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「お菓子遊び」----- おまけがあるのはやっぱり楽しい。

 グリコのおまけは楽しみだった。

 どうしてあんなに楽しかったのか。小さい頃から遠慮してしまう性格で、親に対して、何かが欲しいというようなことを言った記憶がなかったのに、控えめだけどグリコだけは楽しみでねだったのは、そのおまけのせいだった。

 何が入っているのか、わからない。

 だけど、さまざまな種類が入っていて、ときどき、親にははっきりとは言えないけれど、自分にとってはハズレだと思うようなおまけもあった。その逆で、箱を開けて中身がわかった瞬間に、おお、と思うようなあたりと思える時もあった。

 今、冷静に考えたら、中身をわからないようにしているのは、購買意欲を上げるためだし、その箱を開けるときの感覚は、ギャンブルの快感に近かったかもしれない。毎回、あたりではない。だけど、毎回はずれでもない。時々、自分にとって、これだ!と思えるおまけが出てくる。

 その構造はギャンブルにはまるのとかなり似ている。


チョコまみれ

 カントリーマアムは、お菓子の中ではクラシックな存在になっていて、たとえば、人が集まるとき、アメや小菓子を配ってくれる人がいたり、何かお菓子を買ったりするとき、そこに並ぶことが多いのがカントリーマアムだった。

 食べる前から味覚のイメージが広がるくらいの、すでに知っている味だった。だけど、それで手が出ないのではなく、やはり食べてしまって、おいしいと感じる。それだけ長くお世話になってきたのに、ずっとチョコまみれは食べたことがなかった。

 それは、カントリーマアムとは違うテイストに見えたし、たとえば、このサイトの中でのプロフィールを見ても「10万36歳」となっていたりするし、なんというか、その悪ふざけの感じが、ちょっと購買意欲が低くなるような気がしたからだった。

 だけど、発売されて長くたって、スーパーやコンビニの棚で嫌というほどそのパッケージを見続けたあと、誰かの、チョコまみれのおいしさの語り方が、いつになくリアルに感じて、買って食べた。

 本当だったら、もっとチョコにまみれてもいいのに、などと思ったものの、おいしかった。チョコを日常的に食べている人間としては、これまで食べてこなかったことを、薄く後悔するような気持ちになった。

まみれさんの収穫BOX

 そんな気持ちでいたことを妻が察してくれたのか、というより、それほどおいしいと思っているのがわかりやすかったのか、あるとき、妻が買ってきてくれたのが、この「まみれさんの収穫BOX」だった。

 パッケージにも、いろいろな言葉があった。

 そして、箱を開けると、その構造がちょっと変わっていたり、さらには、まみれさんのカードが入っていて、それも何種類かある。

 これだけ書くと、何がいいのか分からないと思うのだけど、でも、細やかに買った人を楽しませようとしているのは伝わってくる。そのサービス自体に、まだこうできるのではないか、などといろいろと注文をつけたくなるのは、それだけ自分が歳をとってぜいたくになった、ということなのだろうけれど、一箱が百円台で、もちろん中のチョコまみれも、いちご味で嬉しかったし、こうしておまけのような仕かけがあることが、うれしかった。

 おまけというのは、お菓子にふさわしい、というか、おやつのときに何か気持ちがちょっと上がるような気がする。

 食べるときに、やっぱり自分が思った以上に喜んでいたらしく、妻が誕生日プレゼントに5つくれた。ありがたかった。その中のカードの種類が違っていて、うれしかった。

キャラメル3D

 大人になると食べなくなったお菓子の一つがキャラメルだった。

 歯にくっつくし、そのうちに歯が弱くもなってくるので、ちょっと避けがちだった。

 ただ、キャラメル味のアイスや、コーヒー関連の飲料はかなり摂取しているから、もしかしたらキャラメルのいいとこ取りのようなちょっとした反則をしているのかも、といった気持ちはあった。

 テレビ番組の短い場面で、森永キャラメルの工場のことを扱っていた。

 そのとき、今のキャラメルがその空き箱を使った「3Dアート」といったおまけのような仕掛けをしているのを知った。

 いつの間にか、そうしたサービスを始めていて、そして「3D」という表現が気になって、10年ぶりくらいにキャラメルを買った。

 久しぶりに食べたキャラメルは、以前よりもおいしい感じがした。その上で、やたらと歯にくっつく感じも緩和されているようにも思えた。

 箱が空いて、そこに外のフィルムを被せる。考えたら、キャラメルを開けるときに、フィルムを破ってしまったら、この「3Dアート」はできない。だから、今回は開封する時から、注意深かったと思う。

 箱の内側に描かれた絵は、いろいろな時代だった。そこを、フィルムに描かれた人や動物が訪れる形になる。

 正直、一つだけだと、「3D」というほどの立体感はなく、フィルムの絵と、中箱のイラストが、フィット感も違和感のどちらも足りない気がしていた。

 ただ、この組み合わせはフィルム4種、中箱6種で、だから、24種類になる、ということだったので、他のパターンも少し見てみたい気持ちになった。

 結局は4つを買うことになった。

 それを食べて、組み立てて、妻が並べてくれた。横にまっすぐ並べるのではなく、少しずつずらして、斜めに配置することによって、より奥行きが出て、それで初めて「3Dアート」という名称が納得できるようなかたちになった。

 これもやっぱりうれしい気持ちにはなって、妻の工夫のおかげだけど、お菓子のおまけのような仕掛けは、なくてもいいけどあると楽しいと改めて思った。

wagashi asobi

 今回のタイトルの「お菓子遊び」というのは、この「wagashi asobi」さんの名称を参考にしました。

 ドライフルーツ入りの羊羹と、ハーブらくがんの2種類だけのお菓子で、ずっと営業を成立させていて、地元に近い場所に、お店を構えていて、それほど頻繁に購入しているわけではないのですが、それでも、個人的には秘かに誇りに思っています。

 ドライフルーツ入りの羊羹を、初めて食べたとき、とても新鮮な気持ちになれたことを覚えています。






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