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それでも、年賀状を書く理由。

 年代によっては、年賀状というものを書いたことがない人もいると思う。そのうちに、過去の遺物として、滅びていくような気配も、年々濃くなっているような気もする。

 だけど、苦戦をしながらも、今年も、年賀状を書いている。

年賀状の推移

 2022年用の年賀はがきの当初発行枚数を前年比約10%減の16億4,000万枚とする発表をしました。
 前年からの減少率は過去最大となり、年賀状離れが加速していることを物語る結果となりました。
 年賀状の発行枚数減少の背景には、メールやインターネット交流サイト(SNS)の普及が大きいとされています。

 この記事の、この数字を見たときに、かなりまだ多いと思った。

 16億枚を超えているということは、全人口が1億2千万人としても、一人あたり約十三枚、という計算になる。

 でも、実際は、今年もうちでは140枚購入したので、ある年齢より上に偏っているとは予測できるし、その上で、さらに年齢が高くなると、「今年を最後にします」という年賀状も、年々増えているから、加速度的に減少することも予想はできる。

 1964年には10億枚、1973年には20億枚を突破し、ピーク時の2003年には44億5,936万枚もの枚数の年賀はがきが発行されました。

 今から見たら、ピーク時の方が、実は異常に高い数値ということもできるかもしれないし、ここから比べたら、減少傾向という気持ちになりやすいだけではないか、とも思う。

 それでも、今後は、年賀状はかなり減ってきて、そのうちにほぼなくなってしまうのではないか、というのは必然のような気がする。

年賀状を書く理由

 年末が近づくと、妻と相談をする。

 今年は、年賀状は、どうする?

 そんなとき、私は、「今年も出したい」という返事をし続けている。

 理由の一つは、毎年、年賀状を書くときに、妻に、その原画を描いてもらって、年賀ハガキも普通紙のものを購入し、さらに、その印刷を頼める印刷所があるので、それが続く限りは、出したい気持ちがあるからだ。

 もちろん、妻が、その原画を描くのが嫌になったりすれば、もう続けるのが難しくなるのだけど、今年も描いてくれるし、印刷所も印刷してくれるので、年賀状を出すことができる。

 毎年、年が明けて、ポストに年賀状が届き、それを、見るのはうれしい。

 年賀状だけの付き合いになってしまったとしても、そのやり取りだけで、今の状況も分かるし、いろいろなことを思い出せる。それは、自分も出さないと、年賀状を受け取ることもできなくなり、そんな正月を迎えることもできなくなる。

 単純にいえば、それが年賀状を書いている理由になる。

 元日に届かなくても、もしかしたら、負担になっているかもしれないけれど、返事が届く。本当に負担になったら、返事が来なくなるので、そうなったら、こちらからも出さないようにして、今、年賀状を書いている人は、少なくとも出せば返事も書いてくれる人だけになって、その結果、今は、妻と二人で140枚になっている。

 そのやり取りだけでも、残しておきたいというのは、どこかエゴに過ぎないかもしれないけれど、それが年賀状の関係だけでも残しておきたいから、毎年、出し続けている。

 そうはいっても、実際に書くときは、妻に随分と負担があって、申し訳ない気持ちもあるのだけど、それも含めて無理になったら、もう年賀状をやめることにはなると思うけれど、それまでは、続けたい。

 それでも、年賀状を書く作業については、ずっとしんどいのだけど、正月になるたびに、書いて出してよかった、と思う気持ちが強い間は、続けたいと思っている。

年賀状のこれから

 これから、もう年賀状はやめたい、という人は、増えることはあっても、減ることはないと思う。

 そうなると、こちらが年賀状を出す気があっても、出す相手がどんどん減っていって、そのうちに10枚程度になってしまうかもしれない。

 そのくらいになっても、可能な限りは、そのつながりだけでもあった方がいいと思っているので、私は年賀状を書き続けると思う。

 ただ、私が思っていても、妻がもうやめたいと言ったら、二人で出している年賀状はやめるけれど、私の名前だけで出している年賀状は、もう、妻の原画には頼れなくなるので、自分の年賀状は、全部、手書きで書くことになるかもしれないし、プリンターを使うようになる可能性もある。

 少ない枚数を手書きで年賀状を書くことになると、それは、まだ人間関係が少なかった小学生の時に戻るような感覚なのかもしれない。

 だけど、もしかすると、将来的には、年賀ハガキ自体の発行がなくなる可能性もあるから、そうなったら、やめるかもしれないし、自分で「年賀」と赤い字で書いて続けるかもしれない。

 そんなことを今は考えているけれど、近い将来、急に嫌になってやめる可能性もある。


 ただ、正月になって、ポストから持ってきて、妻と二人で、一緒に送ってもらった年賀状を見る時間がやってくると、今年も出そうと、思っているような気もする。



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