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GOTOキャンペーンの印象

先月22日辺りから始まったGOTOキャンペーンですが、現場サイドから見てみればキャンペーンを利用されるお客様に対してキャンペーンの申請用紙やら、説明やらで業務が煩雑になった割には売り上げにはそれほど効果がないように思います。

 22日から一週間ほどホテルでこのキャンペーンに対する書類を準備するのに仕事上かなりの時間が取られました。まず四枚程度の書類が必要です。お客様がインターネットやJTBや日本旅行といった大手の旅行会社経由の予約なら書類を用意する必要はないのですが、お客様が直にホテルで電話で予約した場合こちらで申請する書類を準備しなければなりません。宿泊した証明書、口座の案内 還付の申請書など四枚くらいの紙をお客様がチェックアウトした際お渡しする形になります。

このキャンペーンを利用したお客様の層なんですが、明らかにビジネスで利用する人が多く、このキャンペーンがあった為に旅行、宿泊しようと思って利用していた人はほとんど見かけませんでした。四連休の中の家族連れの宿泊で利用されているお客様も見かけましたが、そのお客様はこのキャンペーンが始まる以前から予約されていた方達ばかりでこのキャンペーンがあったから宿泊しようとなったわけじゃなさそうです。

 個人的にこのキャンペーンでもし宿泊の稼働が上がるとすればせいぜい一割くらいだと思います。宿泊に携わる者から言わせて頂ければ旅行目的の宿泊なら感染のリスクを感じながらでは旅行は楽しめないと思います。どこに行ってもマスク着用、東京じゃなくても埼玉、神奈川や大阪など感染が広がりつつある地域から地方に旅行するのには何か後ろめたいような空気をお客様から感じてしまったのも事実です。

サービスを提供するスタッフも複雑です。自分たちも感染のリスクを感じつつお客様に接しなければならないのはかなりの気苦労があります。個人的にはこのキャンペーンは一度ストップして見直して欲しいですね。申請のあり方も何から何まで見切り発車みたいな印象です。しかも感染者も日本全体で増えてきており、そのリスクはますます高まっているような状況でサービスを提供する側もお客様もとても旅行を楽しめる状況ではないと感じています。

 旅行やリゾートは健康や安全が大前提でその前提がなければ楽しむことが出来ません。今回のキャンペーンのように補助するから旅行が楽しめるってことじゃないんですね。なにかこのキャンペーンが根本的なことを間違えているような気がしてなりません。与党がどうとか野党がどうとか政争以前にしてもこのキャンペーンの継続には正直疑問です。

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