仮分数のヒトビト

袋小路　目かくしの君　誰　呼ぶ？
悪戯　手を引く僕の　影を
背中あわせに　倣う食卓 家族パラダイム
(１、２、３、４)
髭を生やした孕むマネキン　台詞忘れて
(５、６、７、８)
明日はヒトビトごっこを定時から始めようと
(９、１０、１１、１２)
ケチャップ塗れ夕刻の鬼　目かくし解いて
(１３、１４)

追いかけて　影踏んで　
血を吸って　指切りして

約束は君と僕とのかくれんぼ　そっと
嘘つき映画のフィルムに溶け込んで　手と手
ヒトビトごっこのラストが叶うなら世界
壊してしまえば鎖の迷路から　
抜け出せる筈さ

追いかけて　影踏んで
血を吸って　指切りさ

ヒトリキリの映画にサヨナラを
蜉蝣が飛んだ　翅を広げた
僕は追いかけた
かくれんぼを忘れて
フィルムが途切れた
君が教えてくれた

ヒトビトごっこの主役は僕さ
自分捜しの人間採集
記号消滅　白黒に赤を
紙の蟲籠　成り損ねが
あふれて・・・

ヒトリキリの映画に血の雨を
夜の手拍子　オペラが溺れた
僕は紡いだ　途切れたフィルムを
流れる事無い　無人のモノクロキネマ

ヒトリキリの映画にサヨナラを
蜉蝣が飛んだ　翅を広げた
僕は追いかけた
かくれんぼを忘れて
フィルムが途切れた
君が教えてくれた

さあ夢が覚める前に
僕がヒトビトと選ばれるよう
あふれて！

怪説

この曲は結成当時以来ストロベリーの舞台の基盤となる箱庭、まさに鏡町にて事件を起こす「仮分数のヒトビト」達を描いた詩である。
僕の書く詩は主に「輪廻転生」をテーマにしたモノが多いのだが、今作品もザッツ・リーンカーネーションな蘇りソングである。

2014年、第２期ストロベリーの演劇本公演最終章となった本作品は実に３時間にも及ぶ超大作となり、観客・演者・スタッフ一同、何かに疲れ…いや、憑かれたのは確かである。よー、３時間もやったなコレ…しかも１日２回しとかやってた記憶あるぞ！

まだ團員では無かった叶畫 レ夢も参加しており、第２期ストロベリーの集大成ともなっている今作品はストロベリー痛犯ショップからも購入出来る筈(在庫を抱えすぎて首吊り寸前状態！)なので、キサラギ駅にたどり着き、鏡町に迷い込んだ仮分数のヒトビトの皆さんでまだ持っていない方は至急黒いポストにお手紙を！宛先はいつものアレ！！

それではストロベリーの盗撮犯でもある「ぼの」ちゃんのチャンネルから「仮分数のヒトビト」のライヴ影像をドウゾ！

2014年
仮分数の人々(演劇公演劇中歌)
作詩・作曲/宮悪 戦車