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「決める」マネジメント 2

組織のフラット化は、「マネジメントスパンの拡大」という結果を生んだ。→一人のマネージャーがマネジメントするメンバーの人数が増えた。(負荷を高めた)

「先輩-後輩で教えあう関係」が希薄化した。(育成の役割の担い手が曖昧に)

組織全体の士気・モチベーションにネガティブな影響を与えてしまう。
本来は、一つの目標や目的に向けて、メンバーの力を引き出していくことが求められる。

「結果主義」に目が行くと、定量的に測定できる業績を上げることだけに個人の意識が向いてしまい、人材育成や業務の質を高めることが軽視されがちになった。
→マネージャー自身が短期的な視点に陥りがち。
→部下に対して「とにかく結果を出せ」と叱責するばかりになる。

マネージャーが「プレイヤー業務」に注力することで、「マネジメント」業務がおろそかにされ、組織運営機能が低下する。

昔ながらの「上司像」「管理職像」が「人を活かせない」職場を生んでいる。
→環境が変化したのに、新たなマネージャー像が明示されていない。

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もはや通用しない「上司論」

①「やってみせ、言って聞かせて、させてみて、褒めてやらねば、人は動かじ」
・仕事の複雑化:決まったやり方を反復するのではなく、問題解決型へ
・技術や仕事そのものの変化:「やったことがない」仕事が増えている
・物理的な職場環境の変化:テレワーク

やってみせるが機能しない。

「言って聞かせる」も要注意。
→言っていることは「暗黙知」である場合、長時間ともに過ごしている関係でなければ伝わらない。

「暗黙知」を「形式知」にする言語化の努力が必要。

「何を褒めるか」がはっきりしていないと、逆にメンバーのモチベーションがダウンしてしまうこともある。
「この組織では何が大事で、何をすることは推奨され、何をしていけないのか」が明確になっていることが不可欠。方針や戦略に沿って意図的に「褒める」。

・ダメな例
「業務の効率化」「仕事の質を高めよう」と方針でうたっているのに、残業している人を「夜遅くまで、頑張って偉いな」と声をかける。
「結果を恐れずに何事にも挑戦」と掲げながら、挑戦して失敗した人が叱責され、挑戦もせず失敗しない人が昇進していく。

②「やってみなはれ」の勘違い
自由にやらせてみたときの責任をだれがとるのか。どんな範囲でやらせてみるのかが重要。マネージャーとして結果への責任を放棄したり、部下に押し付けたりしてはならない。
→権限と責任を合わせて押し付けるのは悪影響。

「すべてを伝えなくても、自律的に動いてくれる」ではなく、「この範囲で、この方向でやってみなはれ」と示した上で、ひとりひとりの自発性・創造性を引き出すことを主眼において、やらせないといけない。

現場の職務遂行管理に求められる能力と戦略や方針を考え周知徹底する能力は、イコールではない。

マネージャーは方針を決める。具体的な行動を適切なサイズでメンバーに任せる。

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