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サラリーマンTK工房 実話に基づくフィクション小説

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【毎週日曜更新】無料で公開中 ※セール:480円→280円 TK工房の実体験に基づいた、ほぼ実話の極めてリアルなサラリーマン小説です。 現代版:島耕作とでも言いましょうか。島耕作…
サラリーマン向け、特にメーカー社員向けになってますので、本書から学べるところもあるかと思います。
¥280
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2017年8月の記事一覧

第13話 衝撃の報告

1ヶ月の工場研修が終わりを迎えた

長いようで短かった1ヶ月間

初めて正社員として仕事をして、お金を貰うという経験

知らない土地で、知らない人達が、24時間毎日、交代で巨大な工場を回していること

低賃金にも関わらず、しっかり教育も行き届いていて

彼ら自身、仕事にプライドも持っている

賃金以外の部分でのモチベーション維持方法なんかも知ることが出来たのは非常に勉強にな

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第12話 予想外の出来事

3週間が経ち、作業自体にはすっかり慣れたTK工房だったが

勤務時間の変化が非常に堪えた

工場を24時間稼働させるために、8時間づつの交代勤務

これはずっと朝なら朝、夜なら夜、という固定シフトではなく

朝を一週間→1日休み→夕方を一週間→1日休み→夜を1週間→2日休み→最初に戻る

というふうにグルグル作業者で回す、かなり過酷な仕事

(こんなんずっと続くと思うと正直頭おかし

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第11話 綱引き

工場勤務2日目の朝

(やっぱり筋肉痛が来てるなー 。延々と20kgのもの運んでるからそりゃそうだわな)

筋肉痛を心地よく感じながら食堂に向かうと

老人のような動きになってる同期を発見した

TK工房「何?筋肉痛?(笑)」

古瀬「やばい。全身やばい。今日無理や」

(まぁ、普通はこうなるわな)

箸を持つのも手が震えている古瀬を尻目に、朝からモリモリと食べるTK工房

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第10話 常識

食事を終え、休憩室に戻ってきたTK工房

現場のメンバーはそれぞれ甘い缶コーヒーを飲みながら雑談をしていた

大和「君さー、同い年だったよね?」

TK工房「はい」

大和「今まで何してたの?(笑)」

TK工房「いやー、実は大学受験に失敗して2浪したんですよ。そしてやっと入った大学も留年しました(笑)」

大和「2浪してまで、大学って行きたいもんなの?」

TK工

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第9話 肉体労働

申し送りが終わり、各自持ち場へと散って行く

湯原「じゃあ、今日から俺と同じ持ち場で働いてもらうから。一旦、材料工程の全行程を説明するわ」

TK工房「よろしくお願いします!」

材料が搬入されてくるところから、材料を仕分けして決められた位置に運び、指示書の通りに生産ライン(ベルトコンベア)に乗せて行く。

乗せられた材料がその後どのように組み立てられ、二次材料になるか

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第8話 県民性

畑班長は2-3分、パソコンに何やら打ち込んでいたが、区切りがついたのか、大きなため息をついてこちらを振り返った

畑「すまんな。待ってもらって。私がこの材料工程第3班の班長をやってる畑です。よろしくお願いします」

TK工房「よろしくお願いします」

畑「聞いたかもしれないけど、湯原にはTK工房のOJTリーダーをやってもらいます。」

(この人が俺のOJTか)

畑「湯原は非常に優秀でな、高校時代

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第7話 現場配属

青雲寮での生活が始まった

青雲寮は、工場採用の独身社員が入居しているので、200〜300人収容できるほど規模は大きく、風呂は共同だが、サウナもあるほどの大浴場で、大きな食堂もついている。

朝6〜7時ごろに朝食を済ませ、8時前に工場に出勤した

前日は夕方に着いたということもあり、簡単な挨拶と懇親会で終わったが

その日は朝から、座学が組まれていて、その後に現場研修の説明が行われた

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第6話 工場研修スタート

いよいよ、工場研修の日を迎える

朝8:00に大阪の本社に集められた。

いつもの講堂に行くと、机や椅子は全て片付けられた状態だった。

そこにいつもの人事担当が立っていて、何やら大きい声で指示を出している。どうやら行き先の各工場ごとに班分けをし、チケットを配っているようだ。

山形工場での研修を言い渡されていたTK工房。交通手段は飛行機かと思いきや

新幹線のチケットを渡された

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第5話 新人研修

翌日からも研修は続く

新入社員研修は、ホントに基礎の基礎から学び直す

それこそ、挨拶の仕方から練習させられた

二人1組になり、向かい合って

「おはようございます」

「お世話になります」

「お先に失礼します」

こんなワードをデカイ声で言い合う

社会人て、こんなんなんや?(笑)なんか思ってたのと違うなぁ(笑)

黙々とこなすTK工房

しかし周りを見ると

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第4話 入社式

いよいよ、4月1日、社会人生活のスタート。

自宅を出て、地下鉄御堂筋線に乗り、満員電車に揺られながら、本社に向かう

(ついに社会人かー。これからこうしてスーツに身を包んで、電車に揺られる日々になるんやなー)

などと思いながら、半年ぶりの本社に入った

約100人の新入社員は内定式同様、15階の講堂に集められた

講堂には人数分の長机と椅子が並べられており、本日から2ヶ月間研修が続く。新人達は

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第3話 内定者懇親会

TOEICが終わり、夕方から懇親会が始まる

参加者は内定者と人事部から数人、後は社長以下役員がチラホラ

内定者約100人に対して、社長以下社員の数は10名程度なので

懇親会中はどうしても、内定者同士で話す時間が出てくる

内定者同士で話していると、車の免許を持ってるか?という話になり

外村「TK工房ももちろん持ってるやんな?」

TK工房「持ってるでー。オートマ限定やけど」

外村「女

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第2話 内定式とTOEIC

ナベさんのおかげで、やっと内定がとれたTK工房

内定式を10月1日に控え、詳細連絡が来るのを楽しみに待つ

が、全然連絡が来ない

もう9月も半ば

(おいおい、内定取消しとかなってないやんな?大丈夫かいな?)

ヤキモキしてる中

9月25日、やっと会社から内定式の連絡が入る

よかった!と思うと同時に、あまりの連絡の遅さに、少し会社に不安を覚える

案内を最後まで見ると、当日にTOEIC試験

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