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脱サラが語る『会社員でよかったこと』


前提

こんな人に読んでもらいたい

・今春から社会人になる方(24卒)
・就職活動真っ最中の方(25卒)
・営業職の若手たち

当方の簡単なプロフィール

2019年3月 都内の4年制大学を卒業。
2019年4月 某業界No.1のメーカーに総合職として入社。
BtoB営業として現場に立ち続け、約4年半勤務する。
2023年秋 退職し、フリーランスとして活動。
細々と暮らしながら、ストレスフリーな副業を探し中。
現在に至る。

ご卒業おめでとうございます。

3/20は卒業式

本日は春分の日。
なんか知らんが、卒業式を設定している大学が多い気がする。

かくいう私も5年前の今日、大学を卒業した。
モラトリアムという名のぬるま湯に頭まで漬かっていた私も、11日間のインターバルを経て、新社会人となった。

恐らく今日大学を卒業した君たちは勿論、1つ上の代が卒業した君たちも、逃げ続けてきた『社会に出る』という悪夢をいよいよ意識し始める日でもあるだろう。

言葉にならない不安に苛まれている君たちへ。
私含め、ちょっと先に生まれてちょっと先に社会に出たくらいで、偉そうな社会人ヅラしている先人たちが語る、今回のお題『#会社員でよかったこと』を読んで少しでもそれが解消されることを願う。
まぁ、脱サラしたお前が言ってんじゃねえよ、という感じはするが、曲がりなりにも4年半は耐えたので偉そうに書かせてもらう。

不安が加速したら申し訳ないが。

『#会社員でよかったこと』

大前提として『そんなもんはねぇ』

まず言わせてくれ。
そんなもんはねぇ。
より踏み込んで言えば、『過去(学生時代)と比較すると、総合的に』よかったことはねぇ、という表現が正しい。

考えてもみてほしい。
起きたくもない朝に起き、行きも帰りも満員電車に揺られ、面白くもないことを1日8時間はさせられ、趣味をやる時間も満足に取れず就寝。それが週5日。休みの日は泥のように眠るが、社用携帯には遠慮なく電話が来る。
トラブルは日常茶飯事の如く発生。繁忙期ともなれば残業祭り。忙しいのに上からの雑用は押し付けられ、パワハラも食らう。
時々行きたくもない飲み会に参加し気を遣う。ゴルフが入れば休日は1日丸潰れ。クソな人間関係だろうと新人、若手は何も言えない。
こんなに辛い思いをしているのに、給料も役職も年功序列で上がらない。
これが約40年間。

どうだろうか。これが大学生活と比べていいことがあるだろうか。
勘違いしてほしくないのは、これが別にブラック企業じゃないということ。これが当たり前。
当たり前じゃダメなのは勿論だが、改善なんて一切されない。
適合するものが働ける、適合なくては働けない。
多様性?若者に配慮?アンガーマネジメント?クソ食らえ。
その環境で残ったジジイどもの頭は、救いようがないほど『新人や若手は苦労して当たり前』でいっぱいである。これぞ負の連鎖。

世間はじめ対外的に名前が知れているところに勤めていたが、内情はこんなもんである。善人ヅラしている会社で働いているソルジャーは陰で泣いているのだ。
鬱や適応障害で辞めた同僚もいる。辞めたくないんですが、どうしてもベッドから起き上がれないんですと号泣していた後輩のことは忘れられない。
もっと酷い待遇や環境で歯を食いしばって働いている知り合いも掃いて捨てるほどいる。

ただ安心してほしい。
大体の企業がこうということは、どこに就職しようがこんなもんである。
だから、これから入るあなたの会社がキツくても、あなたは何にも悪くない。多少就活を頑張ろうが、終着駅は似たり寄ったりなのだ。

もう逆転できないくらいマイナスをぶちまけたが、本来の『#会社員でよかったこと』を挙げていこう。

1.純粋にパワーがつく

さて、労働とは毎日ある程度の時間面白くもないことをやり、常にストレスがかかるものである。
ぶっちゃけみんながやりたいことにお金を出してまでやってもらう必要は無いので、まぁ当たり前っちゃ当たり前である。
そのような労働を半年もしていると、恐ろしいほどパワーがつく。

