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豊かさが導く「人」中心の社会が持続可能な社会を実現する

TAKA(@Murakami_Japan)です。この度、素敵なご縁があって初の著書を出版(祥伝社9/30発売)させて頂きます。それに関連して、本書でも取り上げている「持続可能な社会」を実現するための要素、取り巻くポイントなどを少し本書を抜粋しながらご紹介していきたいと思います。

持続可能な社会への責任が問われる時代

日々の生活で手一杯の時代では、その日暮らしで先のことを考える余裕はなかったでしょう。日本は高度経済成長期を経て、徐々に将来のことを考えられる豊かさを多くの国民 が手に入れました。

そして、「いい学校に進学しよう」「いい会社に就職しよう」と考える人が増え、昨今はそこから一歩前進し、子供や孫世代のためにとどんどん未来世代のことを考えるようになってきているように思います。資本主義によってもたらされた豊かさが、人々を課題に向き合わせる原動力になっているように思います。

事実、私の周りでも社会的に成功し、一定の豊かさを手に入れた人ほど、社会課題への関心が高く、未来に対する危惧を原動力に行動をしているように感じます。

また、サステナビリティの議論を先導しているのは、欧州を中心とした欧米の先進国、また投資家や企 業経営者である実態とも重なります。

豊かさが導く真のステークホルダー主義

自分のことで精一杯、家族のことで精一杯の時代から、チームのため、企業のため、地 域のため、国のためと考えられる層が増えてきています。ステークホルダーとして捉える範囲が広がりを見せてきたのです。

個人は心と生活に余裕が出てくることで自分の身の周りだけではなく社会を意識し、それぞれがより広いステークホルダーのことを考えられるようになっていくのです。

その観点で、Microsoft の創業者であるビル・ゲイツは、世界のロールモデルであり、カリスマの代表的な一人だと思います。一企業単位で見ても同じです。

事業の競争力がある優良企業ほど、株主だけではなく従 業員を含め幅広いステークホルダーのことを意識した経営を行なっていると思います。日本の大企業ではソニー、花王、新興企業でもメルカリなどをはじめとし、短期的な利 益ではなく、ステークホルダー価値を意識した経営方針を掲げる企業は徐々に増えてきています。

欧米では当たり前とされてきた株主主義が、日本では当たり前ではありませんでした。そんな中、2000年代前半においては日本でもアクティビズム(株主が企業に対して経営改善を促す意見を発すること)が台頭しました。

「持続的な成長戦略が描けないのであれば、株主に還元すべき」という議論により、ステークホルダーとしての株主が強く意識されるようになりました。同時に、株主とは何か、会社とは何か、上場している意義とは何か、という資本主義の 原則に関わる議論が社会的にもなされるようになりました。

現在では、世界の潮流は「あらゆるステークホルダーのために企業は存在している」というステークホルダー主義、つまり企業の存在価値が何であるのかを問う時代へと進化してきています。

日本は元々ステークホルダーの意識が低いため、株主主義すらまだ道半ばの状況ではありますが、この世界のステークホルダー主義の潮流を意識する企業も大企業やスタートアップで徐々に増えてきています。

ステークホルダー主義への変化がもたらす影響の大きさは計り知れません。ただ、まだ社会はこの方向性に向けて進み出したばかりで、大きな成功事例や明確な答えを見つけられていない状況だと思います。

人中心の社会、人中心の資本主義へ

私は、その答えを資本主義の再定義である、人中心の「サステナブル資本主義」に見出しています。なぜなら、ステークホルダーとは突き詰めれば、人であり、人が暮らす社会 そのものであるからです。

持続可能な社会の実現に向けて、お金を中心とした資本主義は、人と社会を中心とした「サステナブル資本主義」へ向かっていく必要があると思います。

本書を通じて、一人でも多くの方に個の力の大きさを感じてもらいたいと思っています。 また、未来に対する可能性を実感してもらうことで、現世代だけでなく未来世代にとって も大切な 「サステナブル資本主義」を一緒に叶えていければと思います。


初の著書「サステナブル資本主義」祥伝社9月30日発売、絶賛予約受付中www.amazon.co.jp/dp/4396617658

最後に、以下は本書をきっかけの一つとなったnoteです。是非合わせて読んでもらえると嬉しいです。

↑上記は5回連載の過去2回分です。こちらも合わせてご覧ください。それぞれ発売する本の抜粋から構成されています。

追伸)noteのカバーの写真は人が写っている写真がないな(もちろんポートレートは大量にありますが掲載できない笑)と探していたときに、以前旅した先で撮らせていただいた素敵な一枚です。人と人との関係を大事にする雰囲気が伝わる一枚で今回選んでみました。

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