読んでいただけたら幸いです💐
東京の病院で、看護師として病棟勤務をしている時のおはなし。
スポットライトへの憧れ
看護師は裏方の仕事が多い。
裏方よりも「縁の下の力持ち」と言ったほうが似合うのかもしれ