見出し画像

成熟社会のビジネスシフト まとめ

成熟社会では差別化を図ることは最優先ではない。
→優れたものはすぐに模倣される

参入障壁の築き方も重要:ブランド価値を高めることが有効
※敵は、業種や分野の垣根を越えてくる。

ロジカルシンキングとクリエイティブシンキング
ロジカルシンキング:論理的に物事を分解して原因を究明し、因果関係を見つけていく考え方
※作る、売るがはっきりしていて、ニーズも明確なビジネスモデルには役に立つ

複雑な成熟社会では役に立たない。

クリエイティブシンキング:枠組みにとらわれない自由な発想
※新しい発想やイノベーションを起こすためには重要な思考法

ビジネスを生み出すことは難しい。

これからは、”モジュラーシンキング”:今あるものを分解し、再構築し、何か新しいものを作り出せないかを考える。

マーケティングの本質
マーケティングの本質はセールス(製品を売り込むこと)を無くすこと
→顧客を惹きつけ、お店に促し、売り込まなくても勝手に売れるしくみを創る。

画像1

顧客の潜在的なニーズを把握することができれば、ビジネスを生み出せるようになり、売れるものを作り、さらに売れるビジネスを構築する好循環が生まれる。

マーケティングの変遷
マーケティング1.0:製品性能、コスパで勝負すること
→マス・コミュニケーションで企業が多数の顧客に発信
マーケティング2.0:差別化
→カテゴリーごとの顧客のそれぞれに発信してつながる
マーケティング3.0:ブランドを高め、コミュニティを形成する”共感”
→「多数対多数」の協働で共創して価値を創る
マーケティング4.0:個々が求めているものにどうジャストフィット”自己実現”
→「多数対1」複数の企業でひとりの自己実現をサポートする

※どのマーケティングが適しているかは職種・業種で異なる

”共感”を獲得をするためのビジネスコンセプトが重要。
LTV(顧客生涯価値)を伸ばす:期間や年齢で限定するのは危険。
マインドシェアの獲得:自分の会社を顧客にどのように覚えてほしいか?

画像2

財務と予算の目的は?
ビジョン達成のために投資を行っていることをきちんと浸透させることで、会社全体に納得感を持たせる必要がある。

予算を立てられる=未来が読める
→成熟社会では、意味があるのか考えなをさなければならない。

社員の待遇を大きく変えるものでなければ、少なくとも社員には予算が必要ない。

既存事業のゴールは、投資をしなくても稼げるビジネスが成り立つこと。
自分たちだからできる何かをはっきりと見つけたうえでの投資が新規事業には必要。

ビジョンの描き方
”想像力”自分の頭の中に思い浮かべるイマジネーションの能力
”創造力”実際に手を動かすクリエイティビティの能力
→2つが組み合わさった時にビジョンが生まれる。

ものの見方を変える:常に自分の当たり前を疑う

画像3

大友的編集後記
成熟社会がキーワードになっている本書内では、これからのビジネスの在り方を過去の成長社会と比較して記載してくれているので非常にわかりやすい。むしろ馴染みがあるのは、成長社会の例と感じるのが嘆かわしい。
ビジネスを考える手順にしても、ロジカルシンキングにしてもニーズが顕在化している状態のツールだとして、スキルと思っていたんのが現代では遅れているというのは改めて情報の更新の必要性を教えてくれる。

マーケティングやデジタルといった興味のある分野は常にインプットをしているものの、古い新しいといった考えが見えづらい。情報を選択して取得する必要がある。
ちょうど、MUPの竹花さんのYoutubeを見ていて、STP分析が古いという内容があったが、MBA、マーケティングを学んでいると当たり前に出てくる。むしろ、使い勝手の良いツールとして提案書にも入りがちだ。動画内では、ターゲティングはセグメントの根拠になるもので、セグメントは人口変数、地理変数、心理変数、行動変数に基づき市場を分割しても存在するのか判断するとか。使い方が間違っている例はあるものの、古いまでいかないのではと以前なら感じただろう。しかし、本書を読んだ後で見てみると、不確実性の高い現代では、そもそもセグメント以前の問題に”共感”を得れるかどうかの前提にないフレームワークということではないかと解釈する。

日常のフレームワークもあくまで静的な状況が前提、バイアスありきなど正解に見える間違いがある。成熟社会では、ツール・スキルの選択をする前にビジョン(軸)を持って、アップデートされた情報を得る必要がある。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?