見出し画像

【官能小説】放課後は社会勉強163(終)

「いらっしゃいませ、こんにちわぁ」
「おまたせしました、こちらコーヒーゼリーと別添えのアイスクリームでーす。混ぜてお召し上がりくださぁい」
「松本さま、おしぼりをどうぞ」
白のポロシャツと黒色ショートエプロン風ラップスカートを身に着けた若いウェイトレスがフロアで軽快にラウンドする。
ある乗り換え駅のビルにある中堅コーヒーショップチェーンで、アルバイトをする私。
皆さま、いかがお過ごしですか?
暑くてダルいけど、涼しげに仕事をするゆずかを見たら、少しは元気になれますか?
外は灼熱地獄です。
こんな日は、エアコンの効いてるカフェに皆さん避難です。
アイスコーヒー、ご注文ください。
あまりの暑さに出歩けませんか?
おかけでお店も、昼間はあまりお客さん来ません。
だからゆっくりできますよ。
夏休み中のゆずかは受験勉強です。
午前中は学校に行って、空調の効いた自習室でお勉強。
午後はときどき、コーヒーショップでアルバイト。
涼みに来ている訳ではありません。
少しカラダを動かして、おしゃべりして、気分転換すると勉強頑張れるんです。
「ごゆっくりどうぞぉー」
実は、私は駅ビルショップ内では話題のウェイトレスさんなんですよ。
笑顔がステキな、仕事だってテキパキこなす優秀なスタッフ。
そんな彼女は…麗青学園女子高等部の現役の学生さん。
ファンクラブまであるんです(非公式だけど…)。
「お?こんな暑い中アルバイト?頑張るね?」
「いらっしゃいませ…」
ゆずかファンクラブ準会員候補名簿掲載予定さま。
お仕事は大丈夫なんですか?
「夏休み中もシフト入るのかな?」
「そんなに…受験勉強の息抜き程度に入れてもらってます。そうとは店長に言えないけど…」
「ハハ…柚香ちゃんいないとお客さん減っちゃうしね?」
「そんなことないですから…」
でも先日、若いお客さまに訊かれて他のコがつい「大里は明日シフトに入ってます」って言ったら仲間引き連れてやって来てた。
だから、正確にはゆずかがいるとお客さん増えるんです。
ゆずか、会社に貢献してます。
「それで…見てもらいたいものがあるんだって…」
会員さんからの伝言ですね?
うわぁ、どんな内容だろう?
「バイト終わったあと、どうかな?って…」
「…わ、わかりました…」
男は、周りに他のお客さんがいないことをいいことに、あまり声のトーンを落とさず、話しかけていた。
デリカシーないな…
他にも何か言いたそうだったが、勤務中だからということにして失礼した。
見てもらいたいものって…何を見せられちゃうんだろう?
何かトクベツなコスチュームとかグッズとか?
それとも…この前の、みんなで盛り上がった動画、検証とか言ってまた見させられちゃう?
もしかしたら…以前、この常連客に撮られてた映像をいっしょにチェックするとか?
澄ましてバイトしてるけど、ちょっとドキドキしています。
見た目幼い、中学生にも間違えられてるアルバイト。
そんな、童顔の女子高生アルバイトですが、こう見えてけっこう進んでるんです。
何も知らなそうに見えて経験アリなんです。
ヤリ手なんです。
びっくりですか?
興冷めですか?
それって…何かゆずかに期待してましたか?
女の子を見た目で判断してはいけません。
幼く見られるのはけっこうコンプレックスだったんです。
だから、いろいろ努力したんです。
会員さんの力も借りて、チャレンジしたんです。
そのおかげでこれでも見た目、けっこう成長したんです。

ほら…

けっこうカワイイですか?
スリムでスタイルいいですか?
生脚キレイですか?
掛橋さん、川﨑さんと比べてどうですか?
なんだろう?お客さまに見られることを思うだけでトキめいてます。
おおさとにサービスされたい方はぜひ、キャナルコーヒー駅ビルショップへお越しください。
でも、受験勉強中はシフト減らしてますのでご注意ください。
あー、とっとと大学決めちゃおう。
ゆずかは大学生になってもキャナルでバイト続けるつもり。
このキャナルのユニ着けて、みんなと楽しく過ごしたいから。
なので、これからもキャナルコーヒー駅ビルショップをよろしくお願いします。
ご来店をお待ちしております。

おわり

↓最初から読んでくださる方はコチラ

↓有料№まとめてご購入いただける方



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?