ゴーヤとラム酒で妖艶なカレーを。
ゴーヤは苦いけど、旨味や食感、香りなどがしっかりしていて、かなり素敵な食材なのだが、どうも敬遠されがちだ。
確かに子供の頃は苦手だったが、大人になって好きになった。
ゴーヤチャンプルも美味いけど、たまには違う食べ方をして欲しいもんだ。
・ゴーヤの美味しさ
ゴーヤを食べるときは
油と合わせ、表面をコーティングすると
苦みが抑えられ、美味さがハッキリする。
今回は焼いた。
味を濃縮しつつ、香ばしさを足せる。
水に晒さない事で旨味や香りが強く残っていて美味い。
ゴーヤのワタは美味いが、成熟すると種が固くなるので今回は取った。
種が柔らかいうちや部位は種ごと食うのが美味い。
・作り方概要
ゴーヤを焼いて取り出す
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スパイスを煎る
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肉、トマト、大豆を入れて炒める
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酒、醤油、ヨーグルト、青唐辛子などで味付け
↓
仕上げにラム酒を一振り。
↓
ご飯にルーとゴーヤを盛る。
ざっとこんな感じ。
スパイスは適当にカレーっぽくしつつ
酸味や爽やかさを大切にした。
カルダモン、コリアンダー、クミン、生姜、、などを強めにした感じ。
トマトやゴーヤと合わせたセレクト。
簡易的にやるならカレー粉にチリパウダーでも似た感じになる。
スパイスと具材の相性については、いつか言語化したいけど、今回は割愛。
・ゴーヤとカレーの相性
意外かもしれないけど、ゴーヤはカレーと相性がいい。
苦みによって目立たないが、旨味や香りが強いので、スパイスの中にいても存在感がある。
今回はゴーヤの味を活かした構成のカレーだ。
トマト、ヨーグルト、スパイスで酸味を強くし、苦味と共に尖らす。
どちらかの尖りだけでは主張が強すぎるからね。
んで、大切なのが旨味。
土台の旨味がしっかりしていないと、苦みや酸味は力を発揮できない。
トマト、肉、醤油、ヨーグルトはどれも旨味が強い。
大豆はボリュームの為に
ご飯とルーの間にいてくれる存在。
一般的なカレーで言うジャガイモ役。
・色気の出し方
ここまでは普通に大人向けのカレー。
色気を出すにはこっからの工夫が必要。
今回は色気を、香りと熟成で表現。
スコッチウイスキーのようなカレーなのだ。
・色気①
スパイスを深煎りする事。
粉スパイスを強めに煎り
スモーキーな香りを立たせる。
焦がさないギリギリのラインを攻める。
・色気②
直接的で無い甘味
蜂蜜、リンゴ、タマネギ、等を入れずに
トマトの仄かな甘味だけで。
ラム酒が熟成された甘い香りを纏わせるが
あくまで香りであって粘度をつけない。
・色気③
炙り香
仕上げに鍋を傾けて表面を炙る。
最初に煎ったスパイスで全体に香ばしさはあるが
仕上げにバチバチする事で炙り立ての香りを足せる。
・色気④
フレッシュと熟成。
フレッシュなトマトと唐辛子、ゴーヤによる
爽やかな酸味、辛味、苦味と
熟成している、ヨーグルト、醤油、ラム酒の
深みのある酸味、旨味、甘味、香り
これらが合わさることで波がしっかりする。
こんなもんかな。
料理の魅力は様々あるけど、色気を出すことも出来るから、大人の皆様は是非試してみた欲しい。
カレー慣れしてる方は、是非、一部の手法だけでも使ってみて欲しい。
そして俺に色気のあるカレーを食べさせて欲しいものだ。
いつもありがとうございます。 どこまでも美味しい料理の為に使わせてもらいます、ありがとう。