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誰かの毎日に刺さる景色を届ける

「そうだ 京都、行こう。」の 20年

約60日かけて、ある時たまたま出会ったこの本は私の心を強烈に捉えたまま今も離さない。

毎日心が喜ぶ写真をSNSにアップするようになり、和を感じられる風景に自分が惹かれることに気がついた。京都の写真をアップする回数が増える→「京都 景色」で調べるようになる→本にたどり着く という流れだ。

日常生活で何度も見る必要が生じる本ではない。が、何回もの検索を経てこの本にたどり着いた私のようなタイプは、きっと続編が出るたびにこの心踊る本を次々と買ってしまうだろう。

数を追いかけようとするとどうしても多くの人に共通して当てはまる内容にすることから、強みが薄められてしまう。反応が強く出る人と弱く出る人とに分かれる商品の方が、実は後々までずっとファンになってくれる人がつきやすい。

ではどんな風に「熱烈なファン」と自分の商品が出会うきかっけを作るのか。

もちろん、商品の中身によって売り方の導線は変えなければならないが、習慣にしておきたいのは自分が購入する側になった時にどんな経路で心が動くものに出会ったかの体験をたくさん持っておくことだ。

何かを買う、という体験をたくさん持っているとそれだけでどんな風に売られた側が感じ取るのかに敏感になる。

この人からオススメされる商品はどうして毎回買ってしまうのか。この講座の売り方は説明してほしいことがさきに書いてあるので、安心して購入できる。今買っている商品に自分は初めどこで出会ったのか。なぜそれじゃないとダメなのか。

自分のお気に入りに自分が出会った経路を掘り起こすと、買う側の視点が見えてくる。

いいと思ったものにはとことん時間もお金もつぎ込んでしまう。このとき、それが一般のほかの人から見て価値があるかどうかは関係なく、ただただ心が喜んでいる状態にこの状態を維持したいという気持ちが働いて次の購入につながる。そして、「自分が発見した良いと思うもの」は思わず紹介してしまう。

そんなサービスや商品が作れたら誰より商品を届ける側が嬉しい気持ちになる。自分の作り出した作品は世の中の誰かを幸せにしている。自分の送り出した商品を自分と同じように素敵だと思ってくれる人がこんなにいる。ものによっては購入する人の数は必ずしも多くはないかもしれない。しかし、狭い分野であってもその商品を買ってくれた人がその分深く自分のサービスを愛してくれたなら、こんなに嬉しいことはない。


売る側と買う側を運命的に引き合わせるためには、日頃から自分自身の好きなものへの感度を高めておく必要がある。心が常に好きなものに反応する状態にしておくことで、生産する側と購入する側のどちらにたっても面白いものに出逢うことができるようになる。そして、どの場所で発信すれば、自分と同じ感性を持った人に出会えるかを常日頃リサーチし続ける。

自分の自分に対する感度を極限まで高めることで、無駄な購入が減り心が喜ぶもののみに自分の時間とお金をつぎ込むことができる。まさに偏愛というやつだ。




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