決壊

小さな器から溢れだした、思い。


自分の中に押し込めなければならない、思い。
今までは、押し込めながら何とかやってこれた。

けれど、知らず知らず、わたしのこころの中にある小さな器は壊れていっていたみたい。

その結果、こころの中にある器は決壊した。
色んな思いが溢れてしまって、どうしようもなくなった。

「こんなこと言っていいのだろうか」

と、常に葛藤しながら、お世話になっている方々に話す。

「何を話してもいいんだよ」
「話すことは、わがままじゃないから」
「ここまで、ちゃんと順調なんだよ?」
「あなたを認めてくれる人は、たくさんいるんだから」

話せる人がいる、ってなんてありがたいことなんだろう。

だけど、1番認めて欲しい人に認められない辛さも強くある。
その気持ちを求めてはいけない、それは分かっているのに。

同じ人として産まれたのに、ここまで差別されたり色んな格差が生まれることが辛い。

社会的弱者は、同じ同士としかつるむことができない。
同じ同士としか恋愛関係を持ってはいけない。

その現実が、ただただ辛いだけなんだ、きっと。


社会的弱者としての振る舞い、さまざまな差別、偏見に堪えないと生きてはいけない。
その覚悟を強く持たないと、現世を生きることは難しいのだろうか。

わたしは、常に、こころの中にある器から思いが決壊しても、このことに自問自答して現世を生きないとならない。

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