ヘルスケアビジネスの領域を理解して、業界の潮流をつかむ
みなさんこんにちは、工藤です。
本日はヘルスケアビジネスの全体像を理解するための書籍をご紹介いたします。データは最新とは言えないものの、大枠は今も変わらず、理解の深まる一冊です。
私のキャリアにおける大まかな業界遷移は、フィットネス→ウェルネス→ヘルスケアで、一見類似していながら、特に「ヘルスケア」とは何なのか、社内にいてもわからなかった状態が続いていました。
そんな時に自分の中で腹落ちしたのがこちらの書籍でした。
ヘルスケアビジネス成長戦略研究 近未来の国内最大マーケットに挑む/松室孝明
著者の松室氏は医療・介護分野を中心としたヘルスケアビジネス専門のコンサルティングファームに所属しています。近年ヘルスケア事業を営む法人からの依頼が増加していることから本書はスタートします。
🥚ヘルスケアビジネスとは何か
7章で構成されるうち、初めの第1章はヘルスケアビジネスの領域解説からスタートします。
私にとってはこの部分が大変わかりやすく、思考を整理することができました。
①医療分野
疾病の治療・医療器具・医薬の製造・医療施設の運営、建設など
②介護分野
在宅介護、居住系介護、介護施設など
③健康増進分野
健康管理、栄養管理、リフレッシュ、その他生活支援、金融(保険)など
ヘルスケアの領域は発信元により微妙な差異がありますので、正解・間違いよりも、まずは大枠を掴むことが大切だと思います。
本書で扱うヘルスケアビジネスとは、上記の3分野をいずれも含めたビジネス領域を指します。
🥚マクロ環境/データ・法改正・異業種参入
こちらでは少し視野を広げ、遠くからヘルスケアビジネスを見つめる上で役立つ情報がまとめられています。
市場のポテンシャルを把握するためのデータ、法規制や規制緩和の波が生み出す業界の再編、異業種参入による業界の再編など、大きな業界の流れをつかむことができます。
例えば、経産省の描くヘルスケア分野のシナリオはどのようなものなのか?
このようなポイントを理解しておくと、情報に対するアンテナの張り方が変わり、今までスルーしていた情報が目に止まるようになります。
ヘルスケア業界にも個々の努力では対抗できない、捉えるべき潮流があります。
専門的なライセンス保有者も、マクロな視点を持つことで、キャリアの幅を広げられる可能性があるはずです。
🥚チェンジ・リーダーの条件
巻末の提言として、ヘルスケア業界には「プロの経営者」が圧倒的に不足していることを挙げています。通常はヘルスケア業界の人材不足といえばライセンス保有者を指すことが多いことに対して、本来の課題は異なるところにあるという主張です。
急激な構造変化の時代にあたっては、生き残れるのは、自らの変革の担い手、チェンジ・リーダーとなる者だけである。チェンジ・リーダーとは、変化を機会として捉える者のことである。変化を求め、機会とすべき変化を識別し、それらの変化を意味あるものとする者である。
P・F・ドラッカーの著書「チェンジ・リーダーの条件」を引用した巻末の結論。
昨年以前から進んでいたヘルスケア業界の潮流が、昨今さらに激しくなっています。
今の社会環境こそ正にチェンジ・リーダーを必要としている時ではないでしょうか。
2018年に沖縄から書いたブログ「価値観をぶっ壊せ!亜熱帯から届けるメッセージ」はこちらからご覧いただけます。
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