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64.結婚記念日の贈り物

この春、一年目の結婚記念日を迎える。
昨年の今頃、はじめての街へ転居、大好きだった職場を退職、新生活、ざざざっと新しい環境に飛び込んだ。それからなんとなく、もう一年が経った。夫はじめ、双方の親の支えがあり、この日々を送れていることにとても感謝している。

さて、そんな一年目の結婚記念日は「紙婚式かみこんしき」。
金婚式、銀婚式などという名称は聞いたことがあるが、結婚一年目にも定められたものがあるとは!結婚記念日発祥の地であるイギリスでは、結婚十五年目までは一年単位でそれぞれの記念日が定められており、それ以降は五年単位でお祝いする風習があるのだとか。(今まで全く知らなかった!)

紙婚式。その名の通り、「まっさらな白紙の状態から始まった夫婦の末永い幸せを願う日」、という素敵な由来がある。紙にまつわるアイテム、贈り物でよく選ばれているというのが、レターセットやアルバム、ペーパークラフトなど。その中でも「本・絵本」が人気ということで、夫も私も読書好きな身としては迷うことなく「本にしよう!」、と意見が一致した。

思い返せば、夫との出会いから交際について「本」なしでは語れない。読書にまつわるコミュニティで出会い、森見登美彦さんの作品で会話が盛り上がった。SNSで知り合ったこともあり、後に初めて会った日にはプレゼントとして、「ラ・タ・タ・タム」という森見作品に登場する絵本を贈られた。

今では住まいが同じになり、お互いが持っていた本を持ち寄ると、新品の本棚には収まらないほどの本が集結した。私は本を手放せない性格なので、おそらく百二十冊以上はあるのか……。それなのに、夫と私が集めてきた本で重複する作品がほぼないということが不思議だった。(数冊被ったものは古本買取へ)

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そのような経緯でお互いに本好きなので、自分が読みたい本は自分で買ってしまうということが本を贈る際の難しいところ。そもそも自分で読んだ本でないと贈ることができないし、自分で読んでしまうということは、同じ家に既に蔵書されてしまうのだから。結局、サプライズ感はないが、お互いリクエストして「欲しい本」を贈り合おうという結果になった。

ちなみに、二年目の結婚記念日は「藁婚式・綿婚式わらこんしき・めんこんしき」だという。
綿にちなんでハンカチやシャツなどを贈りあうのだけど、私は結婚記念日が続く限り、毎年いつも本でいいのにな、と思ってしまう。

おわり

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