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塩パンの魅力が、まだわからない。

 いつの間にか、「塩パン」の存在が気になるようになったのは、妻の影響だと思う。

 だから、テレビのCMで、ローソンが塩メロンパン(正式名称は違うけれど)を出した、と松山ケンイチが伝えてくれたときは、一緒に見ていた妻に聞いたら、興味がある。食べたい、というような反応が返ってきた。

 それで、ローソンに寄ったとき、入り口そばに並べてあったので、買った。隣にあった塩ロールパンまでカゴに入れたのは、「塩パン」の呪縛に微妙にかかっているせいもあったはずだ。


ローソンのパン

 メロンパンは、半分に分けようとすると、サクサクしている分だけ、ボロボロと分解しやすく、だから、袋を押し始めて分けようとした妻を止めて、分けるのをやめてもらって、買ってきたパンを、それぞれが食べるようにした。

 妻は、「じゅわバタ塩メロンパン」。

 考えたら、すごい名前というか、フルネームを呼ぶのは、覚えにくい上に、ちょっと恥ずかしいように思ってしまう。

 妻の表情は、ちょっとうれしそうだった。

このパンの甘さを、塩が引き立たせている、と思う。
 おいしい。

 この中の方のバターも、甘辛くて、おいしい。

 また、食べたいくらい

 私にとっても、こういう感触の柔らかいメロンパンは新鮮で、塩にバターは、最近、耳にすることも多くなったけれど、味が複雑になって、おいしいと思った。

 いろいろと考えてるんだ、と改めて思う。

塩とバター

 私が食べたのは、「バター香る塩パン」だった。

 このところ、バターという固有名詞も、以前よりよく聞くようになった。

 食べると、私にとっては、中に何も入っていないパンでもあるのだけど、塩とバターは確かに感じて、そういうふうに意識しているせいなのか、なんだかおいしく感じた。

 妻も食べて、「デニッシュみたいな感じもする。おいしい。----- だけど、塩パンだったら、駅前のパン屋にするかな」と、地元には珍しい天然酵母のパン屋さんの名前をあげた。

 それは、そうだと、私も思った。

塩パンの魅力

 塩は、料理には必須だし、人体にも不可欠なもので、摂取しない日はないと思うのだけど、血圧が高い場合には、やたらと塩分控えめ、という言葉を聞くし、同時に、料理関係では、焼き鳥屋でタレばかりだった時代から、いつの間にか塩を使う店が登場し、気がついたら塩の方が「味をわかっている」風な流れまでできたことがあった。

 さらには、天ぷらまで、塩で食べる方がおいしい、とも言われるようになって、焼き鳥と同様に、個人的には、そんなに塩ばかりを信じることができない気持ちを引きずっていたせいか、塩パン、をよく聞くようになっても、それほど乗れなかった。

 だけど、妻は、塩パンが好きなようだったので、そういえば、いつからそんなに好きになったのかを聞いたことがなかったから、改めて尋ねたら、結構はっきりとした理由があるようだった。

「-----デパ地下のおいしいパン屋さんがあって、そこの「人気No.3」以内だったと思うのだけど、それが「塩パン」だった。そのとき、ただいま焼きたての塩パンを食べて、こんなにおいしいんだ、と衝撃だった。

 それから、あちこちのパン屋で、ちょくちょく塩パンを買って、食べるようになった。だけど、そのときの最初に衝撃を受けたパンと、あとは、近所のパン屋さんの塩パンより、おいしいのはなかった----」。

(そういうパン屋が近所にあるのは、幸運だと思う。その天然酵母のパン屋は店構えも可愛く、ただ私にとっては、少し値段が高いので、微妙に購買意欲にブレーキがかかっているのだけど、妻が喜んでくれたりするし、買わなかったら、いつの間にかつぶれてしまうのではないか、というような怖さもあって、時々買っている)。

 妻は、塩パンのおいしさを、さらに、こんなふうにも言っていた。

まず、私は、おにぎりは、塩加減が大事だと思っていて、パンも、そういうことじゃないかと。それで、塩パンは、素材のおいしさが、わかりやすいというか------」。

「それでも、今は、塩パンは『人気のあるパン』になっているから、やっぱり、そのおいしさもわかりやすいのだと思うし、私だけじゃなく、大勢の人がおいしいと思っているんじゃないの-------」。


 たしかに気がついたら、個人的には、中に何も入っていないから、あまり選ぶことがなかった「塩パン」が、人気の「ベスト10」には入るようになってきているようだし、当たり前だけど、そういう状況になっていなければ、コンビニの新製品になるわけはないのだった。

 メロンパンも、定番のようになりながら、こうやって、時々、違う視点の新製品が発売されているのだから、塩パンも、今だとまだ想像もできないような、それでいて「塩パン」のどこか控えめな印象を崩さないような、ちょっと違って、すごく新鮮、といった「塩パン」が登場する可能性はあるはずだ。

 そう思うと、ちょっと気持ちが、勝手に盛り上がったりもするものの、今の時点では、自分は、まだ塩パンの魅力がわかっていないのだと思う。そう考えると、なんとなく、年齢だけは重ねているのに、味に関しては、成熟にはまだ遠そうで、微妙な恥ずかしさもある。




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