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才能は隠れて芽吹く

 この芽、なんだか分かりますか?
よーく見てくださいね。…答えはなんと!落花生です!

畑の中で、写真を撮るのにハマり始めたわが子。

ナスを撮ろうとしゃがみ込んだときに例のごとく畝を崩した瞬間、もろっと出てきたのが芽を出し始めたこの落花生でした。

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 いつもなら、
「わーー、もう、畝崩さないでよ!」

と、なじる私ですが、これにはときめいた。

すごい!大発見じゃん!」と興奮気味に子どもの元へ。
去年の借主さんが収穫するときに土に残った落花生の豆が、
一年たった今、ちょうど芽吹きの時期を迎えていたのでした。


さっそく、落花生から出た根を痛めないように、そうっと掘り起こし、別の畝に植え替えました。


あんなに土を被っていても、芽が出てくるんだ…。
植える側にその気がなくても、自分から育つ力があるんだ。
 

そして、
それを子どもが見つけたってことが、偶然に思えませんでした。

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大人目線で畑をやってると、生産性ばかり考えて、うねをちょこっとでも崩す子どもにイラッとしてしまうけれど、


子どもが奔放に動き回って、そこに新たな芽が現れるということは、
子どもの方が自然側。

それが、
私の憧れる、尊敬する、
自然と共存するということなんだと、子どもが示してくれたと感じるのです。

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私はいつの間にか
畑を作業場として捉えさせ、ちゃんと育てなければダメな場所という意識を、
教え込もうとしていたようです。


けれど、
子どもが楽しい!と感じるには、
“ちゃんとする“の観念がマイナスに働くばかり。もしかしたら
うちが農業を生業にしていれば子どもも家のためにきちんとやらねば、と考えるようになるかもしれませんが、そうではない。

別に仕事があって、生活の延長に畑がある。
だったら、もっと自由にさせて、やりたいように…

今日みたいな姿が普通になるように。


自分のやりたいことがあって、自分の食べたいものも作れる力があって。

少しずつですが、自分が子ども側の感覚に近づきたいなと思います。

人生の巻き戻し、はできないけど、

畑なら、自然と一緒ならば、
学び直しはいくらでもできるんだ。

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がんじがらめの価値観で私の目に映らなかった才能を
見過ごすところでした。

大切な力は、子どもの中で静かに、確実に芽吹き出していたのでした。


             2020.10.5   今年5月の記事を再編しました。



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