見出し画像

所詮は後付け

元々頻繁に夢を見る方だけど、最近はひどい。毎晩フルボリュームで、3本立てもザラ。ちっとも休まらず、起きた瞬間から疲れている。「やっぱり〇〇は脳を休める練習が必要だね。ずっと考え事してるでしょ。考えない時間も意識的に作ればもう少しリラックスできるんじゃない?寝る前は考えるのやめるとか、考えるのは朝起きてからって決めておくとか」。そうね、確かにね…いつも考え事やら調べ物やらしながら、片手にスマホ持ったまんま、ぱったりと気絶したように寝落ちしている。眠りへの入り方が良くない気はする。「あと、シャワーで済ませないで湯船浸かって体あっためてから寝るとか。〇〇も俺みたいにぽへーっとしてみなさいな」

ハタチくらいから通ってる整体の先生曰く、「働いてないとか酒癖悪いとか女癖悪いとか暴力振るうとか、そういうのはダメだけど、あとは誰選んだって同じよ!理想通りの100点の男の子なんていないんだから。ああ、でも、一緒にいて楽しいっていうのは結構重要よね。合わないところがあっても、そういう時間さえあれば、その人と繋がっていたいと思えるから。違う生き物なんだから、楽しい時間だけ一緒にいて、そうじゃないとこはそれぞれ過ごして、そうやっていられたらそれでいいのよ」。そうね、私も今はそう思える。誰だっていいんだよ。その人でなくちゃいけない理由なんて誰も本当は持ってない。

同年代の女友達はみんな「傷ついた私」側に回ってくれちゃうから、彼氏の愚痴を言えば大抵同情され、「他にもっといい人いるよ」とか言われて、うるせえなとか思う。誰が言うかによって、それも時々は刺さったりするんだけど。絶対もっと良い人いるって、彼女ら口揃えて言うし、私もそうだと思ってるよ。自分の相手にしても、友達の相手にしても、間違いなく。だけど、今にして思うのは、見事「もっと良い人」に出会えた時、果たして私はその人を好きになるのか?ってこと。ならないと思った。どう考えても「もっと良い人」で、なんなら自分と性格も考え方もわりと似ていて、きちんとごめんとありがとうの言える優しい人と食事しても、微塵も心が動かなかった。これと言って楽しくなかった。また会いたいと思えなかった。「良い人」とも一度付き合ったことがあって、本物の思いやりってこういうのを言うんだろうというほど愛情深い人だったけど、好きになれなくて、一ヶ月足らずで別れた。結論、「もっと良い人」はいくらでもいるが、その人を好きになれるかどうかは別問題。そして、「もっと良い人」を探すことはできるけど、「好きになれる人」は探せない。巡り合わせを待つしかない。少し前に「なんでそんな人と付き合ってるのか1ミリも理解できない」と言い放ちやがった友人が、今「好きって何なの!?」「付き合う付き合わないの判断って何を基準にしたらいいの!?」と苦しんでいる姿を見て、私はほくそ笑んでいる。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?