今でこそ脱サラした私だが、このパワーは間違いなく生きている。
加齢による衰えは若干感じてはいるのだが、あの環境を乗り切ったという事実と自信が『労働に対する体力と精神力』を裏付けている。

2.環境適応能力の向上

さて、こんなクソみたいな環境でも離職する人間の方が少ないということは、つまり『皆なんとか適応して働いている』ということである。
いや、ほんと人間ってヤバいな、と思う。
自分を誤魔化して働いている人もいれば、家族が出来て嫌だけど働くしかない人もいて、そのような『辞めない人間』が会社を支えており、ひいては社会を支えているのである。アンタほんと偉いよ。
(ま、皆簡単に辞めないから環境が良くならないというのもあるが…)

是非新社会人にオススメしたいのが、自分含め同期の面構えを覚えていてほしい。
1年もすれば立派なソルジャーの顔つきになるから面白いぞ。

3.『会社に守られている』感

これは辞めてから特に感じることだが、クソみたいな労働の裏には会社が守ってくれていることもたくさんある。
例えば資格を取る時の援助や、家賃補助といったわかりやすい金銭面だろう。
そして会社に勤めているという社会的信用は絶大なものだ。家を借りるとか、何かの審査を通すとか、そういった際の信用に大いに役立つ。
給与天引きの時はあまり感じなかったが、年金や保険を自身で払うとその額に愕然とする。
あと確定申告がマジで面倒くさい。

失って気づくよ。マジでな。

4.色々な人と関われる

大学までは大体同年代くらいの人間と関わることばかりかと思うが、社会に出ると本当に様々な年代、経歴の人と一気に繋がれる。
あまり人脈という言葉は好きではないのだが、色々な人の生き方や考え方に触れることは人間として充実する。ゴローちゃん化だ。

特に営業をやると、社内外の人間と関わってナンボの働き方になるので、特に実感すると思う。
業界によるだろうが、私は展示会や業界飲み会とかにもよく顔を出していたので、本当に色々な人にお世話になった。感謝しかない。

まとめ

得られることは確かにある

と、いうことで、労働とはクソであるが何を得るかは自分次第なのだ。
給与を得て何の目標もなく老いていくのもいいだろう。何も考えずに、もしくは耐えて働き続けられるというのはひとつの強みだし、別に他人の生き方、働き方までいちいちどうこう言うつもりもない。
ただ、どうせクソならより多く何かを得られると、対価として充実する。
最初は余裕なくついていくので精一杯だと思うが、慣れてきたら『会社員として何が得られているか、何を得たいか』を考えながら働くのをオススメする。

辞めても何とかなるけど二度とそこには戻れない

あくまで労働契約を結んで働いているだけであって、どうしても嫌とか他にやりたいことがあるとかがあるのであれば辞めてもいいだろう。
長い人生、一度きりしかない人生、別に一生同じ会社にいなくてもいいと思う。勤め上げるのも立派だし、新しいことに挑戦するのも立派だ。

但し、辞めたからといって必ずしも良い方に転ぶわけではない。辞めたら辞めたなりの苦労も絶対ある。

よく『最低でも3年間は…』とかいう人もいるが、確かに新卒で速攻で辞めたら苦労はするだろう。何かコイツは問題があるんじゃないか?という目で見られて当然だ。
私としては、辞めた理由をしっかり用意でき、他者を十分納得たらしめるものであれば、別にいいと思う。
新卒というカードは唯一何も社会人経験が無くても有名企業に入れるプラチナチケットなので、むやみやたらに無駄にするのも勿体ないとは思うが。

会社はあなたの若い時間や夢に何か責任を取ってくれるわけではない。
その会社に勤め続けて得られること、そこを辞めてやりたいこと、このバランスを取りつつ、是非新社会人として頑張ってほしい。

まぁ、経験しないとわからないことばかりだと思うし、どうせ働くなら最初からあまり悲観的にならずに突っ込んでいけばいい。
ポジティヴなあなたを受け入れない会社が悪いし、そんな人を潰す会社などこちらから願い下げだ。
『若い時間を犠牲にして働いてやっている』くらいの考えで太く生き抜いていこう。
辞めても何とかなるから、まずは頑張れ!

#会社員でよかったこと

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